2013年12月31日火曜日

与田剛さんと1989年のプロ野球ドラフト会議

皆さんこんにちは。
本日の与田剛さんファンの気まぐれブログは、与田さんが中日から1位指名された1989年のプロ野球新人選択会議、いわゆるドラフト会議について。

この年のドラフト会議はプロ野球の歴史に残るといわれるほど、その後の一流選手を多数輩出しました。その代表が、日米で大旋風を巻き起こした野茂英雄投手。野茂には史上最多となる8球団が入札。くじ引きの結果近鉄バファローズが交渉権を獲得しました。

野茂が抜群の素材を持っており人気が集中することは事前から予想されていました。しかし他にも有力なアマチュア選手が目白押しで、どの球団も野茂に入札しなければ確実に有力な新人を一人は取れる状況でした。それだけに、各球団は「競合を恐れず野茂を取りに行く」か「確実に野茂以外を取りに行く」かで議論がなされたと言われます。このようなとき、監督は無理を押しても一番人気の選手を取りにいき、スカウトや球団社長など事務方は安全策を取ろうとする傾向があると井箟重慶元オリックス社長は著書で語っています。

さて、与田剛さんももちろん高評価を得ていた一人。当時NTT東京に所属していた与田さんは「在京球団しか契約しない」という情報があったため、中日ドラゴンズの「強行」指名に対して他球団の視線は冷ややかでした。しかし最終的に与田さんは中日と契約。投手出身の星野監督の「熱さ」に、与田さんも感じるところがあったのでしょうか。

そしてこの年のもう一つのドラマは、甲子園のアイドル・元木大介内野手の契約拒否でした。本人は巨人を熱望していたのですが、巨人の1位指名は大学生の大森剛一塁手。元木は野茂を外したダイエー(現ソフトバンク)に指名されたものの契約せず、一年の浪人生活の末に翌年の巨人の指名を待つことになります。

1989年の主なドラフト指名選手は次の通りです(球団名は当時)。

巨人    1位 大森剛(慶応大)      3位 吉岡雄二(帝京高)
広島    1位 佐々岡真司(NTT中国) 4位 前田智徳(熊本工高)
中日    1位 与田剛(NTT東京)    6位 種田仁(上宮高)
ヤクルト  1位 西村龍次(ヤマハ)     2位 古田敦也(トヨタ自動車)
阪神    1位 葛西稔(法政大)      5位 新庄剛志(西日本短大付高)
大洋    1位 佐々木主浩(東北福祉大)

近鉄    1位 野茂英雄(新日鉄堺)  3位 石井浩郎(プリンスホテル)
オリックス 1位 佐藤和弘(熊谷組)
西武    1位 潮崎哲也(松下電器)
ダイエー  1位 元木大介(上宮高)
日本ハム  2位 岩本勉(阪南大高)
ロッテ    1位 小宮山悟(早稲田大)

1位指名された選手はほぼ全員が一軍で主力選手に成長し、またこの中からメジャーリーガーが野茂、新庄、佐々木、小宮山と4人も誕生しているというのも凄いですね。翌年の新人王はセが与田さん、パが野茂と、ともにこのドラフトの指名選手でした。


2013年12月28日土曜日

与田剛さんと日本のクローザー

皆さんこんにちは。
本日の与田剛さんファンの気まぐれブログは、試合の最後を締めくくるピッチャー、「クローザー」について。とくに日本のプロ野球のクローザーについてひもといてみます。

与田剛さんは1990年に中日ドラゴンズでデビュー。初登板で150km/hを超える豪速球を投げて見る者の度肝を抜き、ちょうどそのとき正クローザーの郭源治が故障中だったこともあり、与田さんはすんなりそのポジションについたのでした。

もともと、日本のプロ野球において先発投手は最後まで投げきるものとされていました。しかし酷使された投手の故障が相次いだこともあり、1960年代から一試合を複数の投手でまかなう戦術が取り入れられます。とはいえ、まだまだ先発担当のエースが他の投手の先発試合の最後を締めくくることも多くありました。

1974年からはセーブポイントが公式記録として採用され、南海ホークスの佐藤道郎、中日の鈴木孝政といったクローザーが登場。少し遅れて中日に出てきた小松辰雄投手は、後年先発専業になりましたがデビュー当時はクローザーでした。この頃、スピードガンによる球速表示が始まり、150km/hを超える小松の速球は与田剛さん同様に注目を集めたのでした。

日本でクローザーの役割が最初に注目を集めたのは、「江夏の21球」で知られる1979年の日本シリーズでの江夏豊の投球でしょう。広島カープが初の日本一を決めた要因の一つに、江夏という絶対的なクローザーがいたことは間違いありません。この年、江夏はクローザーとしてプロ野球で初めてMVPを獲得。その後、与田剛さんの先輩の郭、メジャーでも活躍した大魔神こと佐々木主浩といったクローザーがMVPに輝いています。

2003年には日本プロ野球名球会のルールが改定され、通算250セーブ投手が入会できることになりました。これにより佐々木と元ヤクルトの高津臣吾、中日の岩瀬仁紀が入会しています。岩瀬は現在の日本の最多セーブ記録保持者ですが、中日は与田剛さん、鈴木、小松、郭、宣銅烈といった記憶に残る名クローザーを多数輩出しています。これには何か理由があるのでしょうか。与田さんに聞いてみたいですね。



2013年12月10日火曜日

与田剛さんと1990年のプロ野球

皆さんこんにちは。今回は与田剛さんがデビューし、新人王を獲得した1990年のプロ野球を振り返ります。1990年といえば平成2年。まだ新しい元号になって間もない年でしたが、日本のプロ野球は様々な出来事がありました。

まずいきなり開幕戦の巨人対ヤクルトでひと悶着。8回表、3対1で2点差を追う巨人は1アウト2塁で打席に篠塚利夫。篠塚がヤクルト内藤尚行投手からライトスタンドに放った打球はポール際の当たりでしたが、一塁塁審はホームランと判定します。「ファウルだろう!」というヤクルト野村監督の猛抗議にも判定は覆らず。これで同点に追いついた巨人は延長で勝利し、篠塚の一打は「疑惑のホームラン」としてヤクルトファンの脳裏に刻みこまれたのでした。(後に篠塚自らが「ファウルでしたね」と告白しています)。

いっぽう開幕戦では与田剛さんがデビュー。150km/h超の速球で三振を奪い、観客の度胆を抜きます。本来ならこの年の新人投手は与田さんが一番注目を集めたはずですが、残念ながらそうではありませんでした。何しろ、あの野茂英雄投手が同じ年にデビューしたのです。

野茂は開幕から先発ローテーション入りしていたものの勝ち星には恵まれず、初勝利は4月29日。しかし、初勝利の試合で野茂は17個の三振を奪い、当時のプロ野球タイ記録をマークするという怪物ぶりを見せつけます。

セントラル与田、パシフィック野茂。この二人の新人離れしたルーキーは、オールスターで両軍の先発投手として激突します。立ち上がりこそ両投手とも好調でしたが、与田さんは西武の清原和博に、野茂は中日の落合博満に、ともにホームランを浴びて試合は打撃戦に。結果、12対7でパシフィックが勝利を収めました。

東京ドームで天井スピーカーを直撃する「認定本塁打」が生まれたのもこの年。近鉄のラルフ・ブライアントが日本ハム戦で記録します。

8月2日の近鉄対オリックス戦は、大阪球場で行われた最後のプロ野球公式戦となりました。近鉄は2005年に球団が消滅、オリックスは翌年ホームグラウンドをグリーンスタジアム神戸に移転します。南海ホークスの本拠地として長年親しまれた大阪球場は、その後住宅展示場になり、現在ではショッピングセンターとオフィスビルになっています。

ペナントレースはあっさり決着がついてしまいました。セントラルは88勝42敗、2位広島に22ゲーム差と、他チームを完全に圧倒した巨人が9月8日に史上最速のリーグ優勝を決めます。パシフィックも西武が2位に12ゲーム差をつけて優勝。強豪同士の熱戦が期待された日本シリーズは、西武が4連勝であっけなく優勝してしまいました。与田剛さんの中日は62勝68敗で4位。与田さんは4勝31セーブを記録していたので、中日の62勝中半分以上の35勝に貢献したことになります。

セの新人王は文句なしで与田剛さん。とはいえ、やはりこの年のプロ野球は野茂に始まり野茂に終わったと言っても良いくらい、野茂一色でした。野茂が獲得したタイトルは、まず投手記録でパ・リーグの最多勝(18勝)、最多奪三振(287個)、最高勝率(.692)、そして投票によって選ばれるリーグ表彰でMVP、新人王、ベストナインまでさらっていってしまったのでした。

この年、与田さん、野茂というニュースターに主役の座を譲るように、ロッテの村田兆治投手が現役引退。引退試合では若林忠志(1949年)以来2人目となる40歳代での2桁勝利を記録しています。


2013年12月1日日曜日

与田剛さんの現役時代

今はメジャーリーグ放送の解説やWBC日本代表チームの投手コーチを務めている与田剛さん。40代以上のプロ野球ファンなら知らない人はいない存在ですが、最近の若い方はあまりご存じではないかも知れません。検索すると「与田剛の現役時代が凄い」なんていう中年ファンなら苦笑モノの掲示板のスレッドが出てきたりして、まだ与田剛さんのダイナミックな投球が脳裏に焼き付いているファンとしては、「昔話」扱いされるのは悲しい限り。そこで、われらが与田剛さんについて知っていただきたいと思い、この場を借りてご紹介します。

まず、与田剛さんは1989年に中日ドラゴンズからドラフト1位指名を受けてNTT東京からプロ入り(もう24年も前のことなんですね・・・)。翌年の開幕戦でいきなりリリーフで初登板、相手は横浜(現DeNA)。延長11回表ノーアウト一、三塁というピンチを、与田剛さんは150km/hの剛速球で2三振を奪い無失点で切り抜けます。このときまでさほど注目されていなかったものの、与田さんはたった一日でその名を轟かせたのでした。

これを機に中日の星野監督は与田さんをクローザー(当時日本でははそんな言葉は使ってなかったかな?)に指名。与田さんも期待に応え続け、6月に早くも二桁セーブに到達。当然のようにオールスターにもファン投票で選ばれました。この年、最終的に与田剛さんがあげたセーブは31。新人最多どころかこの年の最多セーブ獲得者となり、与田さんは新人王とファイアマン賞を同時受賞したのでした。

ただ、今でこそクローザーは最後の1イニングを締めくくるだけですが、当時は早ければ7回から投げることもあり、そのせいもあって登板過多のクローザーは故障しがちでした。与田剛さんも例外ではなく、50試合に投げて投球回数は88イニング。1試合平均1.7イニングですから、「イニングまたぎ」は当たり前のようにあったことが分かります。結果、肩や肘を壊してしまい、翌年は29試合の登板でわずか2セーブ。翌年に23セーブをあげて復活を印象付けますが、その後は故障のせいで満足な投球ができず、1996年シーズン中に千葉ロッテにトレード。千葉ロッテは一軍登板のないまま自由契約となり、その後日本ハム、阪神と移籍しますが、もう新人時代の輝きは戻ってきませんでした。

与田剛さんが公式戦で記録した157km/hは、その後、伊良部秀輝投手らに更新されるまで日本人最速の記録でした。今ではダルビッシュ有投手や田中将大投手らがごく普通に150km/hの速球を投げますが、90年代前半では異次元のスピードと言ってもいいくらい、与田剛さんの球は圧倒的な速さでした。わずか一年、風のように駆け抜けたキャリアでしたが、40歳以上のプロ野球ファンならば、中日ファンでなくても全員が与田剛さんの名前を憶えているはずです。そのくらい、与田剛さんの与えた日本プロ野球におけるインパクトはとてつもなかったのです。





2013年10月31日木曜日

2013年ワールドシリーズ4~6戦と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ボストン・レッドソックス対セントルイス・カージナルスのワールドシリーズ第4~6戦のダイジェストです。対戦成績は2勝1敗でカージナルスが1勝リードして第4戦を迎えます。

第4戦

〇レッドソックス:2
●カージナルス:4

先発はカージナルスがリン、レッドソックスがバックホルツ。カージナルスが1点先制しますが、レッドソックスは5回に同点、6回にゴームズが3ランホームランを放って勝ち越し。この試合に負けると後がなくなるレッドソックスはリリーフに第二戦で先発したラッキー、レギュラーシーズンは先発で10勝をあげているドゥブロントを起用する総力戦となりました。

第二戦でツーベースを打たれたホリデーを今回は内野ゴロに抑えた田沢の力投もあり、4対2でリードを保って最終回に突入したレッドソックスは、上原をマウンドに送ります。上原はクレイグにヒットを打たれ、代走にウォン。二死まで漕ぎ着けますが打席にはカージナルスで今ポストシーズンもっとも頼れる打者ベルトラン。観衆は息を飲んで上原の投球を待ちますが、なんと素早い牽制球でウォンはタッチアウト。前日の「サヨナラ走塁妨害」に続いてこの日は牽制アウトというあっけない幕切れ、これで対戦成績はタイになり、カージナルスの地元での胴上げはなくなりました。

第5戦

〇レッドソックス:3
●カージナルス:1

再びレスター、ウィンライトのエース対決。この試合はレスターの左腕が冴え、7回3分の2を1失点。対するウェインライトは8安打を浴びながら7回まで3点に抑え、最低限の先発の役割は果たしましたが、相手の調子が良すぎました。この日のレッドソックスは中継ぎを使わず8回二死から上原を投入。上原はきっちり抑えてセーブをあげ、ポストシーズン7セーブ目。史上最多タイとなりました。

第6戦

●カージナルス:1
〇レッドソックス:6

レッドソックスが王手をかけて、舞台は再びボストンへ。1敗してもまだ後がある余裕と地元という強み。大方の予想はレッドソックスの優勝でしたが、過去レッドソックスはワールドシリーズで3勝2敗で王手をかけたことが4度あり、そのうち2回は優勝を逃したというデータ、またカージナルスの先発はラッキーボーイのワカだけに、この試合をレッドソックスが落とせばそのままの勢いでカージナルスが有利、という予想もありました。

しかし、蓋を開けてみるとさすがの強心臓のワカもこの試合では精彩を欠き、ビクトリーノに満塁で走者一掃ツーベースを打たれるなど4回途中6失点で降板。7回にカージナルスは二死満塁で四番クレイグというチャンスをつかみますが、ここは田沢が一塁ゴロに切って取り難を逃れました。実質的にはこれで試合終了になったと言っても良いでしょう。5点差はあったものの9回はやはり上原が登板。最後の打者マット・カーペンターを得意のスプリッターで三振に取り、レッドソックスの6年ぶり8度目の優勝が決まりました。

前回の地元でのワールドシリーズ優勝は1918年といいますから、ボストン市民にしてみれば一生に一度の大イベント。ネット裏のシートが240万円で売買されたというニュースもありました。今年は春先のボストンマラソンで爆弾テロがあるなど、ボストン市民にとっては悲しみに打ちひしがれた年でもありましたが、そこに活力を与えたのがレッドソックスでした。優勝の瞬間、ボストン中がお祭り騒ぎとなり、上原が最後の打者を三振に取った瞬間についていたテレビの86%がこの試合の中継だったそうです。与田剛さんはどのような感想を持たれたでしょうか。



2013年10月28日月曜日

2013年ワールドシリーズ1~3戦と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ボストン・レッドソックス対セントルイス・カージナルスのワールドシリーズ第1~3戦のダイジェスト。1、2戦の舞台はレッドソックスの本拠地、ボストンのフェンウェイ・パーク、3戦はセントルイスのブッシュ・スタジアムです。

第1戦

●カージナルス:1
〇レッドソックス:8

レッドソックスがレスター、カージナルスがウェインライトと、ともにエースを立てた第1戦。投手戦が予想されましたが、意外にも大差でレッドソックスが勝利しました。堅守で定評のあるカージナルスが3失策と乱れ、打の要ベルトランが満塁本塁打をもぎ取る超ファインプレーを見せたものの外野フェンスにぶつかった衝撃で2回に退場。このままスイープもあるのでは?と思わせるほど一方的な試合でした。

第2戦

〇カージナルス:4
●レッドソックス:2

第2戦のカージナルスの先発は、今ポストシーズンで一気に名をあげた22歳のマイケル・ワカ。ディビジョンシリーズではパイレーツを1本塁打のみに抑える好投、リーグ優勝シリーズではドジャース相手に2度先発し1点も失うことなく2勝をあげ、シリーズMVPにも選ばれました。ワカはこの試合でも才能を如何なく発揮、6回に2点を奪われて一度は逆転を許しますが、7回に自軍が逆点して勝ち投手。ここでは運も味方しました。負け試合ではありましたが上原が登板、打者を3人で切って取り上々のシリーズ初登板となりました。

第3戦

●レッドソックス:4
〇カージナルス:5

舞台をセントルイスに移して迎えた第3戦、先発はレッドソックスがピービー、カージナルスがケリー。カージナルスが先制するものの、レッドソックスが追いつき、また突き放して追いつかれるという熱戦となりました。しかし、その幕切れは誰もが予想しなかった形で訪れます。

9回裏カージナルスの攻撃。4対4の同点、一死二三塁の絶体絶命のピンチでマウンドにはレッドソックスのクローザー上原。外角高めの球を打ち返した打者ジェイの打球は上原の足元を抜けるかと思われましたが、これを二塁手のペドロイアが飛びついて止めるファインプレー。すぐさま本塁に送球して三塁ランナーはタッチアウト。この間に二塁ランナー、クレイグが三塁に向かったのを見てキャッチャー、サルタラマキアは三塁に送球。しかしこれが逸れてボールはファウルグラウンドを転がり、クレイグは本塁へ。ボールがレフトから返ってきて本塁でのクロスプレーは微妙なタイミングでしたが、審判はセーフを宣告します。

騒然とするレッドソックス内野陣を前に、審判は本塁でのプレーの前に走塁妨害があったことを主張しました。三塁手のミドルブルックスは逸れた送球を取ろうと左に倒れますが、三塁に滑り込んできたクレイグが交錯して立ち上がるのが一瞬遅れてしまったのです(ミドルブルックスが足を上げて引っかけようとしているようにも見えます)。なんとも後味の悪い幕切れでしたが、大方のファンは審判を支持したようでした。もちろんワールドシリーズが走塁妨害でサヨナラ試合になったのは史上初めてのこと。これでカージナルスは2勝1敗となり対戦成績を逆転。与田剛さんならどのように解説されたでしょうか。



2013年10月9日水曜日

与田剛さんの紹介

与田剛さんは、野球評論家です。
与田剛さんは、中日ドラゴンズに6年間在籍しました。
与田剛さんは、メジャーリーグのオールスターゲームの解説をしたことがあります。
与田剛さんは、亜細亜大学からNTT関東に進み、中日ドラゴンズに入団しました。
与田剛さんは、1990年にセントラルリーグ新人王と最優秀救援投手を受賞しました。
与田剛さんは、WBCで三大会連続で日本代表の投手コーチを務めました。

【中日ドラゴンズとは】
名古屋ドームを本拠地とするプロ野球チームです。
今季は調子がふるわず、高木監督が更迭されました。
来季は落合氏がGM、谷繁捕手が選手兼任監督になります。

【メジャーリーグとは】
アメリカ、カナダの30球団で構成される野球のリーグです。
アメリカンリーグとナショナルリーグ、それぞれ15球団ずつから構成されています。
今シーズンはボストン・レッドソックスが優勝しました。

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2013年10月6日日曜日

MLB2013年シーズン終了と与田剛(ナ・リーグ西地区編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、2013年MLBレギュラーシーズン、
ナショナル・リーグ西地区の総括です。

1位 ロサンゼルス・ドジャース
2位 アリゾナ・ダイヤモンドバックス
3位 サンディエゴ・パドレス
4位 サンフランシスコ・ジャイアンツ
5位 コロラド・ロッキーズ

このブログでも何度かご紹介した通り、ドジャースが6月以降驚異的に勝ちまくり、2位に大差をつけて余裕の優勝。ルーキーのヤシエル・プイグの攻守走の大活躍がチームを引っ張りましたが、チームの総得点はリーグ7位と意外に「並」。しかしチーム防御率はブレーブスに次いでリーグ2位であり、二年連続サイ・ヤング賞が期待されるクレイトン・カーショー、今季から加入したザック・グレインキー、柳賢振ら投手力の強さが躍進の原動力であったと言えるでしょう。

2位以下は勝率5割以下と、ドジャースの「一人勝ち」になったナ・リーグ西地区。Dバックスは序盤に新鋭パトリック・コービンが連勝記録を伸ばし、ポール・ゴールドシュミットが打点王を獲得するなど奮闘しましたが、最終的に勝率5割が精いっぱいでした。

パドレスは意外に善戦したと言えるでしょう。昨年よりもひとつ順位をあげて3位でした。

昨年のワールドシリーズ覇者ジャイアンツがまさかの4位。ノーヒットノーランを達成したもののティム・リンスカムの衰えは隠しようもなく、来季も多くを期待することはできないでしょう。昨年完全試合を達成したマット・ケインも8勝にとどまり期待を裏切りました。チーム打率は4位ながらチーム防御率が10位というアンバランスさが、今季のジャイアンツを象徴しているようです。

ウォルト・ワイス監督就任一年目のロッキーズは、チーム打率がリーグ最高、チーム防御率がリーグ最低というあいかわらず極端な打高投低。マイケル・カダイヤーが首位打者を獲得しましたが、長らくチームの顔として活躍したトッド・ヘルトンが引退を表明し、こちらもひとつの時代が終わったと言えそうです。

以上で今シーズンの総括を終わります。ポストシーズンも与田剛さんの解説で楽しみましょう。


2013年10月5日土曜日

MLB2013年シーズン終了と与田剛(ナ・リーグ中地区編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、2013年MLBレギュラーシーズン、ナショナル・リーグ中地区の総括です。

1位 セントルイス・カージナルス
2位 ピッツバーグ・パイレーツ
3位 シンシナチ・レッズ
4位 ミルウォーキー・ブリュワーズ
5位 シカゴ・カブス

優勝はここ数年「黄金期」を迎えているカージナルス。健闘するパイレーツを振り切って最後は余裕の1位フィニッシュ。WBCにも出場した(与田剛さんも日本代表の投手コーチとして出場しました)ヤディアー・モリーナがリーグ4位に食い込む打率.319をマークするなどチームの要として攻守に活躍。また主力選手が故障で離脱してもすぐにそれを補う選手が出てくる層の厚さがこのチームの何よりの強みです。

パイレーツは8月中旬までは首位を走りながら、終盤にカージナルスに追い抜かれ惜しくも優勝はならず。しかしレッズとの最後の3連戦をスイープして2位を確保し、ワイルドカードを獲得しました。アンドリュー・マッカッチェン、ペドロ・アルバレス、ニール・ウォーカー、ジョーディー・マーサー、ゲリット・コールらのドラフト組が成長して主軸となり、FAで獲得した選手に「はずれ」がなく全員が活躍したのが今年のパイレーツ。今季の躍進は決してまぐれではないように思えます。ぜひ来年は優勝を目指してほしいものです。

3位でありながらワイルドカードを獲得したのがレッズ。故障者が多い中、ダスティ・ベイカー監督のやりくりも大変だったでしょう。明るい話題は、何と言ってもマイナーで名を馳せた俊足ビリー・ハミルトンのメジャーデビュー。シーズン100盗塁も可能と言われる彼が来季はどのくらい走るのか、注目しましょう。

4位はブリュワーズ。いわゆる「バイオジェネシス・スキャンダル」の大量処分を受けて四番打者のライアン・ブラウンが後半戦をほぼ全休。二年目の青木は一時期打率ベスト10に入りましたがムラも多く、チームも明るいニュースがないまま閉幕を迎えました。

カブスはクローザーの不安が的中。カルロス・マーモルが開幕直後から何度もセーブ失敗して藤川球児が代役に。しかし藤川も一ヶ月もたたないうちに肘の異常を訴えて戦線離脱。オフにどのような補強をするのかが注目されます。


2013年10月4日金曜日

MLB2013年シーズン終了と与田剛(ナ・リーグ東地区編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、2013年MLBレギュラーシーズン、ナショナル・リーグ東地区の総括です。

1位 アトランタ・ブレーブス
2位 ワシントン・ナショナルズ
3位 ニューヨーク・メッツ
4位 フィラデルフィア・フィリーズ
5位 マイアミ・マーリンズ

序盤から飛ばしたブレーブスが危なげなく逃げ切って優勝。「投手王国」と言われた90年代ほどではありませんが、チーム防御率はリーグ1位。先発投手は10勝以上が4人、セットアッパーは防御率1点台が2人、クローザーには驚異的な脱三振率を誇る150km/h超えが普通(与田剛さんは157km/kを投げたことがあります)のクレイグ・キンブレルが控えているのは何よりの強みです。また打者では期待された「アップトン兄弟」はそれほどでもありませんでしたが、クリス・ジョンソン、フレディ・フリーマンが打率2位、3位につけるブレイク。今後数年「王朝」が続きそうな予感です。あとはプレーオフでの勝負弱さをどう克服するか、ですね。

昨年プレーオフに進出したナショナルズは今季も期待されましたが後一歩届かず。デイビー・ジョンソン監督の勇退も決まり、来季以降は新たなチームづくりが始まりそうです。

メッツを前半引っ張ったのは2年目のマット・ハービー。5月のピッチャーオブマンスを受賞するなど抜群の安定感を誇りオールスターにも選出されましたが、8月に肘の異常を訴えて戦線離脱。トミー・ジョン手術を受けることが決まったそうなので来年は全休になるでしょう。日本人としては、松坂大輔がその穴を埋めるかどうかが気になるところです。

フィリーズは主力メンバーの高齢化にともない、一昨年の地区優勝からあっという間の凋落。チーム改造の時期にさしかかっており、まだここ数年は低迷期が続くかもしれません。

昨オフにレギュラーメンバーをほぼ全員「売り払って」若手中心のチームになったマーリンズ。大方の予想通りの最下位でしたが、ルーキーのホセ・フェルナンデスが12勝をあげて防御率2位、ヘンダーソン・アルバレスが最終戦でタイガース相手にノーヒット・ノーランをあげるなど、イキの良い若手が次々に頭角を現しました。最下位ながら目が離せない魅力がこのチームにはあります。



2013年10月3日木曜日

MLB2013年シーズン終了と与田剛(ア・リーグ西地区編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、2013年MLBレギュラーシーズン、アメリカンリーグ西地区を総括します。

1位 オークランド・アスレチックス
2位 テキサス・レンジャース
3位 ロサンゼルス・エンゼルス
4位 シアトル・マリナーズ
5位 ヒューストン・アストロズ

優勝は二年連続でアスレチックス。マネーボール戦略で若手中心のオーダーですが、今季は40歳のバートロ・コロンが18勝をあげる予想外の大活躍。打者ではジョシュ・ドナルドソンが3割、24ホーマーを打つなどブレイク。これといったスター選手はいないのに負けないという、去年に増しててしぶといチームとなりました。

初登板でダルビッシュが「準パーフェクト」のピッチングを披露したレンジャース。開幕直後こそ首位を走りましたがダルビッシュ以外の先発投手が安定せず、またダルビッシュも最後の二ヶ月は腰に故障を抱えていたことからズルズルと後退。ワイルドカードもあと一歩のところで逃がしてしまいました。8月に獲得したアレックス・リオスが終盤にサイクル安打を放つなど活躍しましたが、貧打に泣かされることが多いシーズンでした。

オフにレンジャースから2010年のMVPジョシュ・ハミルトンを獲得したエンゼルスですが、これがまったくの期待外れ。同じく大型契約で獲得しながらピークを過ぎてしまったかのようなアルバート・プホルスとともにとんでもない不良債権を抱えてしまいました。優勝を狙うためには、一度チームを解体するくらいの思い切った改革が必要かも知れません。

マリナーズの今季のMVPと言えるのが岩隈。負け越したチームで14勝も立派ですが、防御率3位、WHIP2位はエースのフェリックス・ヘルナンデスをもしのぐ立派な数字。今季、日本人選手がそろって終盤に調子を崩した中で、岩隈のみ最後まで安定したパフォーマンスを披露していたのは印象的でした。

今季からア・リーグに移動したアストロズ。開幕前にも最下位と予想した人は多くいましたが、111敗もすると予想した人は少なかったかも。まさに再建モードの最中ですが、ドラフト上位指名権を有効活用して再び優勝を競える強豪として復活してもらいたいものです。

次回はナ・リーグ東地区です。



2013年10月2日水曜日

MLB2013年シーズン終了と与田剛(ア・リーグ中地区編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、2013年MLBレギュラーシーズン、アメリカンリーグ中地区の総括。

1位 デトロイト・タイガース
2位 クリーブランド・インディアンス(ワイルドカード)
3位 カンザスシティ・ロイヤルズ
4位 ミネソタ・ツインズ
5位 シカゴ・ホワイトソックス

昨年に続いて優勝はタイガース。エースのジャスティン・バーランダーがやや不調であったとはいえ、21勝をあげて最多勝のマックス・シャーザー、防御率No.1のアニバル・サンチェスを軸とする先発ローテーション、打者では二年連続三冠王はならなかったものの首位打者を獲得したミゲル・カブレラとプリンス・フィルダーのW長距離砲で他チームを圧倒しました。

インディアンスは就任一年目のテリー・フランコーナ監督のもと、6年ぶりのプレーオフ進出。同地区対決が多くなる9月下旬に今季徹底的にカモにしてきたホワイトソックスとの試合があるなどツキにも恵まれましたが、9月後半は負け知らずの快進撃で2位の座を確保。勝ち数で並んだレンジャースとのワンゲーム対決も制してワイルドカードを獲得しました。

オフにスター候補生のウィル・マイヤーズを放出してまでFA市場で活発に動いたロイヤルズ。あと少しでワイルドカードに手が届くところまで行ったものの健闘むなしく3位。調子が出てきたのが後半だったのが響きました。しかしセーブの球団記録を作ったグレッグ・ホランド(与田剛さんもクローザーとしてセーブをあげました)や防御率0点台のルイス・コールマンといった若い戦力が調子を維持できるなら来季は期待できそうです。

ツインズ、ホワイトソックスは早々に優勝レースから脱落。いずれも資金が潤沢にあるチームでないだけにドラフト獲得選手を育ててチームづくりをしなければなりませんが、その成果が見られるのはまだ数年先かも知れません。

次回はア・リーグ西地区です。

2013年10月1日火曜日

MLB2013年シーズン終了と与田剛(ア・リーグ東地区編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、2013年のMLBレギュラーシーズンの最終的な順位の話題。まずはアメリカンリーグ東地区。

熱戦が続き、今年も多くの話題を提供したメジャーリーグ。9月をもって全日程を終了し、ポストシーズン進出チームが決定しました。アメリカンリーグの最終的な成績は次の通りです。

1位 ボストン・レッドソックス
2位 タンパベイ・レイズ(ワイルドカード)
3位 ボルチモア・オリオールズ
4位 ニューヨーク・ヤンキース
5位 トロント・ブルージェイズ

メジャーでもっともレベルが高いと言われる激戦区のア・リーグ東地区。優勝は、去年の屈辱的な最下位を忘れさせるような強さを見せたレッドソックス。マイク・ナポリやダスティン・ペドロイアらがあごひげを長く伸ばし、互いに引っ張りあうパフォーマンスで話題を提供しました。日本人選手では、上原が夏場以降クローザーとして無失点記録を作り(与田剛さんもクローザーとして活躍しました)、田澤もセットアッパーとして十分合格点の働きを見せるなど、二人の日本人も優勝に大きく貢献しました。

低予算ながら毎年優勝争いにからんでくるレイズは今季もワイルドカード獲得。ベテランを軸にしながら若手を育てつつ勝つ、ジョー・マドン監督の手腕が今年も冴えたと言えるでしょう。

オリオールズはクリス・デービスが本塁打王と打点王に輝く大ブレイクがありましたが、チームは後半に息切れして3位。そればかりか、シーズン終了間際に来季の中軸が期待されるマニー・マチャドが脚を故障して来季開幕絶望になるという後味の悪い幕切れ。また、2年契約で入団した和田はトミー・ジョン手術後の回復が間に合わず、結局一度もメジャー登板することなく契約を終えることとなりました。

イチロー、黒田の所属するヤンキースは3位で5年ぶりのポストシーズン不進出。マリアノ・リベラやアンディ・ペティットといった生え抜きの中心選手が今季限りで引退し、ひとつの時代が終わった年と言えるかも知れません。黒田は前半こそ防御率上位をキープするなどエース級の働きを見せましたが終盤は試合を壊すことが多くなり、イチローはノーヒットの試合も多く、二人とも来季の契約は微妙なところ。

大物FAをかき集めて優勝を狙ったブルージェイズは予想に反して大コケの最下位。唯一の明るい話題が「エナジーボーイ」川崎のハッスルプレーというのは、日本人としてはうれしいですがチームとしては寂しい限りでしょう。

次回はア・リーグ中地区を総括します。

2013年9月26日木曜日

史上最年長サヨナラ本塁打のジアンビと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、クリーブランド・インディアンスのジェイソン・ジアンビ内野手が史上最年長のサヨナラ本塁打を放ち、インディアンスがアメリカンリーグのワイルドカード争いに踏みとどまった話題。

9月24日、インディアンスが本拠地プログレッシブフィールドで迎え撃つのは今季ここまで16勝2敗と徹底的にカモにしているシカゴ・ホワイトソックス。ワイルドカードを目指して選手全員アドレナリンが出まくっているインディアンスでしたが、この日のホワイトソックスは意地を見せます。

3対2とインディアンスの1点リードで迎えた9回表、ホワイトソックスはクローザーのペレスから2本のソロホーマーを放って土壇場で4対3と逆転(与田剛さんも中日のクローザーでした)。9回裏は自軍の守護神アディソン・リードを送り込みます。しかしインディアンスも一死後ブラントリーがライト前ヒット。リードは後続を三振にとってツーアウトにこぎつけますが、ここで代打を告げられたのがジアンビ。ブラントリーは二盗してスコアリングポジションに進み、リードにプレッシャーをかけます。ここでジアンビには一瞬「ゴロで内野を抜いて一点」という考えが頭をよぎったそうですが、総立ちの観客が「それ以上」を期待しているのは明らか。邪念を振り払い、1-1からリードが投じた真ん中付近に鋭く落ちるスライダーをフルスイングすると、打った瞬間にホームランと分かる打球がライトスタンド一階奥深くに突き刺さりました。

2000年のアメリカンリーグMVPに輝くなど、90年代後半から2000年代前半にかけてMLB最強打者の名を欲しいままにしたジアンビも、今年で42歳。髪やひげに白いものが目立ち始めました。昨年まで所属したコロラド・ロッキーズでは4年間で22本塁打86打点しかあげることができず、マイナー落ちも経験。今シーズン前にインディアンスとかわした契約はマイナー契約でした。今では代打起用がメインとなっているものの、しかし試合終盤にジアンビが控えている威圧感は、優勝経験のない若い選手たちには頼もしいに違いありません。テリー・フランコーナ監督も「彼はいつでも準備ができている。それが、彼がずっとここでやってこれた理由だ」と信頼を寄せています。

今回、ホワイトソックス戦でジアンビが放ったキャリア10本目のサヨナラホームランは、MLBの最年長記録。実は彼が更新したのは彼自身が今年7月に更新した記録でした。40歳を超えてもまだまだとんでもないパワーを発揮するジアンビに、もっと最年長記録を更新してほしいと思うのは与田剛さんも同じではないでしょうか。


2013年9月23日月曜日

プレーオフ進出なるか?のインディアンスと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、次々と地区優勝チームが決まる中、終盤になって勢いに乗り、プレーオフ進出を射程内にとらえたクリーブランド・インディアンスの話題。

MLBのレギュラーシーズンもそろそろ終盤、すでに地区優勝を決めたのはア、ナ両リーグとも東地区と西地区のチーム。アメリカンリーグは東のボストン・レッドソックスと西のオークランド・アスレチックス、ナショナルリーグは東のアトランタ・ブレーブスと西のロサンゼルス・ドジャースが、すでに歓喜のシャンパンファイトを済ませています。激戦の続く中地区は、アはデトロイト・タイガース、ナはセントルイス・カージナルスが、よほどのことがない限り優勝は間違いないところ。そうなると、次の注目はワイルドカードです。

ここにきて猛然とチャージしているのがインディアンス。このインディアンス、8月31日時点で71勝64敗と、ワイルドカード2位チームに4.5ゲーム差。今季のインディアンスは連敗が多く、5連敗で8月を終えたときにはファンでさえ「終戦」を意識したはず。しかし9月に入って息を吹き返し、15勝6敗でついにワイルドカード圏内に入ってしまいました。選手で個人成績の上位に入っているのは、エースのジャスティン・マスターソンが14勝で勝利数のリーグ7位に入っているくらい。他はほとんど「並」の成績の選手ばかりでここまで勝ち上がっているのですから、やはり今年から采配を振るっているテリー・フランコーナ監督の手腕が評価されるべきでしょう。

インディアンスで注目すべき点は、同地区のシカゴ・ホワイトソックスを完全に「カモ」にしているところ。なんと今季は15勝2敗。5月以降の連戦はすべてスイープという極端な強さを発揮しており、現在16ある貯金の13を1チームで稼いでいる計算になります。9月中にまだこの「お得意様」と2試合を残しており、さらに目下のライバルであるテキサス・レンジャースが急失速していることから、インディアンスのワイルドカード獲得はほぼ決まったという見方もあります。

ワイルドカードはMLBが3地区制を取り入れたときから採用された制度ですが、早くに地区優勝チームが決まった場合、シーズン終盤が白けた「消化試合」になるのを防ぎ、ファンの熱狂を盛り上げるのに大いに役立っています。さらに昨年からワイルドカードが2チームになったことから、最終日までファンは目が離せなくなりました。シーズンを盛り上げるために次々に制度改革を実行するMLB、日本のプロ野球もぜひ見習ってほしいものですね。与田剛さんはどのような感想をお持ちでしょうか。



2013年9月19日木曜日

NPBの新ホームラン王バレンティンと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ついに日本プロ野球の不滅の記録であるシーズン本塁打55本を塗り替えたウラディミール・バレンティンの話題。

バレンティンは今年で来日3年目。昨年、一昨年と31本塁打を放ってセントラルリーグのホームラン王に輝き、そして今年は現時点で記録更新中の58号をマーク。3年連続ホームラン王も決定的です。WBCでの故障の影響で開幕から12試合に欠場したものの、驚異的なペースでホームランを量産。8月は18ホーマーという月間本数のタイ記録を作ります。9月に入り相手チームの敬遠策と緊張からかややペースを落としましたが、9月11日の広島カープ戦で55号、15日の阪神タイガース戦で56、57号と二打席連続弾、一気に日本記録を抜きさりました。

バレンティンは16歳でシアトル・マリナーズと契約。マイナー時代の2006年と2007年にはオールスターの前哨戦であるフューチャーズゲームのメンバーに選出され、マリナーズ屈指のプロスペクトと期待されます。肩が強く巨体のわりに好守備を見せることから、イチローの隣でセンターを守ったこともあります。その後、レッズに移籍しますが、当たれば大きいものの三振の多さからメジャーに定着できず、メジャー通算170試合に出場し15本塁打、52打点、打率.221と、とても成功をおさめたと言える成績は残せませんでした。

ヤクルトに入団してからも三振は多く、ホームランか三振かの粗い打者と思われていましたが、3年目の今年は「打率を上げようと思った」と相手投手の配球を徹底研究。配球チャートを穴があくほど見つめ、「谷繁」「阿部」といった捕手の漢字が読めるようになったほど。彼を見出したヤクルトのスカウトによれば、肩の強さと、走者一塁の場面で右方向に進塁打を打つなど状況に応じた打撃が日本向きと評価したとのこと。ホームランに関してはさほど期待していなかったそうで、むしろ今季の打率こそが「あるべき姿」なのかも知れません。とはいえ、58号を打ってまだ15試合を残していることから、60号超えの可能性も十分にあります。統一球から「飛ぶボール」に変ったことをもってしても、今後バレンティンの記録を破る選手はそう簡単には出てこないに違いありません。

バレンティンはカリブ海に浮かぶキュラソーの出身。WBCには楽天ゴールデンイーグルスのアンドリュー・ジョーンズとともにオランダ代表選手として出場し、与田剛さんが投手コーチを務めた日本代表とは対戦しませんでしたが、競合キューバを破りベスト4に残る大躍進に貢献しました。バレンティンの日本での快挙はもちろんアメリカでも報じられており、2016年までヤクルトと契約を結んでいるものの、サンフランシスコ・ジャイアンツが獲得に乗り出すという噂も流れています。バレンティン自身もメジャー復帰を望んでいると伝えられており、今後もこのパワーを日本で見せてくれるのかどうか、気になるところではあります。



2013年9月15日日曜日

あまりうれしくない?リベラの勝ち投手と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、セーブのシチュエーションで登板したニューヨーク・ヤンキースのマリアノ・リベラ投手に勝ち投手の記録がついてしまった話題。

その日、リベラが投げたのはボルチモア・オリオールズ戦、6対5とヤンキースが1点リードして迎えた9回裏。この回の始めからマウンドに上がったリベラは危なげなく打者を3人で退け、ヤンキースが勝利しました。普通ならリベラにつく記録はセーブになるはずなのですが、しかし公式記録員が彼に与えたのは勝利投手。

その理由はリベラが登板する前にありました。8回裏、ヤンキースは5対2と3点リードの状態でデイビッド・ロバートソンをマウンドに送ります。今シーズン限りで引退を表明しているリベラの後継者と期待されるロバートソンですが、この日は大乱調。伏兵ダニー・バレンシアに3ランホームランを浴びるなど4安打3失点で同点に追いつかれてしまいます。しかし9回表に登板したオリオールズの守護神ジム・ジョンソンもピリッとしません。先頭のブレンダン・ライアンがヒットで出塁、後続のヒットと犠牲バントで三塁に進塁します。そしてアレックス・ロドリゲスの打席でジョンソンが痛恨のワイルドピッチ。労せずヤンキースが1点を勝ち越し、その裏をリベラが締めました。

通常ならばロバートソンが勝ち投手の権利を得るはずなのですが、ここで引き合いに出されたのが「救援投手が効果的でなかった場合には勝ちの記録は与えられず、彼に続いて出た救援投手がリードを保つのに十分な効果的な投球をしたならば、この投手に勝ちが与えなければならない」という野球規則。よって、散々な投球をしたロバートソンではなく完璧に試合の幕を引いたリベラに勝ちがついたというわけです。

しかし、リベラは現在43セーブでアメリカンリーグのセーブ王争いの第2位。1位はこの日負けが付いたジョンソンで44セーブ。勝ちよりもセーブのほうが有難かったのは誰の目にも明らかで、なんとも無粋な記録となってしまいました。与田剛さんは中日のクローザーでしたが、このような規則で勝ちがついたことはあるでしょうか?



2013年9月14日土曜日

「大型扇風機」は卒業のデービスと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、今シーズンMLBで最初に50号ホームランに到達、ミゲル・カブレラの二年連続三冠王を阻止する有力候補として注目されるボルチモア・オリオールズのクリス・デービス一塁手の話題。

デービスがオリオールズにやってきたのは2011年。当時デービスが所属していたテキサス・レンジャースは優勝争いの真っ最中にあり、投手陣のテコ入れのためにオリオールズの上原浩司投手の獲得を決断。交換要員として選ばれたのがデービスとトミー・ハンター投手の二人だったのです。2対1トレードの一人になったことから分かるように、わずか2年前、デービスの評価はそれほど高くありませんでした。(余談ですが、上原はその年レンジャースで実力を発揮できずポストシーズンのメンバーから外れ、翌オフに移籍して今はレッドソックスで大活躍。デービスは新天地でホームラン王を狙う大ブレイク。ただ損をしただけのレンジャースのファンやフロントはホゾを噛む思いでしょう)。

デービスは2006年のドラフト5位でレンジャースに入団。翌年にはマイナーで打棒を発揮し、2008年にメジャーデビューしています。ルーキーイヤーは打率.285、17本塁打、55打点とまずまずの成績を収め、翌年はさらなる飛躍が期待されましたが、三振かホームランかの典型的な「大型扇風機」で選球眼も悪く、219打数でシーズン100三振というメジャー最速記録を樹立。最終的に21本塁打を放ちましたが、首脳陣の信頼を勝ち得るには至りませんでした。

しかし、移籍してからのデービスは別人のよう。サイズが他球場より一回り小さいオリオール・パーク・アット・カムデンヤーズが本拠地になったことが功を奏したのか、初のフルシーズンとなった2012年、自己最多の33ホームランを放ち、オリオールズの15年ぶりのプレーオフ進出に貢献。そして今年はさらに成長を遂げ、開幕から4試合連続でホームラン。その勢いを緩めることなく9月13日時点でメジャー3人目となる50ホームラン、40二塁打をマーク。初のタイトルも見えてきました。

デービスの打撃の特徴は、最後にはバットを担ぐような形になる、大きな弧を描くアッパースイング。なんだかゆっくりバットを回しているように見えますが、多少当たり損ねでもボールは吹っ飛んで行ってスタンドイン。左右に打ち分けているというより、どこでもいいから飛んでいけという感じです。このパワーはメジャー屈指と言えるでしょう。

ところで、デービスは今シーズン、投手としてマウンドに上がりました。5月7日のレッドソックス戦は延長17回までもつれこみ、両チームとも本職の投手を使い果たしてオリオールズはデービス、レッドソックスはダーネル・マクドナルド外野手が登板。最後は9対6でオリオールズが勝ちましたが、勝利投手は最後の2回を2安打無失点に抑えたデービス、負け投手は3ランを浴びたマクドナルドと、責任投手が両チームとも野手という珍記録が誕生しました。それにしてもデービスは145km/hのファストボールとチェンジアップを武器に三振も奪う力投を見せたとか。元中日のクローザーだった与田剛さんの解説で見てみたかったですね。



2013年8月22日木曜日

ついに4000本安打達成!のイチローと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ニューヨーク・ヤンキースのイチローが日米通算4000本安打を達成した話題。

現地8月21日、ヤンキースタジアムでのトロント・ブルージェイズ戦。2番ライトで最初の打席に入ったイチローは、昨年のナショナルリーグのサイ・ヤング賞投手R.A.ディッキーのナックルボールを流し打ち。鋭い打球は三塁手の右を破り、レフト前に到達。このヒットがメジャー通算2722本目、日本で放った1278本と合わせて合計4000本の大台に乗せた瞬間でした。メジャーで4000本以上のヒットを打っているのはタイ・カッブとピート・ローズただ2人だけです。

記念すべきヒットを放ちイチローが一塁に立つと、球場全体からスタンディングオベーションが湧き起こりました。続いてヤンキースベンチから選手全員が出てきて祝福、次々にイチローとハグを交わします。その間、試合は中断された形になりましたが、マウンド上のディッキーは「ああいう瞬間は必要だった。それに値する選手だ」と笑顔で納得のコメント。

ブルージェイズの二塁手、イチローの弟分の川崎も守備位置でグラブを外して拍手。レフトから戻ってきたボールを受け取ると、大事そうに撫でまわしてヤンキースベンチに返しました(あまり長い間ボールを持っていたので、審判に「早く返せ」と怒られていました)。川崎は、この後イチローが進塁するとこっそりセカンドベース上でグータッチ。「師匠」の記録達成の瞬間のことを聞かれてこう語っています。「4000本目のヒットのボールに日本人で僕が最初に触れた。同じボールだけど、全然違うボールのような感じがした。なんか、ズシッと、思いがね」。

「日米合わせて」の記録ということで、アメリカ人はさほど関心を示さないと予想されましたが、意外なほどの祝福ムードにイチロー自身も「半泣きになった」のだそう。ニューヨークタイムスは「野球史の偉人の地位を不動にした」と評し、ESPNは。「彼は殿堂入りするだろう」とと予言。「マイナーでの記録を合わせれば4000本以上のレコードホルダーはあと3人増える」というやや意地悪な記事もありましたが、それでも上には5人しかいないということであり、逆にイチローの凄さを強調してしまった感があります。

イチローは今年39歳。一昨年に連続年間200本安打の記録も途切れ、ヤンキースではスタメンを外れる日もあるなどキャリアの下り坂にあると思われがちですが、ゴールドグラブ級の外野守備と走塁の技術は健在です。次の目標はメジャーでの3000本安打で、あと270本少々。これを達成するにはおそらく2年の時間を要するでしょうが、それを達成する過程でメジャー記録である4256本の「ピート・ローズ超え」が射程内に入ります。これまでほとんど故障のないイチローですから、決して無理な数字ではありません。新記録の試合がWBCでともに戦った与田剛さんの解説なら最高ですね。





2013年8月18日日曜日

負け方を忘れた?ドジャースの快進撃と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、今シーズン今ひとつのスタートで期待外れと言われながら、オールスター後は絶好調であっという間にナショナルリーグ西地区で独走態勢に入ってしまったロサンゼルス・ドジャースの話題。

とにかく最近のドジャースの勢いは凄まじいと言うほかありません。今日のゲームにも勝って、10連勝を記録。昨年後半から多くの資金を投入してスター選手を積極的に補強し、今シーズンは優勝候補の筆頭にあげられながら6月終了時点で37勝43敗と冴えない戦績。ドン・マティングリー監督のシーズン中解雇が噂され始めた6月中旬から急にエンジンがかかり、地区首位にいたアリゾナ・ダイヤモンドバックスをあっと言う間に追い抜いてしまいました。月別の勝敗を見ると、今シーズンのドジャースの極端さがよくわかります。

4月 12勝 13敗      
5月 10勝 17敗(8連敗を含む) 
6月 15勝 13敗(6連勝を含む)
7月 19勝   6敗(6連勝を含む)
8月 15勝   1敗(10連勝中)

すでに貯金は20以上、開幕時とはまるで別のチームになったかのようですが、その立役者はやはりキューバから亡命して旋風を巻き起こし続けているヤシエル・プイグでしょう。ドジャースの「逆襲」はプイグの昇格とぴったり一致しているからです。プイグは現段階で打率.364、11本塁打を記録。そして何より恐れを知らない超積極的な外野守備で、いくつものヒット性の当たりをアウトにしてきました。打球を追ってフェンスにぶつかることも数知れず、ファンとしてはケガだけはしないでほしいと祈りながらも、プイグの信じられない身体能力を目の当りにすると、もっと彼の守備位置に難しい打球が飛んでほしいと願ってしまいます。

投手では今シーズンの新戦力、ザック・グレインキーが11勝3敗。柳賢振が12勝3敗と活躍。さらに7月のトレード期限前にマイアミ・マーリンズから獲得したリッキー・ノラスコが移籍後7試合で4勝をあげる好調ぶりを見せれば、エースのクレイトン・カーショウが二度目のサイ・ヤング賞を獲得しそうなパワーピッチングを披露。カーショウは12勝7敗と意外に勝ち星が伸びていませんが、これは打線の援護に恵まれない不運によるもので、防御率1.80はメジャー全体で堂々1位。クローザーはケンリー・ジャンセンが健在、ブランドン・リーグも復調しており、ダブルストッパーで火消しを務めます(与田剛さんも中日のクローザーでした)。

2位Dバックスを5ゲーム差で引き離し、米国のスポーツ紙では「負け方を忘れてしまった」と評されるほどの圧倒的な強さを見せるドジャース。この調子でさらに2位との差を広げていくのか、終盤にまだ波乱があるのか、与田剛さんの解説で楽しみたいですね。



2013年8月16日金曜日

ロサレスの「ヨーヨーのような」移籍と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、アダム・ロサレス内野手のちょっと奇妙な移籍の話題。選手の流動性が高いMLBでは、1シーズンに複数回移籍する選手もたまにいます。しかし、今シーズンのアダム・ロサレスの「10日間で3回」、しかも4チームを渡り歩いたのでなく2チームの間を行ったり来たりした移籍はメジャーの歴史に残るかも知れません。

移籍の話の前にロサレスを簡単にご紹介。今年でメジャー6シーズン目をオークランド・アスレチックスで迎えたロサレスは30歳。通算打率.220、通算本塁打数19本。規定打席に達したことはなく、内外野どこでも守れるいわゆるユーティリティ・プレーヤーとしてチームの穴を埋める使われ方をされてきました。本人には失礼ですが、彼の名前を知っているのは米国の野球ファンでも少数派かもしれません。

実は今年、移籍の前に、ロサレスの名が一瞬脚光を浴びた「事件」がありました。5月8日のクリーブランド・インディアンズ戦、4対3でA'sが1点を負う9回、ロサレスが放った一打はレフト外野スタンドの手すりに当ってフィールドに跳ね返ってきました。これはもちろんホームラン。しかし審判はなぜかツーベースを主張。A'sのボブ・メルビン監督の抗議によりビデオを再確認しても判定は覆らず、激昂したメルビン監督は退場を宣告され、A'sはそのまま4対3で敗れロサレスもヒーローになり損ねました。しかしビデオではっきりとボールがスタンド内の手すりに当っているところが映っていたことから、後日バド・セリグコミッショナーはこれを誤審と認め、記録の訂正はしないものの今後のビデオ判定導入の可能性を示唆しました。

これでケチがついたわけではないでしょうが、8月1日にA'sはロサレスにDFAを通告。DFAとはメジャーの40人枠に空きを作るために行うもので、この間、選手はどこのチームにも所属していない形になり、他のチームが獲得することが可能になります。ロサレスのどこでも守れる器用さを買ったのか、すぐにテキサス・レンジャースが獲得を表明しました。

ロサレスがレンジャースの一員となって4日後、MLBには大激震が走ります。そう、禁止薬物使用選手の大量処分です。レンジャースはレギュラー外野手のネルソン・クルーズが今季残り試合の出場停止となり、チームはマイナーから2人の新人を引き上げることを決定、その席を空けるためにロサレスは再びDFAを通告されてしまいます。

そのロサレスの獲得に手を挙げたのはなんと数日前に彼を放出したA's。すぐさま遠征先のトロントに飛ぶ搭乗券を渡され、ロサレスは一打席を経験します。しかしA'sはたった2日で再びロサレスをDFAにし、次に彼の獲得を表明したのは再びレンジャース。クルーズの後釜となる強打者アレックス・リオスの獲得に成功したことで、引き上げた新人2人の併用を早々に打ち切り、手堅い守備のロサレスを呼び戻したというわけです。

わずか10日ほどの間に2チームの間を行ったり来たり、おそらくこのような移籍劇はMLB史上初めてではないでしょうか。アメリカのスポーツ紙では「The Yo-Yo journey」という見出しでロサレスの名が「幻のホームラン」に続いて再び脚光を浴びました。与田剛さんも移籍の経験がありますが、いくら求められての移籍でも10日間で3回の移籍はちょっと勘弁してほしいですよね。


2013年8月7日水曜日

A-Rodの異議申し立てと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、禁止薬物使用で多くの選手に処罰が下された話題。処分対象となった選手の中でただ一人、A-Rodことニューヨーク・ヤンキースのアレックス・ロドリゲス三塁手のみがこれを不服として異議申し立てを行っています。

マイアミのクリニックが多数のMLB選手に禁止薬物を販売しているというスクープ記事に端を発した「バイオジェネシス・スキャンダル」。先日、ミルウォーキー・ブリュワーズの四番打者ライアン・ブラウンが今季の残り全試合の出場停止を受け入れたことが報道され、これは大量処分の序曲にすぎないという見方がありましたが、ついに8月6日、MLBのバド・セリグコミッショナーが疑いのある13選手に出場禁止の処分を下しました。

対象となる選手は次の通り。出場停止期間はロドリゲスが今季の残り試合と来季の全試合211試合、他の選手は50試合とのことです。

アレックス・ロドリゲス(ヤンキース内野手)
ネルソン・クルーズ(レンジャース外野手)
エバース・カブレラ(パドレス内野手)
ジョニー・ペラルタ(タイガース内野手)
アノトニオ・バスタード(フィリーズ投手)
フランシスコ・セルベリ(ヤンキース捕手)
ジョーダニー・バルデスピン(メッツ外野手)
ヘスス・モンテロ(マリナーズ捕手)
他 5名のマイナーリーガー

もともと禁止薬物の一掃を目指しているコミッショナーは、このスキャンダルについても徹底した調査を行っており、各選手に言い逃れできないほどの「圧倒的な」証拠をつきつけたと言われています。それだけに、だれもが比較的素直に処分を受け入れ、クルーズのように謝罪会見を行う者もありました。しかし、ロドリゲスだけは「戦う」姿勢を見せています。

現在A-Rodは38歳、処分を受け入れて復帰できるとしても、2015年シーズンは40歳。すでに力の衰えを隠しきれないところまできているのに、このままでは事実上の引退になってしまう可能性が濃厚です。また、A-Rodは現在メジャー最高年俸を受け取っていますが、処分期間中は無給となり、約3420万ドル(約34億2千万円)が失われてしまうそうです。このことは、下り坂の選手に払う莫大な給料を節約できるヤンキースにとっては好都合でもあります。8月2日、処分を前にした会見でA-Rodは「僕をフィールドから遠ざけることで、利益を得る団体が複数ある」と発言。暗にヤンキースを批判し、自分は陥れられているというポーズを見せました。

昨年末に臀部の手術を受け、リハビリのために今シーズンはずっと故障者リストに入っていたA-Rodですが、処分発表の日のホワイトソックス戦に強行出場。大ブーイングの中ヒットを1本放つなど、必死のアピールを見せました。A-RodはMLB機構に異議申し立てを行っているので第三者機関の裁定が下されるまでは処分保留となりますが、見込みは甘くありません。

不祥事はもちろんないに越したことはありませんが、起こってしまったら隠さず白黒はっきりつけるのがメジャーリーグの良いところではあります。問題が起こってもうやむやに済ませることが多い日本のプロ野球も見習ってほしいと思うのですが、与田剛さんはどのようにお考えでしょうか。


2013年7月24日水曜日

ブラウンの今季残り試合出場停止と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、まだまだ続くMLBプレーヤーの禁止薬物使用について。オールスターブレイクから明けた7月22日、ミルウォーキー・ブリュワーズの主砲ライアン・ブラウン外野手に厳しい処分が課されました。

MLBの選手が禁止薬物を使用していることを実名で告発した、いわゆる「ミッチェル・リポート」で大激震が走ったのは2007年。以後も選手が禁止薬物を使用しているという「黒い噂」が絶えることはなく、ロジャー・マリスの本塁打記録を破ったマーク・マグワイア、さらにその記録を破って現段階でのシーズン本塁打記録の保持者バリー・ボンズ、サイ・ヤング賞に7度輝いたロジャー・クレメンスら、本来ならMLBの歴史に名を刻まれるべきスーパースターたちが、実質的に殿堂入りを拒まれています。

今回、シーズン中にもかかわらず「今シーズン残り全試合の出場停止」という重い処分が下ったのは、2011年のナショナルリーグMVPライアン・ブラウン外野手。実はブラウンは昨年末にも疑いが持たれていたものの、潔白であると抗議して認められ、処分を免れていました。今回あっさりと処分を受け入れたのは、言い逃れできないほどの証拠を突きつけられたからではないかと言われていますが、年末の一件があるだけに、ファンは裏切られた思いで一杯ではないでしょうか。「2年前のMVPもはく奪するべきだ」という声もあり、もはやファンが彼を見る目は冷ややかです。

さらに今回の処分は、ブラウンと同じ医療機関を利用していたとされるニューヨーク・ヤンキースのA-Rodことアレックス・ロドリゲス三塁手にも及ぶことが予想されています。しかもA-RodはMLB機構による調査を妨害したとも言われており、最悪の場合は永久追放されるという見方さえあります。昨年のプレーオフで力の衰えを露呈してしまったA-Rod、その後の故障で今シーズンはまだプレーしていませんが、ニューヨークのファンには「もうプレーしないでほしい」とまで言われているとか。処分がどうあれ、A-Rodの将来は明るいものにはなりそうにありません。

激しい競争の中にいると、薬物の力に頼ってでも生き残りたいと思うのは自然のなりゆきでしょう。しかし、多くの人々の憧れであり、子供たちのロールモデル(模範的存在)であることを求められるのがプロスポーツ選手です。これ以上ファンの夢を壊すことにならないことを切に望みます。現役時代は真っ向勝負を挑んでおられた与田剛さんも同じ思いではないでしょうか。


2013年7月20日土曜日

2013年MLBオールスターゲームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先日ニューヨーク・メッツの本拠地シティフィールドで行われた第84回MLBオールスターゲームの話題。

先発投手はナショナルリーグが地元メッツのマット・ハービー、アメリカンリーグが開幕13連勝のタイガースのマックス・シャーザー、両右腕投手の投げ合いで始まりました。試合はア・リーグの投手陣の前にナ・リーグの打線が沈黙。ア・リーグは4回にブルージェイズのホゼ・バティスタの犠牲フライで1点先制、5回にオリオールズのJ.Jハーディの内野ゴロの間に1点追加、さらに8回にはインディアンスのジェイソン・キプニスのタイムリー2塁打でもう1点。そのまま3対0でア・リーグが逃げ切り、連敗を3で止める勝利となりました。勝ち投手はホワイトソックスのクリス・セール、レンジャースのジョー・ネイサンにセーブがつきました。

MVPは8回裏に登板して3人をアウトにとったヤンキースのマリアノ・リベラ。リベラは今年限りでの引退を発表しており、当然オールスターでの登板もこれが見納めです。8回にリベラの登板がアナウンスされ彼がマウンドに上がると、観衆が、そして両軍の選手がスタンディングオベーション。その拍手は一分近くなりやまず、リベラも目を潤ませながら帽子をとって感謝の意を示しました。

オールスターでも通算4セーブと歴代最多の記録を持つリベラ。ファンとしては最後の登板もセーブで締めくくるところを見たかったですが、今年はア・リーグが先攻。もし他のピッチャーが投げてア・リーグが8回裏に逆転を許した場合、ア・リーグの9回の守備がなくなってしまう可能性があり、タイガースのリーランド監督は「難しい判断」を迫られました。

日本人選手からはレンジャースのダルビッシュ投手とマリナーズの岩隈投手が選ばれていましたが、ダルビッシュは直前に僧帽筋の違和感を訴えて出場辞退。岩隈は直前の試合に先発したためオールスターでは登板のないことが事前にアナウンスされており、少々寂しい初選出となってしまいました。とはいえ、二人ともパレードや試合前の練習には参加、年に一度の「選ばれた者」だけのお祭りの雰囲気を楽しんでいました。

日本のファンのもうひとつの注目は、昨年引退した松井秀喜氏の「解説者デビュー」。松井氏は与田剛さんと一緒にオールスターゲームの実況中継を解説し、試合終了後に「ハッピーエンドですよ」と総括しました。もちろんそれは、ヤンキース時代の元同僚リベラのオールスター最後の登板が無事に完了したことに対して。松井氏は試合前にグラウンドで、リベラに「とにかく残りのシーズン、残りのキャリアを頑張って」と伝えたそうです。

さあ、わずか2日の休日をはさんでMLBは後半戦に突入します。まず気になるのは目前に迫ったトレード期限。優勝を狙うチームがどんな補強をするのか注目です。与田剛さんの解説で楽しみましょう。


 
 

2013年7月12日金曜日

旋風を巻き起こすプイグと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先月ロサンゼルス・ドジャースに昇格して走攻守に大活躍、いきなり月間MVPを獲得したヤシエル・プイグ外野手の話題。

その突然の「旋風」ぶりは野茂以来?いや、野手ということを考えればラウル・モンデシーのデビュー時の衝撃を思い出しているドジャースファンも多いかも。キューバ出身の驚異のルーキーは、一か月間で打率.436、7本塁打、16打点をマーク。6月のナショナルリーグ月間MVPと同時に月間最優秀新人賞も受賞してしまいました。デビューした月に月間MVPに輝いたのは、1958年に同賞が制定されて以来、史上初の快挙だそうです。

プイグはキューバ出身の22歳。190.5cm、111kgの堂々たる体格。右投げ右打ち。10代でキューバ国内野球リーグで素晴らしい成績をあげますが、亡命を企てたため2011~2012シリーズはプレーを禁止されます。しかしプイグのメジャーリーグを目指す熱は下がることなく、2012年にメキシコに亡命し、同年フリーエージェントでドジャースとの契約に成功。その額は7年4200万ドルとすでにレギュラー選手なみの高評価でした。

2012年はマイナーでプレーしたものの、すでにメジャーリーグレベルの実力を持っていることは証明済み。今季はドジャースのNo.1プロスペクトと期待され、6月3日にメジャー昇格。デビュー戦では2安打を放ち、最終回にはフェンスぎわの難しい外野フライをキャッチ、一塁ランナーが飛び出しているのを確認するとワーニングトラックから一塁に矢のような送球を放ち、アウトに仕留めてダブルプレイとしました。まるでイチローが「レーザービーム」で全米を驚かせたのと同じような鮮烈なデビューでした。

プイグの活躍はドジャースのベンチの雰囲気まで変えてしまいました。今季は優勝候補の筆頭にあげられながら、まさかの地区最下位に沈んでいたドジャース。しかし7月12日時点で勝率を5割に戻し、首位アリゾナ・ダイヤモンドバックスに2ゲーム差と迫るまでに勢いを取り戻しています。

さて、プイグをめぐってはちょっとした議論が巻き起こりました。オールスターゲームのメンバー投票で、プイグはナ・リーグの「最後の一人」の候補に選ばれたのです。これに対して選手の一部から「昇格後一ヶ月の選手が選ばれるのは、長年実績を積んできた選手たちに対して失礼」という声があがり、これに同調する意見と「ファンが見たい選手を選ぶのがオールスター」という意見がぶつかりました。こんな議論が起こるのも野球文化の懐が深いアメリカならではと言えるでしょうか。結局「最後の一人」はアトランタ・ブレーブスのフレディ・フリーマンが選ばれ、プイグのオールスター出場は来年以降にお預けになってしまいました。

オールスターは無理でも、年間のリーグ新人王は十分に可能性があります(与田剛さんもセントラルリーグの新人王を獲得しています)。せっかくですからオールスターブレイクはゆっくり休んで、後半戦にまた信じられないようなプレーを見せてほしいもの。与田剛さんの解説で楽しみたいですね。


2013年7月7日日曜日

岩隈、ダルビッシュが選ばれたオールスターゲームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、7月16日にニューヨーク・メッツの本拠地シティフィールドで行われる第84回MLBオールスターゲームのメンバーが発表されたニュース。

まずはアメリカンリーグのメンバーからご紹介。

捕手 ジョー・マウアー(ツインズ)
一塁 クリス・デービス(オリオールズ)
二塁 ロビンソン・カノ(ヤンキース)
遊撃 JJ.ハーディー(オリオールズ)
三塁 ミゲル・カブレラ(タイガース)
外野 マイク・トラウト(エンゼルス)
外野 アダム・ジョーンズ(オリオールズ)
外野 ホゼ・バティスタ(ブルージェイズ)
DH  デイビッド・オルティス(レッドソックス)
投手 クレイ・バックホルツ(レッドソックス)負傷欠場
    ブレット・セシル(ブルージェイズ)
    ジェシー・クレイン(ホワイトソックス)負傷欠場
    ダルビッシュ有(レンジャーズ)
    フェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ)
    岩隈久志(マリナーズ)
    ジャスティン・マスターソン(インディアンス)
    ジョー・ネーサン(レンジャーズ)
    マリアノ・リベラ(ヤンキース)
    クリス・セール(ホワイトソックス)
    マックス・シャーザー(タイガース)
    ジャスティン・バーランダー(タイガース)
代替 バートロ・コロン(アスレチックス)
代替 グレン・パーキンス(ツインズ)

アメリカンリーグの四番打者候補は、現在ホームランダービーを独走中、打率も2位のクリス・デービス。自身のシーズン最多本塁打33本をすでに前半戦でマーク、これまで一発はあるものの三振も多い「大型扇風機」でしたが、今季は打率も大幅に改善、大化けしたと言えるでしょう。デービス以外にもオリオールズからはハーディ、ジョーンズと、先発メンバーに3人が選ばれています。

四番候補のもう一人は、二年連続三冠王を狙う勢いのミゲル・カブレラ。控えには同僚のプリンス・フィルダーも控えており、破壊力抜群の打線です。投手は13連勝中のマックス・シャーザーが先発候補。ホワイトソックスのエースに成長したセール、初出場のセシルも注目です。

そして最後を締めるクローザーは今季がラストイヤーと公言しているマリアノ・リベラ。今季で引退するとは思えないペースでセーブを積み上げているリベラの、これがオールスターでの見納めになってしまうのでしょうか。

続いてナショナルリーグです。

捕手 ヤディアー・モリーナ(カージナルス)
一塁 ジョーイ・ボット(レッズ)
二塁 ブランドン・フィリップス(レッズ)
遊撃 トロイ・トロウィッツキー(ロッキーズ)
三塁 デイビッド・ライト(メッツ)
外野 カルロス・ベルトラン(カージナルス)
外野 カルロス・ゴンザレス(ロッキーズ)
外野 ブライス・ハーパー(ナショナルズ)
投手 マディソン・バンガーナー(ジャイアンツ)
    アロルディス・チャップマン(レッズ)
    パトリック・コービン(Dバッグス)
    ホゼ・フェルナンデス(マーリンズ)
    ジェイソン・グリーリ(パイレーツ)
    マット・ハービー(メッツ)
    クレイトン・カーショー(ドジャース)
    クレイグ・キンブレル(ブレーブス)
    クリフ・リー(フィリーズ)
    ジェフ・ロック(パイレーツ)
    アダム・ウェインライト(カージナルス)
    トラビス・ウッド(カブス)
    ジョーダン・ジマーマン(ナショナルズ)

シーズン前のWBCで活躍し、レギュラーシーズンも打率1位と好調を維持しているヤディアー・モリーナが、バスター・ポージーを抑えてファン投票捕手1位に選ばれました。アメリカンリーグに比べればスターティングラインナップの長打力はやや劣る印象ですが、こちらは守備が見ものです。モリーナの盗塁阻止、フィリップスとトロウィツキーのキーストンコンビのダブルプレイなど、玄人好みの渋いプレーを見せてくれそうです。

投手では今季ブレイクした若手が揃って選ばれました。地元メッツのハービーは先発候補。開幕から連勝して首位ダイヤモンドバックスを支えるコービン、レギュラー選手を売り払ったマーリンズに突如現れた「怪物」フェルナンデス、さらにパイレーツで最多の8勝をあげているロックらの、イキのいい投球を見たいものです。ナ・リーグのクローザーは好調パイレーツのグリーリか、実績あるキンブレルでしょう。

さて、実はオールスターの出場選手は今回の発表で全部ではありません。「最後の一人」の投票が残っており、アメリカン、ナショナルとも5名ずつがノミネートされています。その中にはア・リーグはレッドソックスの上原浩司が、ナ・リーグはドジャースに彗星のごとく現れた新人ヤシエル・プイグが含まれています。今年のナショナルリーグのもしかしたら一番の注目選手は、このプイグかもしれません。まだ一か月しかメジャー経験がないということで、一部から「オールスターにふさわしくないのでは」という声が上がりましたが、今ファンがもっとも見たい選手には違いありません。選ばれれば、驚異的な長打力と鉄砲肩で、オールスターの歴史に残るプレーを期待したいものです。

日本人選手は岩隈とダルビッシュの2人が選ばれましたが、2人ともこのところ打たれることが多く、はっきり調子を落としているだけに、できれば休ませてあげたい気がするのは与田剛さんも同じではないでしょうか。日本向けの放送は与田剛さんの解説で楽しみましょう。


2013年6月30日日曜日

最下位チームの逆襲と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、スタートダッシュには失敗したものの6月になって調子を上げ、後半戦の上位進出が期待される2チームの話題。

まずは、アメリカンリーグ東地区のトロント・ブルージェイズ。オフの大型補強で一気に優勝を狙える陣容となったものの、エースと期待した昨年のナ・リーグのサイ・ヤング賞投手R.AディッキーらFA獲得選手の不振により、まさかの地区最下位で最初の2ヶ月を過ごしました。

これにもともとチームに在籍しているプレイヤーが発奮したのか、6月になってアダム・リンド、エドウィン・エンカーナシオンらが長打力を発揮、また投手もブレット・セシル、スティーブ・デラバー、ホアン・ペレスらの中継ぎ陣がほとんど0点に近い防御率の完璧なピッチングを披露。6月は11連勝を含む16勝8敗で一気に借金を返済してしまいました(もちろん川崎宗則もムードメーカーとしてチームを盛り上げました)。

とはいえアメリカンリーグ東地区は常勝ニューヨーク・ヤンキース、ボストン・レッドソックス、昨年から好調を維持するボルチモア・オリオールズといった強豪がひしめく超激戦地区。ブルージェイズがプレーオフ争いに食い込むには、上位チームが調子を落とす「運」も味方してくれなければ厳しいとは言えます。しかし、もしオフに補強した選手以外の活躍でプレーオフに進出できたら、ブルージェイズのGMは称賛されるべきなのでしょうか?

ナショナルリーグでは、西地区最下位のロサンゼルス・ドジャースが目覚めました。まだ借金7を背負っているものの、6月には6連勝をマーク。首位のアリゾナ・ダイヤモンドバックスでさえ貯金4というダンゴ状態の地区ですので、こちらはまだまだプレーオフの目はあります。ドジャースの躍進の原動力は、何と言ってもキューバから亡命した新人ヤシエル・プイグ。6月にマイナーから昇格したプイグは、4割以上の打率で7本塁打と打ちまくり、またライトを守っては「レーザービーム」の強肩で走者を刺し、観衆の目をくぎ付けにしました。最近では打順は2番が多いですが、デビューして数試合で4番を任されたこともあり、ケガから復帰したマット・ケンプとともに今後のドジャースの不沈のカギを握っていると言えるでしょう。

メジャーリーグは7月31日のトレード期限までに、脱落したチームが主力選手を放出する可能性が高まります。資金力に余裕のあるドジャースは、先発投手、または中軸打者を獲得するなどして、さらなる補強で勝負をかけてくるかも知れません。ますます目が話せないMLB、与田剛さんの解説で楽しみましょう。


2013年6月24日月曜日

メジャーの試合前のイベントと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先日行われた与田剛さんと金森栄治さんの「一打席真剣勝負」と、MLBの試合前に球場で行われる様々なイベントについて。

WBC以来、ひさびさに与田剛さんの記事を新聞で見つけました。6月13日、西武ドームで行われた西武ライオンズ対中日ドラゴンズの交流戦の試合前、与田さんと西武OBの金森さんの「一打席真剣勝負」が行われたのです。お互いに現役当時のユニフォームに身を包み、現役時代とさほど変わらない締まった体でマウンドと打席に立ったお二人(金森氏は少し痩せたかな?という印象でした)。現役時代、死球の多さがトレードマークだった金森さんは「役回りからして今日も死球かな」と周囲を笑わせましたが、与田さんの110km台の「速球」にファウルで粘り、7球目を見事にセンター前に打ち返しました。

与田さん、金森さんは、現在の少年ファンのお父さんの世代の選手。子供たちはこのイベントを見ても「この人たち誰?」という感じでしょう。そのとき球場では「お父さんがお前くらいの頃には、この人たちがスターだったんだ。金森さんはしぶといバッティングで、与田さんは当時日本で一番速い球を投げるピッチャーで・・・」といった会話が観客席のあちこちであったかも知れません。野球は世代をつなぐスポーツ、このようなイベントが親子の結びつきを強くするならば素晴らしいことですね。

最近は日本のプロ野球でも試合前によくイベントが行われるようになりましたが、やはり本家はメジャー。試合前に観衆の気持ちを盛り上げるため、あるいは選手の練習中に観客に退屈させないために、さまざまな趣向を凝らしたイベントが行われます。「ツアー」と称して一般客が普段は入れない球場の裏側を見せてもらえたり、選手のバッティング練習の守備につくことができたり、スピードガンコンテストのような素人飛び入り企画もあります。また、以前シアトル・マリナーズにジェイ・ビューナーというスキンヘッドの人気選手がいたのですが、その選手にちなんで「頭をスキンヘッドにして来場したら入場料タダ」といった仰天企画が実施されたこともありました。なんだか毎日がファン感謝デーみたいですね。

もちろん「余興」ばかりでなく地元のマーチングバンドの演奏や表彰式といった「式典」もあり、国歌斉唱のときには売店の販売員も作業の手を止め胸に手を当てて歌いだすそうですから、このあたりはさすがに「国技」ならではの重みがあります。さて、一打席勝負のあと、金森さんは「現役に戻りたい」と言ったそうですが、与田さんはどうだったでしょうか?





2013年6月22日土曜日

日本球界入りが噂されるラミレスと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、MLB通算555本塁打の強打者マニー・ラミレスが、日本のプロ球団と契約するのではないかと噂されている話題。

ラミレスといえば、1999年にクリーブランド・インディアンスで165打点をあげ初タイトルとなる打点王を獲得、2001年からボストン・レッドソックスに移籍して2004年に本塁打王、ワールドシリーズではMVPに選ばれました。1998年から2006年にかけては9年連続30本塁打プラス100打点以上を記録。メジャー通算では2302試合に出場し、歴代14位の555本塁打を放ち、同18位の1831打点をマーク、ポストシーズン通算29本塁打は歴代1位という、メジャー史に残るクラスの強打者です。

しかし、ときおりあからさまにやる気のない態度を見せたり、不可解な言動でトラブルを起こすこともしばしば。禁止薬物に2度も陽性反応を見せていることからも、メジャーではもうラミレスと契約するチームはないだろうと言われています。

2012年にマイナー契約したオークランド・アスレチックスを自ら申し出て退団後、とくにニュースで報じられることもなく、完全に引退したのかと思われていましたが、何と今年2月に台湾プロ球団の義大ライノズと契約。中軸打者として49試合で8本塁打、43打点をあげ、打率はリーグ1位の.352をマーク。WBCの健闘もあって野球人気が高まっている台湾で集客にも大きく貢献したと言われています(WBCは与田剛さんも日本のコーチとして参加しました)。そして6月19日にまたしても自らの申し出で義大を退団。「ニューヨークに残した家族が恋しくなった」とコメントしていましたが、なぜか帰りの飛行機はアメリカではなく日本行き。昨日成田空港に降り立ち、マスコミに囲まれる一幕がありました。

バットを持っていたことから、「日本のプロ球団のテストを受けるのでは?」という噂が流れていますが、果たしてこの「お騒がせ男」と契約する球団はあるのでしょうか。以前から千葉ロッテマリーンズの伊東監督がシーズン途中での「メジャー流」補強の必要性を強調していることから、スポーツ紙ではマリーンズが候補の筆頭にあがっています。それ以外では過去にラミレス側から売り込みがあったと言われるソフトバンクホークス。大物外人が好きな楽天は、すでにメジャー通算434本塁打のアンドリュー・ジョーンズがいるので財政的にも無理でしょうか。

入団すれば間違いなく史上最強の助っ人、日本の球場で大ホームランを放つ姿を見てみたい気もしますが…。与田剛さんはどのような感想をお持ちでしょうか。


2013年6月20日木曜日

ドラフト指名された車椅子の大学生と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先日行われたMLBのドラフト会議で起きた心温まる「事件」。

ドラフト会議といえば、数年後のスターが最初にスポットライトを浴びる華々しい場所。ファンやマスコミは「今年の全米No.1はだれか?」を固唾を飲んで見守ります(与田剛さんも中日ドラゴンズの1989年度のドラフト1位指名を受けました)。いっぽう、全体で1000人以上が指名されるMLBのドラフトですから、下位指名の選手が話題になることなどほとんどありません。

しかし、今年は違いました。アリゾナ・ダイヤモンドバックスが34位で指名したのはアリゾナ州立大学のコリー・ハーン外野手。ただし外野手とはいっても、ハーンは車椅子がなければ動けない身体障害者。もともと高校時代にはブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)らとともに全米代表に選ばれた強打者で、卒業時にサンディエゴ・パドレスからドラフト26位で指名されましたが、大学進学を選択。しかし入学直後に悪夢が彼を襲います。試合で二塁にヘッドスライディングして相手内野手の膝に激突し、脊椎骨破砕と脊髄損傷。下半身不随となり、野球どころか一生車椅子の生活を余儀なくされることになってしまいました。

普通の人なら絶望して自暴自棄になってしまうかもしれません。しかし彼は違いました。持ち前の負けん気を発揮して特別仕様の車の運転技術を学び、大学の普通クラスに復帰。野球部のコーチも務め、チームメイトの指導にあたっています。その前向きな生き様は多くの人々の知るところとなり、ダイヤモンドバックス社長デリク・ホール氏も感銘を受けた一人でした。そして、ホール氏は彼を球団スタッフとして迎えようとドラフトで指名したのです。指名は34巡目でしたが、これはハーンの野球部での背番号34にちなんだ順位。どこまでも粋ですね。ホール氏はハーンにスカウト、もしくは球団経営に関する仕事を提供したいとのことです。

セレモニーもなく引退した選手のための「一日だけ契約」もそうですが、このようなニュースを聞くと、アメリカでは野球は単なる娯楽ではなく、社会の一部であり、多くの人に夢を与えたり元気づける存在なのだということが分かります。たとえWBCで優勝しても、アメリカの野球文化の奥深さには、まだまだ日本はかなわないですね。与田剛さんはどんな感想をお持ちでしょうか。

2013年6月16日日曜日

MLBチームの別名と与田剛(NL編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、メジャーリーグチームの別名の話題。アメリカンリーグ編に引き続き、ナショナルリーグ編です。

前回、MLBのチーム名の別名を「長い名前の略称(アスレチックス=A's)」と「チーム名にちなんだニックネーム(インディアンス=Tribe)」に分けてご紹介しました。ナショナルリーグのチームの別名も同じよう2タイプあります。

まず略称タイプですが、アリゾナ・ダイヤモンドバックスがD-Backs、コロラド・ロッキーズがRox、セントルイス・カージナルスがCards、ワシントン・ナショナルズがNatsと略されます。しかし考えてみれば、ニューヨーク・メッツやシンシナティ・レッズは略称がいつの間にか正式名称になってしまったもの。前者はメトロポリタンズ、後者はレッドストッキングスがもともとの名前です。

ニックネームは、先に名前を言いますのでどこのチームか当ててみてください。まずFish。これは簡単でしょうか。マイアミ・マーリンズで、そのまんま「魚」です。米国のスポーツ紙でFishと頭文字が大文字で書かれていれば、マーリンズのことと思って間違いありません。次はCrew。「乗組員」といった意味ですが、これはミルウォーキー・ブリュワーズ。「ブリュワーズの選手」というとき、伝統的にBrew Crewと韻を踏んで表現されることが多いのですが、そのせいでCrewといえばそれだけでブリュワーズを指すようになってしまいました。さて最後はBucs。これは、知らない人にはちょっと分かりませんよね。正解はピッツバーグ・パイレーツ。なぜパイレーツがバックスなのかというと、パイレーツとは「海賊」の意味。海賊のことを別の英語でbuccaneerというのです。これを略して「バックス」。アメフトのチームにタンパベイ・バッカニアーズというのがあるのをご存じの方もいるでしょう。

今年はパイレーツが今日時点で貯金12と好調。米国のスポーツ紙やWebサイトを見るとBucsの文字が躍っていることが多いですが、秋までこの勢いは続くでしょうか。ナ・リーグは日本人選手が少ないのでテレビ放送もあまりありませんが、ブリュワーズに青木選手がいますので、Crew VS Bucsの試合は放送される機会があるかも。与田剛さんの解説で楽しみたいですね。



2013年6月13日木曜日

MLBチームの別名と与田剛(AL編)

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、メジャーリーグチームの別名、すなわち愛称・略称の話題です。

長い名前が略されたり、わざと別の名前で呼ばれだり、メジャーリーグの球団の多くはファンや関係者が好んで使う別の名称があります。それらは、米国の新聞などでは何の説明もなく使われるので、知らない人は「どこのチームのこと?」と戸惑うかも知れません。

まずは略称パターン。たとえばニューヨーク・ヤンキースはYanksと縮めて書かれます。ボストン・レッドソックスは略してBoSox(ボソックス)、対してシカゴ・ホワイトソックスはChiSox(チゾックス)と略されて区別されています。これは分かりやすいですね。

頭文字にアポストロフィSがつくのは、お馴染みオークランド・アスレチックスのA's、同じようにボルチモア・オリオールズはO's、シアトル・マリナーズはM'sと呼ばれます。これは日本の新聞でヤンキースが「ヤ軍」と書かれるのと同じ感覚でしょうか。

略称ではなく、正式名称にちなんだ愛称を持つのはクリーブランド・インディアンスで、別名「トライブ(Tribe)」。トライブとは「族」を指す言葉で、もちろん北米インディアンにちなんだもの。これは読売ジャイアンツが「巨人」と呼ばれるような感じですね。ロサンゼルス・エンゼルスの別名は「ヘイローズ(Halos)」。ヘイローはエンゼルスが創立以来シンボルとして使い続けている「天使の輪」を意味します。

最近の米国の新聞記事を見ると、“Tribe win in dramatic walk-off fashion”(トライブが劇的なサヨナラ勝利)、“Markakis, Gonzalez help O's trim Halos”(マーケイキスとゴンザレスの活躍でO'sがヘイローズを退ける)といった見出しがありました。チームの愛称を知らなければ何のことか分かりません(笑)。

与田剛さんの解説はMLBに詳しくない人にも分かりやすいと好評ですが、こういった「分かる人にしか分からない」情報もたまにはいいですね。



2013年6月8日土曜日

ヤンキースにドラフト2位指名された日本人選手と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先日行われたMLBのドラフト会議で、なんと日本人の高校生が指名されたという話題。

もう多方面で報道されていますが、カリフォルニア州ランチョバーナード高校の加藤豪将(ごうすけ)内野手が、今年のMLBドラフト会議でニューヨーク・ヤンキースから2巡目(全体66位)指名されました。加藤君は185センチ、83キロ、右投左打でポジションは二塁手。これまで日本人でMLBチームにドラフト指名された選手は数名いますが、現千葉ロッテ・マリーンズの藤谷周平投手が18巡目でサンディエゴ・パドレスに指名されたのが最高。日本国内ではまったく無名の高校生がヤンキースから上位指名されたということで、その日のスポーツマスコミは上を下への大騒ぎになりました。

加藤君は東京の出身。父親の仕事の関係で幼い頃に渡米。高校では今季33試合に出場し、110打数39安打で打率.355。アベレージだけでなく本塁打11、二塁打10、三塁打2と長打力も併せ持ち、計31打点をマークしています。指名したヤンキースのスカウトは特に彼の守備力と走力に注目しており、現在メジャー屈指の二塁手であるロビンソン・カノの後継者候補として注目しているそうです。本人の憧れの選手はやはりというか、イチローだそうですが。8年前に加藤君とサンディエゴの野球教室で会ったという元テキサス・レンジャースの大塚晶文氏は、彼の印象を次のように語っています。

「ひとことでいえば5ツールタイプ。打撃では一発もあるし、セーフティーバントなどの小技も出来る。選球眼もよく、ファウルで粘って四球を取ることも出来る。コンタクト能力が高く、広角に打ち分けられるのも魅力で、コンスタントに安打を量産できる」。

「カノ(ヤンキース)というよりも、チェイス・アットリー(フィラデルフィア・フィリーズ)に近いタイプ。足が速く、二塁手としての守備力もレベルが高い。野球だけでなく学力も優秀で非常に頭のいい選手。早ければ2、3年後にも、メジャーへ昇格するチャンスがあるかもしれない」。

実は加藤君はUCLAへの進学が内定しているということですが、ヤンキースが強引に上位指名したのは、大学で活躍して他チームに注目されることを恐れたからとも言われています。その逸材ぶりを早く与田剛さんの解説で見てみたいものですね。



2013年6月2日日曜日

今季に勝負を賭けたチームの低迷と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、大型補強を断行したものの開幕2ヶ月を経て下位に低迷したままのチームの話題。

昨オフは、いわゆるブロックバスターと呼ばれる大型トレードがいつになく多く行われました。その中心的な存在が、マイアミ・マーリンズが「売り払った」大物FAをまとめて引き受けたトロント・ブルージェイズ。先発ローテーション投手2人にリードオフマンを一気に獲得し、これでその気になったのかニューヨーク・メッツから昨年サイ・ヤング賞のR.A.ディッキーを、さらにサンフランシスコ・ジャイアンツから薬物違反で後半戦を謹慎したメルキー・カブレラを獲得。もともといる中心打者はそのまま残留し、突如オールスター級のチームに生まれ変わったのでした。

しかしながら現在チームはアメリカンリーグ東地区最下位。1位から4位までが1.5ゲーム差にひしめく激戦区で、首位から8.5ゲーム差と一人だけ置いてけぼりを食っています。鳴り物入りで獲得した先発投手は揃って防御率5点以上、その一人ジョシュ・ジョンソンは故障者リスト入り。唯一期待通りの活躍をしていたホセ・レイエス遊撃手はスライディング時の故障でこちらも離脱中。結局さほど昨年と変わらないメンバーで試合しているのですから、ファンも興ざめしようというもの。

カンザスシティ・ロイヤルズも「今季に勝負をかけた」チームですが、こちらはアメリカンリーグ中地区最下位。エースとして獲得したジェームズ・シールズは防御率2.96と頑張っていますがまだ2勝と、打線の弱さは目を覆うばかり。若い中軸打者はなかなか調子が上がらず、総得点数はア・リーグの下から3番目。一点差での負けゲームがリーグ最多の12で、このあたりの勝負弱さも浮上できない理由と思われます。先日、球団副社長であり殿堂入りしている往年の「ミスター・ロイヤルズ」ジョージ・ブレット氏が急きょバッティングコーチに就任しましたが、そんなことしか話題にならないのが寂しい限りです。

ナショナルリーグでは、オフはあまり動きませんでしたが、昨シーズン後半に大物を獲得したのがロサンゼルス・ドジャース。こちらも現在地区最下位。エイドリアン・ゴンザレス、カール・クロフォードら昨季移籍してきた選手はまずまず働いており、投手はエースのクレイトン・カーショウ、韓国から来た柳賢振の左腕コンビが好調を見せていながら、チームの総得点数がリーグで下から2番目。中軸を打つスターのマット・ケンプが打率.250と不振ではありますが、同じような得点力でもワシントン・ナショナルズは東地区2位なのですから、ドン・マティングリー監督の解任が噂されるのも仕方がないように思えます。

いずれのチームもここが踏ん張りどころ、このままズルズルとオールスターまで行ってしまったら、後半戦の前にせっかく揃えた高額年俸選手を上位チームに売り渡すことになるでしょう。数年後のスター候補生を放出してまで「現在のスター選手」を揃えた各チームのGMは青くなり、反対にスターを放出してプロスペクトを獲得したチームのGMは胸をなでおろしているかも知れません。今のところはこのような結果になっていますが、与田剛さんはどのように見ているでしょうか。




2013年5月23日木曜日

今季200安打ペースの青木と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは5月の打率が4割を超え、現在ナショナルリーグ打率7位のミルウォーキー・ブリュワーズ・青木宣親外野手の話題。

MLBでの日本人打者の成功例は、なんといってもイチロー、そして松井秀喜。松井が引退、イチローのパフォーマンスに陰りが見え始め、彼らに続く選手は簡単には現れないと思っていましたが、そんなことはなさそうです。ブリュワーズの青木は4月こそ今ひとつの成績でしたが、5月に入ってマルチヒットの試合がなんと14回、一時は打率.333でナ・リーグの打率4位に顔を出したこともありました(現在は.318で7位)。

今季、スプリングトレーニング時から成長をアピールしていた青木。もともと一塁到達スピードがMLB屈指の速さであることに加え、ボール球に手を出さない選球眼の良さにも磨きがかかっています。コアなベースボールファンの支持が高い米国の雑誌FanGraphsは「今年のナ・リーグの首位打者は青木」と予想。さらに脚の面では、俊足選手であるホセ・レイエス、シェーン・ビクトリーノ、マイケル・ボーンが揃ってアメリカンリーグのチームに移籍してしまったので、盗塁王のチャンスもあります。もっとも、青木のここまでの盗塁数は4個と、昨季の30個に比べるとやや寂しい数字ではありますが。

ただ、青木の好調とは裏腹に、ブリュワーズはチームとして非常に厳しい状態にあります。開幕後はまずまずの成績で貯金を作りましたが、5月は4勝16敗と大きく負け越し。地区5位に沈み、首位とは9ゲーム差が開いてしまいました。投手陣がピリッとせず、いくら打っても打ち負けているという感じでしょうか。打者の個人成績は悪くなく、遊撃手のジーン・セグラが現在打率.348でナ・リーグ2位、中堅手のカルロス・ゴメスが同.325で4位、そしてライアン・ブラウン左翼手が同.314で9位と、青木を含め打率ベスト10内に4人も送り込んでいるのですから、このアンバランスは大きな課題です。

この調子でいくと、有力な投手を求めるチーム事情のもと、7月31日のトレード期限までに青木は放出されるかも知れません。もし優勝を狙えるチームに移籍できるならば、本人にとってはモチベーションも上がるでしょうし、悪くはない話です。しかしそれより先に気になるのは、オールスターゲームに青木が初選出されるかどうか。選ばれれば、同じく有力候補であるダルビッシュ有、黒田博樹、岩隈久志らア・リーグで好調を見せている日本人投手との対決が見ものです。与田剛さんの解説で楽しみたいですね。


2013年5月18日土曜日

続出する審判トラブルと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、MLBの審判をめぐるトラブルが
今年はやけに多いという話題。

人間のやっていることですから判定には間違いもありますし、それも含めてのベースボール。しかし、ジャッジ以前のトラブルが最近ちょっと目立つようです。

いくつか例をあげると、4月25日のニューヨーク・ヤンキース対トロント・ブルージェイズ戦。ヤンキースのベン・フランシスコが三塁前にセーフティバントし、サードが素手で取って一塁に送球。間一髪のプレーでしたが一塁塁審の判定はアウト。しかしその後4人の審判団が協議した結果、なんとセーフに覆ってしまいます。これに激しく抗議したブルージェイズのジョン・ギボンズ監督は退場処分となりました。

5月8日のクリーブランド・インディアンス対オークランド・アスレチックス戦。9回、A'sが1点を追う場面。A'sロサレスの打球は左中間フェンスの黄色い判定ラインを越え、柵に当たってグラウンドに落ちました。これはホームランですが、審判団は二塁打の判定。ビデオを確認後も本塁打とは認めず、これに対してA'sのボブ・メルビン監督が猛抗議して退場処分、結局インディアンスが4対3で勝利します。MLB機構のトーリ副会長は後日、決定は覆らないとした上で、「審判団はテレビ画像を十分検討できる状況にあった」と批判、「不適切だった」との声明を出しています。

5月9日のヒューストン・アストロズ対ロサンゼルス・エンゼルス戦。アストロズが7回にマウンドに送った投手が1球も投げずに交代するのを、なんと審判が認めてしまいます。リリーフ投手は故障でない限り少なくとも打者一人に対して投げなければいけないというのは、野球を知っている人なら常識ともいえるルール。後日、MLB機構は責任審判に2試合の出場停止処分と罰金を科しました。

審判の判定は絶対のMLB。それだけに、判定の質の低下は選手のモチベーションを殺ぎ、ファンをしらけさせてしまいます。5月12日、ニューヨーク・ヤンキース対カンザスシティ・ロイヤルズ戦では、判定に不服そうなそぶりを見せた黒田博樹に審判が「たかが一球じゃないか」といった意味の嫌味を言い、普段温厚な黒田が激昂、一触即発の雰囲気になりました。与田剛さんも投手として活躍されましたが、一球の判定が勝敗を左右することもあるのが野球。審判員には襟を正してほしいと感じているのではないでしょうか。





2013年5月10日金曜日

ピッチャーのヘルメット着用の議論と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、MLBでピッチャー返しの痛烈なライナーを受けて負傷する投手が相次ぎ、投手は投球時にヘルメットをかぶるべきではないかという議論が起こっている話題。

5月7日、トロピカーナフィールドでのタンパベイ・レイズ対トロント・ブルージェイズ戦。ビデオで見ても思わず戦慄が走るシーンがありました。2回裏、ブルージェイズの左腕投手J.A.ハップが投げた外角球をデズモンド・ジェニングスがフルスイング。ライナー性の打球はハップの左顔面を直撃し、ハップはそのままマウンドに倒れ込んでしまいました。担架に乗せられフィールドを去る時に右手を軽く上げて拍手に応えたように見えましたが、両軍のベンチは水を打ったように静まり返り、打ったジェニングスのほうが交通事故を起こしたかのように立ち尽くしていました。

ハップの意識は倒れている間もずっとあったとのこと。ただし病院での診察の結果、頭蓋骨には自然に治るレベルではあるもののひびが入っているそうです。ハップは翌日には退院したということですが、復帰に関してはまだ発表されていません。

まったく同じようなことが昨年もありました。オークランド・アスレチックスのブランドン・マッカーシー投手がやはりピッチャー返しのライナーを頭に受けて倒れ、そのまま担架で退場。マッカーシーはその登板がシーズン最後の登板となりましたが、経過は良好でオフにはアリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約。現在はローテーション投手として活躍しています。

両投手とも大事には至らなかったとはいえ、野球のボールが頭を直撃すれば、一つ間違えば大惨事です。考えてみれば、打者はヘルメットを被って打席に立ちますが、投手は普通の帽子のみ。しかし160km/hを超えるといわれるピッチャー返しの打球を、投手は誰よりも近くで(しかも投球後で体勢が整っていない場合も)浴びせられるのです。MLBでは、ベースコーチはヘルメットを着用しています。これは、2007年にマイナーリーグの試合でサードベースコーチが打球を頭に受けて死亡した事故が契機となってルール化されました。シアトル・マリナーズやニューヨーク・メッツで活躍したジョン・オルルド一塁手はクモ膜下出血で頭部の手術経験があり、守備についている間もヘルメットを被っていた例があります。

同じように、投手も投球時にヘルメットを被るべきではないかという議論がしばしば起こりますが、今のところ実現に至ってはいません。ちなみに日本の高校野球では、バッティングピッチャーは頭部を守るためのヘッドギア着用が義務付けられており、投手用のヘルメットも商品化されています。

このような事故は、野球が常に危険と隣り合わせであることを私たちに再認識させます。与田剛さんも投手でしたが、どのような考えをお持ちでしょうか。

2013年5月5日日曜日

“Energy Boy”川崎の活躍と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ハッスルプレーで人気を得ているトロント・ブルージェイズの川崎宗則選手の話題。

憧れのイチロー選手とメジャーで一緒にプレーする夢を追いかけて、昨年シアトル・マリナーズに移籍した川崎。しかしイチローは7月にニューヨーク・ヤンキースにトレードされ、川崎自身もシーズン後に戦力外通告。日本球界に復帰するという憶測も呼びますが、川崎のメジャーの夢はまだ終わっていませんでした。今年になってトロント・ブルージェイズとマイナー契約を結び、4月に昇格後ははつらつとしたプレーとコミカルなキャラクターで同僚やファンの心をつかみ、なかなか波に乗れないチームの救世主的存在となっています。

ブルージェイズといえば、昨オフに大型トレードを断行、オールスター級の選手を大勢獲得し、一気に優勝を狙える陣容を整えました。しかしながら鳴り物入りで入団した先発投手陣はなかなか勝てず、正遊撃手ホセ・レイエスはスライディングの際に足首を故障して前半戦絶望。チームは早くも10個負け越して地区最下位に沈んでおり、この調子ではトレード期限までに大物選手を売り払うのではないかと噂されています。

そんな中、レイエスの故障で遊撃手のポジションを得た川崎は、持前のハッスルで離れかけたファンの心を引き戻しました。凡打でも、点差が開いていようとも常に全力疾走。グラウンドでは出身地の方言で「チェスト!」とチームを盛り上げます。打力や守備力ではレギュラーのレイエスに見劣りしますが、地元紙はこぞって川崎を特集。実況アナウンサーは彼を“Energy Boy”と呼び、ホーム球場のロジャースセンターでは右翼スタンドに特製Tシャツを着たファンが集まる「カワサキ・コーナー」ができました。川崎に対して約4万人の地元観衆から大きな歓声と拍手が湧き起こるのを見たイチローは「ジーターがニューヨークに帰ってきたくらいの歓声ですよ」と評したほど。

残念ながら打率は次第に下がってきて現在.216。再びマイナーに落とされてもおかしくない成績ですが、なんとか踏ん張ってシーズン終了までメジャーで活躍してほしいもの。かつてWBCでともに戦った与田剛さんも同じ思いではないでしょうか。

2013年2月25日月曜日

オークションにかけられた「血染めのソックス」と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、もはやメジャーの伝説ともいえるカート・シリング投手の「血染めのソックス」がオークションにかけられた話題。

「血染めの~」といえば野球漫画でよく出てきますが、漫画のような、というか漫画を超えるようなドラマが展開されたのは2004年のポストシーズン。その年、ボストン・レッドソックスのエースとしてリーグ最多の21勝をあげたカート・シリングは、地区シリーズのロサンゼルス・エンゼルス戦で右足首の腱を断裂する大ケガを負ってしまいます。

レッドソックスはエンゼルスを下して勝ち上がりますが、リーグ優勝シリーズのニューヨーク・ヤンキース戦、無理を押して先発したシリングはあっけなく打ちこまれてノックアウト。チームも緒戦から3連敗し、だれもが「終わった」と思いました。しかし、レッドソックスは意地を見せて2勝3敗と押し返し、そして第6戦、なんとシリングが右足首に手術を受けて再登板。ソックスを血で赤く滲ませながらも鬼気迫る力投で勝利を呼び込み、レッドソックスはMLBのプレーオフ史上初めて3連敗後に4連勝してワールドシリーズに駒を進めたのです。シリングはワールドシリーズでもセントルイス・カージナルスを相手に再度ソックスを血に染めながら勝利、レッドソックスは4連勝してその年のメジャーリーグを制しました(レッドソックスにとっては86年ぶりの優勝でした)。

今回オークションにかけられたのは、ワールドシリーズのほうの血染めのソックス。これは野球殿堂に展示されていたそうですが、このたびシリングの希望でオークションに出品され、92,613万ドルで落札されたそうです。実はシリングは大のゲームマニアで「スタジオ38」というゲーム開発会社を持っていたのですが、倒産。シリングは45億円近く投資していたということで、少しでも資金を作ろうと血染めのソックスをオークションにかけたと噂されています。それと関係あるのかどうか分かりませんが、最近のシリングは自身が解説者を務める(与田剛さんもメジャーリーグ解説者です)ラジオ番組で、「現役時代にレッドソックスのトレーナーから禁止薬物を薦められた」「チーム内に同性愛者がいた」といった爆弾発言を連発。問題を告発するつもりならば「なぜ今頃?」という感がありますし、あまり不用意な発言をされると輝かしい実績が霞んでしまうように思えるのですが。与田剛さんはどのように考えるでしょうか。


2013年2月24日日曜日

WBC各国チームの監督・コーチと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、各国チームのロースターが発表になり、いよいよ目前に迫ってきたWBCの監督、コーチの話題。

日本代表は監督に元広島の四番打者・山本浩二さん、投手コーチは元中日のクローザー・与田剛さんですが、他国のメンバーを見てみると、監督やコーチにMLBで最近まで活躍した名前があってファンとしてはうれしい限り。

まず選手選考で「本気」を見せてきたアメリカ代表の監督は、ご存じジョー・トーリ。デレク・ジーター、松井秀喜、アンディ・ペティット、マリアーノ・リベラ、ホルヘ・ポサダらを軸にニューヨーク・ヤンキースの黄金時代を作りあげた名監督です。コーチには、トーリの片腕としてヤンキースのサードベースコーチを務め、ニューヨーク・メッツの監督経験もあるウィリー・ランドルフ。さらに元フィラデルフィア・フィリーズ監督ラリー・ボーワ、元カリフォルニア(現ロサンゼルス)・エンゼルス監督マーセル・ラッチマンがコーチとして脇を固め、なんとメジャー監督経験者が4人という豪華布陣になっています。そしてさらにコーチの「目玉」は通算355勝、四年連続サイ・ヤング賞受賞のグレッグ・マダックス。まだ正式なコーチとしてはメジャーに「復帰」していない稀代の頭脳派投手のコーチデビューをWBCで見られるのは興味深いですね。

日系人選手が多数含まれるブラジル代表は、監督に元シンシナチ・レッズの名遊撃手バリー・ラーキン。レッズ一筋18年のフランチャイズ・プレーヤーは、2004年引退後すぐにレッズのフロントには入らず、まずワシントン・ナショナルズのGM特別補佐に就任し、昨年からブラジル代表の指揮をとっています。現役時代も優れたリーダーシップでチームを盛り上げ、ラテン系の選手とコミュニケーションを取るためにスペイン語を学んだという生真面目な努力家の資質は、ブラジル代表をどこまで押し上げるでしょうか。

ウラディミール・バレンティンにアンドリュー・ジョーンズという日本コンビが参加するオランダ代表の監督は、やはり日本のヤクルトで活躍した「先輩」ヘンスリー・ミューレンス(日本での登録名は「ミューレン」でしたね)。現在はサンフランシスコ・ジャイアンツでコーチを務めており、今季メジャーに挑戦する田中賢介に目をかけているとの報道もありましたが、監督デビューをWBCで飾ることになります。また、オランダ代表の投手コーチは先日殿堂入りを果たした「カーブの芸術家」バート・ブライレブンです。

他に日本でも知名度のある監督・コーチといえば、イタリア代表コーチの「野茂の女房」マイク・ピアザ、日米野球で来日したことのあるカナダ代表コーチのラリー・ウォーカーやべネズエラ代表コーチのアンドレス・ガララーガ、そしてメキシコ代表コーチとして参加するフェルナンド・バレンズエラあたりでしょうか。もちろん監督やコーチがプレーするわけではありませんが、過去にあこがれた選手たちが今度は母国を率いている姿を見るのは感慨深いものがあります。与田剛さんは、そんな呑気なことは言っていられないでしょうが。


2013年2月17日日曜日

故障で出遅れる選手たちと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、シーズン開幕を故障者リストで迎える可能性が高いプレーヤーの話題。

スプリングトレーニングが始まり、各チームともベテランの調整、若手の新戦力の選別など、開幕に向けてのコンディション作りに熱が入ります。しかしながら、オフの間の故障や手術のリハビリで開幕に間に合わない選手もいます。

まず、セントルイス・カージナルスのクリス・カーペンター投手。これまで二度大きな故障をして、そのたびに不死鳥のようにカムバックを果たしてきましたが、今回ばかりはそうはいかないかも知れません。昨年のスプリングトレーニングで右腕の神経を損傷、腕がしびれて力が入らない状態になりましたが、7月に手術を受け終盤に奇跡的な復活を果たしました。しかしレギュラーシーズン3試合、ポストシーズン3試合に先発登板したものの満足な結果は残せず。このときの無理がたたったのか今シーズンは投げられるめどが立たず、38歳という年齢もあり引退の可能性もあると報じられています。

次にニューヨーク・ヤンキースのA-Rodことアレックス・ロドリゲス三塁手。股関節の手術で前半戦絶望というのは昨シーズン閉幕時から判明していましたが、さらに湧き上がった薬物疑惑。頭が痛いのはヤンキース、A-Rodとは長期契約がまだ5年も残っています。昨年のポストシーズンも不調でスタメンを外されるなど、スーパースター時代の記憶も薄まりつつあるA-Rodを今後どのように処遇していくのか、注目されています。

ミルウォーキー・ブリュワーズのコーリー・ハート一塁手はオフのトレーニング中に右ひざを損傷。1月に手術を受け、実戦に戻れるまで3~4ヶ月は要すると報じられましたが、経過は良好で当初のプランよりも早い4月復帰を目標にリハビリに励んでいるとのこと。昨年自己最多の30ホーマーを放って脂が乗っているだけに長期間の離脱はつらいでしょうが、焦らずじっくり調整してもらいたいものです。

投手では、肘を再建する「トミー・ジョン手術」を昨年受けた選手が今シーズン中に復帰予定です。この手術は、術後一年間きちんとリハビリすれば以前と変わらない投球ができるようになるので、肘を故障した投手の間ではもはや当たり前のようになっている治療方法です。今シーズン中の復帰を目標に現在リハビリに取り組んでいる主な投手と復帰予定時期は次の通り。

ライアン・マドソン(4月中旬)、ネフタリ・フェリス(7月)、ホアキム・ソリア(5~6月)、カイル・ドレイベック(シーズン中盤)、ブランドン・ビーチー(6月)、和田毅(5~6月)、コリー・ルーブキー(シーズン中盤)、ジョージ・シェリル(4月下旬) ※データはMLB公式サイトによります

与田剛さんも故障のせいで157km/hの速球が投げられたのは最初の数年だけでしたが、こういった故障と戦っている選手を見ると感慨深いのではないでしょうか。復活を期待しましょう。

2013年2月11日月曜日

打者転向したオーウィングスと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、投手から打者に転向し、ワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結んだマイカ・オーウィングスと「打てる投手」の話題。

オーウィングスは投手でありながら打撃にも非凡なセンスを持ち、高校時代にはジョージア州の歴代1位となる69本塁打をマーク。2005年にアリゾナ・ダイヤモンドバックスから投手としてドラフト3位指名されプロ入りし、ローテーション入りした2008年、自身の登板した試合で5打数4安打2本塁打4得点6打点と打棒爆発。この年は打率.333、4本塁打、打点15と打者顔負けのバッティングを披露し、シルバースラッガー賞を受賞、一躍「打てる投手」としてその名を轟かせました。投手ながら代打に起用されることもあり、なんと2008年には代打2ランホームランを放ったこともあります。投手とはいえ、打席での風格は四番打者に負けないものがありました。

しかし故障もあって投手としてはなかなか満足な成績を残せず、6年間で通算32勝33敗、防御率4.86。昨年はサンディエゴ・パドレスで6試合に登板したのみ。ここでようやく投手に見切りをつけ、今シーズン、ナショナルズと一塁手としてマイナー契約し、打者に専念することになりました。見方によっては「なまじ投手の才能があるため」投手としても打者としても中途半端になっていたのであって、もっと早く打者に専念するべきだったという声もあります。

プロ入り後に投手から野手に転向した例は珍しくありませんが、投手でメジャーデビューしてそれなりの実績を作った後に打者になって成功した例はあまりありません。最近では、投手としてシーズン194三振を奪い新人王投票の2位になりながらストライクが入らなくなって投手を断念、外野手に転向して通算69本塁打のリック・アンキールがいます。アンキールは昨年までナショナルズでプレーしましたが、残念ながら今オフに解雇されてヒューストン・アストロズとマイナー契約。オーウィングスと入れ替わる形になりました。

さて、オーウィングスが投手でなくなった今、MLBの「打てる投手」NO.1は間違いなくマイアミ・マーリンズのカルロス・ザンブラーノでしょう。投手ながらスイッチヒッターで通算24本塁打、75打点。シーズン3割をマークした年があれば、代打に起用されたことも30回以上。2003年以降、毎年1本はホームランを打っています。オールスターに選ばれた年はホームラン競争に出場するのではと噂されたほどの、現在もっともバッターボックスで危険な投手です。実はオーウィングスが代打ホームランを放った年、それ以上に打ちまくってシルバースラッガー賞を獲ったのがこのザンブラーノでした。

他に現役で打撃の良い投手といえば、通算本塁打10本のヨバニ・ガヤルド(ミルウォーキー・ブリュワーズ)、本塁打は2本ですが通算打率.274のマイク・リーク(シンシナチ・レッズ)、昨年初本塁打を放ちシルバースラッガー賞を受賞したスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ)がいます。日本ではルーキーで投打の二刀流を目指す大谷翔平投手に注目です。与田剛さんの現役時代のバッティングはどうだったのでしょう。時間があれば記録を調べてみたいと思います。



2013年2月9日土曜日

WBCの前哨戦・カリビアンシリーズと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先日メキシコの優勝で幕を下ろしたカリビアンシリーズの話題。

北米大陸ではMLBのワールドシリーズがあり、アジアではアジアシリーズがあるように、中米カリブ海諸国にはカリビアンシリーズという国対抗の野球大会があります。参加国はドミニカ共和国、プエルトリコ、ベネズエラ、メキシコの4ヶ国。国対抗とはいえWBCのように全国からメンバーが選抜される形式ではなく、アジアシリーズのように各リーグで優勝したプロ球団による対戦です。ただ、シリーズ前のメンバー補強は認められているようで、このときだけ参加する助っ人的なメジャーリーガーもいるようです。

今年のシリーズを制したのはメキシコ。なんと延長18回、大会史上最長となる7時間28分に及ぶ死闘の末に4対3で、ここ10年間で6度優勝している強豪ドミニカを破り、タイトルを手にしました。この決勝戦では見覚えのある名前がちらほら。メキシコにロドリゴ・ロペス、ルイス・アヤラ、アルフレド・アメサガ、デニス・レイエス、カリーム・ガルシア、マーロン・バード。ドミニカにはミゲル・テハダ、ハンリー・ラミレス、フェルナンド・ロドニー、フリオ・ルーゴ、フェルナンド・タティス、ジョーダニー・バルデスピン。延長14回にメキシコのガルシアが勝ち越しホームランを放てば、その裏にドミニカのテハダが同点ライト前打。メキシコが18回に勝ち越した裏、最後のアウトをバードがライトフィールドで捕って熱戦に幕を下ろしました。

18回に勝ち越しホーマーを右翼席に叩き込んだメキシコチームのダグ・クラークは36歳、出身はアメリカで、メキシコでは「助っ人外人」。ジャイアンツとアスレチックスでメジャー経験はあるものの、キャリアのほとんどはマイナー暮らし。韓国でもプレーしたことがあり、2010年からはメキシコに住んで当地のチームの一員としてプレーしています。

カリビアンシリーズでプレーした選手の多くはWBCにも参加表明しており、ウインターリーグの実戦で体調を維持し、そのままの勢いでWBCに乗り込んできます。日本代表の投手コーチを務める与田剛さんは日本の投手陣にどのような策を与えるでしょうか。



 

2013年2月4日月曜日

超大物の追加招集が期待されるWBCと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、発表された暫定ロースターに入っていないものの今後第三回WBCメンバーに参加が期待される超大物選手の話題。

まずアメリカチーム。先だってブレーブスのクリス・メドレン投手が夫人の第一子出産のためにWBC参加を辞退したため投手の枠が一つ空いており、ヤンキースのアンディ・ペティット投手が代役の候補にあがっていましたが、昨年6月の左足首骨折のケアを優先して断念。そして浮上してきたのがなんと、今やメジャー最強投手の一人であるタイガースのジャスティン・バーランダー。9回まで投げても160km/h近い豪速球を投げ込む(与田剛さんは最速157km/hでした)モンスター級のパフォーマンスを見せればアメリカの優勝もぐっと近くなるはず。とはいえ、昨年のオールスターやポストシーズンのように、大切な試合で意外に打たれている過去があるだけに、コンディション次第という注釈はつきそうです。

そしてドミニカ共和国チーム。先日のアレックス・ロドリゲスを始めとする禁止薬物使用の疑惑で名前のあがったメルキー・カブレラが出場を辞退。その代わりに出場するのではないかと噂されているのが現役最強打者の一人、エンゼルスのアルバート・プホルスです。プホルスは昨年10月に右膝の手術を受けたそうですが、ドミニカのラジオ番組で「WBCに備えるために手術を受けた」と話したとのこと。過去2006年の第一回大会には参加しているだけに、あながちリップサービスとは限りません。ただ、参加するとしても最初からではなく、当初はエンゼルスのキャンプに参加し、WBCは準決勝以降に合流したいという希望があるそうです。もし日本代表と対戦するとしたら、プホルスがいるといないとでは大違い。与田剛投手コーチはどのような指示をピッチングスタッフに与えるでしょうか。

まだまだ本戦の開始までには各国チームとも選手の出場辞退や追加招集の可能性はありますので、目が離せませんね。


2013年2月2日土曜日

窮地に立たされたA-ロッドと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、禁止薬物の使用疑惑が報じられ、窮地に立たされているA-ロッドことニューヨーク・ヤンキースのアレックス・ロドリゲス三塁手の話題。

現在、リーグをあげて禁止薬物の一掃に取り組んでいるMLB。過去の大スターであるマーク・マグワイア、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、サミー・ソーサらの殿堂入りを許さず、昨年はシーズン中に禁止薬物の使用が認められたオークランド・アスレチックスのバートロ・コロン、サンフランシスコ・ジャイアンツのメルキー・カブレラらに出場停止処分を下しています。

そんな環境にありながらも、新たな火種が見つかりました。マイアミの新聞が、アンソニー・ボッシュという医師がメジャーリーガー数名に禁止薬物であるヒト成長ホルモン(HGH)を提供していた可能性があるとスクープ。そこに上がった名前は前述のコロン、カブレラに加え、ロドリゲス、ワシントン・ナショナルズのジオ・ゴンザレス投手、テキサス・レンジャーズのネルソン・クルーズ外野手、サンディエゴ・パドレスのヤズマニ・グランダル捕手ら。ロドリゲスはすぐさま記事内容を否定、ゴンザレスも「そんな医師に会ったこともない」と潔白を主張しています。

これに対し、MLB機構はクリニックを調査すると同時に疑惑の選手の面談を行うことを決定。薬物の使用が認められた場合、選手は50試合の出場停止処分になる見込みです。

ロドリゲスは、実は以前にも禁止薬物の使用疑惑で名前が上がっており、その際には2001年から2003年のレンジャース時代の使用は認め、その後は潔白であると主張してきました。それだけに、今回の疑惑がクロなら嘘をついていたことになり、出場停止ばかりでなく引退後の殿堂入りも絶望的になると言われています。

ロドリゲスといえば、歴代のメジャーリーガーの中でも間違いなくトップクラスのスーパースター。MVP3回、本塁打王5回、打点王2回、首位打者1回、オールスター出場14回、通算本塁打数647本は歴代5位。輝かしい記録の数々は、普通なら引退後の殿堂入りには十分です。しかし、この記録が薬によるものと認定されれば、記録は残るものの名誉は無視されることになるのです。

またロドリゲスは、2007年に結んだヤンキースとの総額3億ドルという超破格の契約がまだ5年も残っています。しかし成績は給料に見合うものとは言い難く、個人タイトルはこの5年間まったく獲得できていません。さらに昨年のポストシーズンでは低打率に苦しみ、代打を送られたりスタメン落ちするという屈辱も受け入れざるを得ませんでした。これを見て多くのファンは、ロドリゲスが下り坂であり、もはや並の選手であることを強烈に印象付けられたのでした。

ロドリゲスの不調にもっとも頭が痛いのはもちろんヤンキース。そこで、今回の薬物疑惑を渡りに舟と、球団は彼を解雇する、あるいは他チームに放出するつもりではないかといううがった見方をする人もいます。ロドリゲスは、股関節の手術ですでに前半戦の復帰は絶望的と言われていますが、本人は今回の件で引退することはないと言っています。MLB機構との面談結果が注目されますが、今彼がキャリアの窮地に立たされていることは間違いありません。与田剛さんはどのような感想をお持ちでしょう。



2013年1月31日木曜日

欧州最強のWBCオランダ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのオランダ代表メンバーの情報。

欧州でもっとも野球がさかんな国といえば、欧州選手権で最多優勝20回を誇るオランダ。国内にプロリーグがあり、常に才能ある選手が供給されるシステムが確立しているのはもちろんのこと、オランダの強さを語る上で「オランダ領」に触れないわけにはいきません。カリブ海に浮かぶキュラソー島はドミニカ、プエルトリコ、キューバと同じく優良な野球選手の宝庫。メジャーで活躍するオランダ籍選手の多くがキュラソー島の出身者です。

過去のWBCでは、第一回大会は第1次ラウンドで敗退したもののパナマにコールド勝ちを収め、第二回大会はドミニカに2度も勝利して第2次ラウンドに進出するなど、もはや「台風の目」ではなく立派な強豪と言って良いほどの成果を上げています。

今回の主なメンバーは次の通り。

投手   ジェアー・ジャージェンス
投手   ルーク・ファン・ミル

内野手  ユレンデル・デキャスター
内野手  ジュリクソン・プロファー
外野手  ウラディミル・バレンティン
外野手  アンドリュー・ジョーンズ

投手でメジャー実績があるのは通算53勝のジャージェンス。故障などで昨年はマイナー落ちも経験しましたが、今季はオリオールズと契約。健在ぶりをWBCでアピールしたいところです。またツインズ傘下のマイナーでプレー中のファン・ミルはマイナー最長身2m16cm。この上背から150km/hを超える速球を投げるそうです(与田剛さんは157km/hを投げました)ので、ぜひ実際に見てみたいですね。

ジャージェンス以外のメンバーの大半はマイナーリーガー。しかし注目は何と言っても今回初参加で2013年のMLB公式サイトのプロスペクト(有望株)No.1にランクされている超有望株、プロファー。昨年、19歳でAAAを飛ばしてテキサス・レンジャースでデビューしたプロファーは、デビュー戦でホームランを放つ離れ業をやってのけファンを驚嘆させました。外野には東京ヤクルトで活躍するバレンティンと今年楽天と契約したジョーンズの日本コンビ。バレンティンはマリナーズでメジャーデビューした当時は長打力から怪童と恐れられましたが、低打率にあえぎ活躍の場を日本に求めました。ジョーンズはこのところ毎年チームを転々としていますが、まだ35歳。メジャー通算434本塁打の長打力に、やや衰えたとはいえ強肩の外野守備は見ものです。二人に共通している点は、バレンティンはマリナーズで、ジョーンズはヤンキースで、イチローとチームメイトであったことでしょうか。

他には前回大会で好調を見せたリーダー格のユレンデル・デキャスターが今回も参加。現在は独立リーグでプレーしているそうですが、身体能力は桁外れのものを持っていますので要警戒です。この不気味なチームと対戦するとしたら、与田剛投手コーチはどのような策を日本のピッチングスタッフに授けるでしょうか。




2013年1月29日火曜日

またしても引き立て役のWBCパナマ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのパナマ代表メンバーの情報。

北米と南米を唯一陸路で結ぶ国、パナマ。パナマが生んだもっとも偉大なメジャーリーガーといえばニューヨーク・ヤンキースのクローザー、マリアーノ・リベラ。意外に日本で活躍した選手も多く、元日本ハムのフェルナンド・セギノール、元ソフトバンクのフリオ・ズレータ、そして昨年末に巨人と契約を発表したマニー・アコスタはパナマ出身です。

今回の主な参加メンバーは次の通り。

救援投手 マニー・アコスタ
救援投手 マニー・コルパス

捕手    カルロス・ルイス
一塁手  カルロス・リー
内野手  アンヘル・チャベス
内野手  ルーベン・テハダ
外野手  ルーベン・リベラ

これまで二回のWBCはいずれも一次リーグ敗退とパッとしない成績のパナマ。第一回大会ではオランダにノーヒットノーランを食らい、今回も本戦に先立つクオリファイイングゲームでブラジルに2敗を喫するなど、とんだ引き立て役になってしまいました。世界ランキング14位と、決して実力がないわけではないのですが、なぜかWBCで勝てない理由として、パナマにも国内にプロ野球リーグがあり、そちらの出場を優先して有力選手が集まりにくいという、米国と似た事情があるようです。

先発投手はメジャーリーガーがいませんので実力は未知数ですが、リリーフにはロッキーズでクローザーを務めたことがあるコルパスが選ばれました(与田剛さんもクローザーでしたね)。また、ヤンキースでリベラにつなぐセットアッパーとして活躍したラミロ・メンドーサが、40歳という年齢にも関わらずメンバーに名を連ねました。野手は通算358本塁打のリー、フィリーズで昨年16本塁打を放ったルイス、メッツの新鋭テハダらが参加しました。

これまでは監督交代など内部のゴタゴタと調整不足で早々に敗退しているだけに、そろそろ本来の力を見せてほしいところでしたが、今回は本戦にも駒を進められませんでした。与田剛さんが投手コーチを務める日本代表といつかは対戦することがあるでしょうか?


2013年1月27日日曜日

意外な記録ホルダーがいるWBCメキシコ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのメキシコ代表メンバーの情報。

サッカーの強豪国としてのほうが名高いメキシコですが、やはりアメリカと地続きということもあり、すでに100人以上のメジャーリーガーを輩出しています。20勝をマークしたことのあるエステバン・ロアイザや日本からメジャーに「逆輸入」されてメジャーで10年以上プレーし50勝をあげたエルマー・デセンス、通算320ホーマー、打点王一回のビニー・カスティーヤらはメキシコ出身で、第一回、第二回のWBCに参加しています。

今回の参加メンバーは次の通り。

先発投手 ヨバニ・ガヤルド
先発投手 ロドリゴ・ロペス
先発投手 ルイス・メンドーサ
先発投手 オリバー・ペレス
救援投手 アルフレド・アセベス
救援投手 ルイス・アヤラ
救援投手 フェルナンド・サラス
救援投手 セルジオ・ロモ

捕手    ロッド・バラハス
一塁手  エイドリアン・ゴンザレス(ゴールドグラブ3回)
二塁手  ダニー・エスピノーサ
三塁手  ホルヘ・カントゥ
遊撃手  ルイス・クルーズ
外野手  カリーム・ガルシア  
外野手  アルフレド・アメサガ
内野控え ラミロ・ペーニャ

投手は先発、抑えともに各チームの主戦級が集まっており、間違いなく過去最強メンバーといえるでしょう。4年連続200以上奪三振、ブリュワーズでエース格のガヤルドが先発の軸、脇を固めるのはともに二桁勝利3回のペレスとロペス。リリーフには球種の豊富なアセベス、スピードのあるサラス、スライダーで高い奪三振率を誇るロモが控えており、3人ともクローザー経験がある(与田剛さんもクローザーでしたね)という実力者揃いです。

野手の四番はゴンザレスで決まり。前後を打つのは一昨年、昨年とフルシーズン出場を果たし2年で38ホーマーを放ったエスピノーサと、昨年78試合の出場でしたが二塁打20本をマークしたクルーズでしょうか。シーズン最多安打をマークしたこともあるゴンザレス以外は振り回すタイプの一発屋が多く、打率は低くとも要警戒です。

メキシコ代表メンバーを見ると、意外な記録を保持している選手がいることに気が付きました。日本のオリックスでプレーしたこともあるガルシアはメジャーで二試合連続一試合3本塁打を記録した唯一の選手。カントゥの14試合連続安打+打点はマイク・ピアザの15試合連続に次ぐ2位。二人とも(失礼ながら)記録に名を残すような選手ではないのですが、こういった爆発力を秘めているのがメキシコの怖さなのかも知れません。ちなみに不名誉な記録の保持者もおり、投手のロペスはシーズン最多敗戦を2回記録。エスピノーサは昨年のナ・リーグ三振王。捕手のバラハスはシーズ最多失策が2回、昨年は盗塁を許した回数がナ・リーグワースト1位でした。これらの「穴」をどう補うのかが課題と言えそうです。

2006年の第一回大会で日本代表はメキシコと対戦しましたが、そのときは松坂大輔の好投もあり6対1で勝利しています。今回対戦するとしたら日本代表投手コーチの与田剛さんはどのような策を講じるでしょうか。



2013年1月26日土曜日

本国出身者が増えたWBCイタリア代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのイタリア代表メンバーの情報。

野球はサッカーに比べればまだまだ世界に普及しているとは言いにくいですが、実は欧州でも国際大会は開かれており、イタリアは昨年の選手権で強豪オランダを破って優勝を果たしています。WBCではかつてイタリア系のマイク・ピアザが選手として第一回大会に、打撃コーチとして第二回大会に出場したことがあり、今回もコーチとしての参加が予想されます。代表メンバーは以下の通り。

先発投手 アレックス・マエストリ
先発投手 ダン・セラフィニ
救援投手 ジェイソン・グリーリ

捕手    フランシスコ・サーベリ
一塁手  アンソニー・リッゾ
二塁手  ニック・プント
三塁手  アレックス・リッディ
遊撃手  ジェフ・ビアンキ

中南米の強豪国に比べればどうしても小粒に見えますが、今後所属チームで中心選手に育つ可能性を秘めた若手が名を連ねています。リッゾは昨年カブスで15本塁打を放ち、大器の片りんを見せつけました。打球を遠くへ飛ばす大きなスイングには天性のセンスを感じさせます。ビアンキは昨年メジャーデビュー、打撃はまだまだですが軽快な守備が売り物です。

国として野球はまだ発展途上ですので「イタリア系」選手の助けを借りねばなりませんが、最近はイタリア国籍の選手が少しずつ表舞台に出てきました。その先陣を切るのがイタリア人として初めてメジャーでホームランを放ったマリナーズのリッディ。まだメジャーに定着できていませんが、マイナーでは優秀選手として表彰され、フューチャーズゲームにも選抜されるなど着実に実力をつけています。マエストリは現在オリックスに所属、日本の独立リーグで力をつけ(与田剛さんは社会人野球のコーチでもあります)、オリックスと契約した昨年は4勝をあげました。リッディやマエストリのように野球の先進国でプレーするイタリア人選手が出てきたということは、イタリアも野球人口の裾野が広くなってきたのかも知れません。

メンバーのうちリッゾは今回が初参加ですが、それ以外のメンバーの多くは第二回大会にも出場しており、WBCの雰囲気を知っているのは強みでしょう。日本代表の投手コーチは与田剛さんですが、対戦するとしたらどのように対策を練るでしょうか。


2013年1月25日金曜日

日本経験者がカギ?WBCプエルトリコ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのプエルトリコ代表メンバーの情報。

ドミニカと同じようにカリブ海に浮かぶ島国プエルトリコ。アメリカの自治連邦区という特殊な事情もありアメリカと関係が深いことから、メジャーリーガーも多数輩出しています。日本人にとっては、ドミニカとの区別がいまひとつ曖昧ではありますが、有名選手がどちらの国の出身かを知るためにWBCは良い機会かも知れません。プエルトリコの代表メンバーは以下の通り。

先発投手 ジャンカルロ・アルバラード
先発投手 ディッキー・ゴンザレス
救援投手 J.C.ロメロ
救援投手 ハビアー・ロペス
救援投手 ネルソン・フィゲロア

捕手    ヤディアー・モリーナ(ゴールドグラブ3回)
内野手  マイク・アビレス
外野手  アレックス・リオス
外野手  カルロス・ベルトラン(1999年AL新人王、ゴールドグラブ3回)
外野手  アンヘル・パガン

捕手控え ホセ・モリーナ

モリーナ三兄弟のホセとヤディアーがチームの柱でしょう。外野の三人はそれぞれ打力も足もあるオールラウンダータイプ。しかし意外にも投手と内野にこれといった選手が見当たりません。ベテランのフィゲロアやロメロは実績ある中継ぎですが、メジャーでクローザー経験のある投手がいなくて(与田剛さんもクローザーでした)大丈夫でしょうか。昨年サンフランシスコ・ジャイアンツで活躍したロペスが抑えに回るのかも知れませんが、年齢層の高さがやや気になる投手陣です。

面白いのは日本でプレー経験のある先発投手二人がメンバーに入っていること。アルバラードは「ジオ」の登録名で広島、横浜で活躍。実はジオはメジャーでのプレー経験はなく、日本に来る前は台湾やアメリカの独立リーグでプレーしていました。ゴンザレスはヤクルト、巨人、千葉ロッテに在籍し、日本で45勝をあげています。彼らが選ばれたのは国際経験が買われてのことと思われますが、それだけ日本野球が高く評価されていることの証拠とも言えるでしょう。逆に日本チームは彼らの攻略法をある程度心得ているとも言えますが、WBCで対戦することはあるでしょうか。与田剛投手コーチはどのように見ているのか、気になりますね。



2013年1月23日水曜日

ちょっとさびしい?WBCカナダ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのカナダ代表メンバーの情報。

モントリオール・エクスポスがなくなって現在カナダのメジャー球団はトロント・ブルージェイズ一つだけ。もっとも国民に人気のあるスポーツはホッケーとはいえ、カナダは野球選手にも優れた人材が少なくありません。過去のカナダ出身メジャーリーガーといえばMVPラリー・ウォーカー、サイ・ヤング賞エリック・ガンエーが投打でまず思い浮かびます。もちろん現役にも優秀な選手は多いのですが、今回のWBCカナダ代表のロースターを見ると、暫定とはいえ正直ちょっと期待外れではあります。主なメンバーは以下の通り。

救援投手 ジョン・アクスフォード(2011年NL最多セーブ)
救援投手 スコット・マシソン

捕手    ラッセル・マーティン
一塁手  ジャスティン・モーノー(2006年ALMVP)
二塁手  ピート・オア
三塁手  ブレット・ロウリー
外野手  マイケル・ソーンダース

マイナーリーガー主体のチームに何人かのメジャーリーガーがゲストとして混じっているような印象。とくに先発にメジャーで実績のある投手がいないというのはかなり痛いところです。セーブ王(与田剛さんも新人時代にセーブ王になりました)のアクスフォードがいるのは心強いものの、彼につなぐ試合展開になるかどうか。

内野はMVP経験のあるモーノーが前回に続き参加。とはいえ脳震盪の後遺症でここ数年は満足な成績を残せておらず、コンディション万全とは言い難いのでは。遊撃にこれといった人材がいないことから、捕手のマーティンが「アマチュア時代にショートを守っていたのでWBCでやってもいい」と申し出ているようですが、リードやキャッチングで信頼の厚いマーティンを捕手で使わない手はないでしょう。

今回メンバー表に名前のないカナダ出身メジャーリーガーは、ライアン・デンプスター投手、スコット・ダイアモンド投手、リッチ・ハーデン投手、ジェフ・フランシス投手、エリック・ベダード投手、ジェイソン・ベイ外野手、ジョーイ・ボット外野手ら。デンプスターとボットはまだ参加の返事待ちということですが、彼らが参加すればチーム力は大きく変わるはずです。

ちなみに、今回は巨人のマシソンがメンバーに入りましたが、日本のプロ野球でプレーしたカナダ出身選手は意外に多くいます。たとえば、アーロン・ガイエル、ケビン・ライマー、ロブ・デューシー、アーロン・マイエット、マット・ステアーズらがそうです。ちなみにステアーズが日本でプレーしたのは一年だけでしたが、中日で与田剛さんとチームメイトでした。

とにかく、MLBファンとしてはデンプスターとボットの参加を期待したいもの。カナダは予選ラウンドで日本と当たりますので、与田投手コーチは来なくていいと思っているかもしれませんが。



2013年1月22日火曜日

「昨年の顔」が揃ったWBCベネズエラ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのベネズエラ代表メンバーの情報です。

メジャーリーガーを輩出した数ではドミニカの後塵を拝するものの、ここ数年で飛躍的にスーパースターを生み出しているのがベネズエラ。今回のWBCには、非常にバランスのとれた構成のロースターを発表しました。主なメンバーは以下の通りです。

先発投手 フェリックス・ヘルナンデス(2009年AL最多勝、2010年AL最優秀防御率、サイ・ヤング賞)
先発投手 アニバル・サンチェス
先発投手 カルロス・ザンブラーノ(2006年NL最多勝)
救援投手 フランシスコ・ロドリゲス(NL最多セーブ3回)
救援投手 ロナルド・べリサリオ

捕手    ミゲル・モンテロ
一塁手  ミゲル・カブレラ(2012年三冠王、AL本塁打王2回、AL打点王2回)
二塁手  アスドルバル・カブレラ
三塁手  パブロ・サンドバル
遊撃手  エルビス・アンドルス
左翼手  ジェラルド・パーラ(ゴールドグラブ1回)
中堅手  マーティン・プラド
右翼手  カルロス・ゴンザレス(2010年NL首位打者、ゴールドグラブ2回)

控え   マルコ・スクータロ

投手は何といってもサイ・ヤング賞投手である“キング”フェルナンデスがエース。150km/h後半の豪速球と(与田剛さんは157km/hの球を投げました)ハードスライダーを他国は攻略できるでしょうか。まだ個人タイトルはないものの才気あふれるサンチェスが二番手、ヘビーシンカーでゴロを打たせるのが巧いザンブラーノが三番手と予想されます。抑えはここ数年プライベートで問題が多く今ひとつ精彩を欠いている“K-Rod”ことロドリゲス。今はブリュワーズでセットアップに甘んじていますが、母国の代表チームではクローザーは間違いないでしょう。

野手は三冠王M.カブレラが不動の四番、前後を打つのはおそらくゴンザレスとサンドバル。いずれも3割を打てるコンタクトヒッターでありながら長打も狙えるパワーをあわせもっています。足のあるアンドルスがリードオフでかき回し、中軸が長打であっという間に点を取ってしまうシーンが目に浮かぶようです。

守備は一人で何役もこなせる選手が多いのもベネズエラの特徴で、今回もそのような選手を多数選んでいます。スクータロとA.カブレラは内野全部、サンドバルは捕手と一塁手と三塁手、プラドにいたっては投手、捕手をのぞくすべてのポジションを守れます。これは登録人数が少ないWBCにおいては大きなアドバンテージです。

もうひとつベネズエラ代表の特徴をあげるなら、「昨年の顔」的な選手が多数選ばれていることでしょうか。M.カブレラは45年ぶりの三冠王、フェルナンデスは完全試合達成。スクータロとサンドバルはジャイアンツでポストシーズンに大活躍し、スクータロはリーグチャンピオンシップ、サンドバルはワールドシリーズのMVPを獲得。メンバー構成のバランスでいえばベネズエラはドミニカ以上かもしれません。与田剛さんが投手コーチを務める日本代表の三連覇の大きな壁になることは間違いないでしょう。