2013年1月31日木曜日

欧州最強のWBCオランダ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのオランダ代表メンバーの情報。

欧州でもっとも野球がさかんな国といえば、欧州選手権で最多優勝20回を誇るオランダ。国内にプロリーグがあり、常に才能ある選手が供給されるシステムが確立しているのはもちろんのこと、オランダの強さを語る上で「オランダ領」に触れないわけにはいきません。カリブ海に浮かぶキュラソー島はドミニカ、プエルトリコ、キューバと同じく優良な野球選手の宝庫。メジャーで活躍するオランダ籍選手の多くがキュラソー島の出身者です。

過去のWBCでは、第一回大会は第1次ラウンドで敗退したもののパナマにコールド勝ちを収め、第二回大会はドミニカに2度も勝利して第2次ラウンドに進出するなど、もはや「台風の目」ではなく立派な強豪と言って良いほどの成果を上げています。

今回の主なメンバーは次の通り。

投手   ジェアー・ジャージェンス
投手   ルーク・ファン・ミル

内野手  ユレンデル・デキャスター
内野手  ジュリクソン・プロファー
外野手  ウラディミル・バレンティン
外野手  アンドリュー・ジョーンズ

投手でメジャー実績があるのは通算53勝のジャージェンス。故障などで昨年はマイナー落ちも経験しましたが、今季はオリオールズと契約。健在ぶりをWBCでアピールしたいところです。またツインズ傘下のマイナーでプレー中のファン・ミルはマイナー最長身2m16cm。この上背から150km/hを超える速球を投げるそうです(与田剛さんは157km/hを投げました)ので、ぜひ実際に見てみたいですね。

ジャージェンス以外のメンバーの大半はマイナーリーガー。しかし注目は何と言っても今回初参加で2013年のMLB公式サイトのプロスペクト(有望株)No.1にランクされている超有望株、プロファー。昨年、19歳でAAAを飛ばしてテキサス・レンジャースでデビューしたプロファーは、デビュー戦でホームランを放つ離れ業をやってのけファンを驚嘆させました。外野には東京ヤクルトで活躍するバレンティンと今年楽天と契約したジョーンズの日本コンビ。バレンティンはマリナーズでメジャーデビューした当時は長打力から怪童と恐れられましたが、低打率にあえぎ活躍の場を日本に求めました。ジョーンズはこのところ毎年チームを転々としていますが、まだ35歳。メジャー通算434本塁打の長打力に、やや衰えたとはいえ強肩の外野守備は見ものです。二人に共通している点は、バレンティンはマリナーズで、ジョーンズはヤンキースで、イチローとチームメイトであったことでしょうか。

他には前回大会で好調を見せたリーダー格のユレンデル・デキャスターが今回も参加。現在は独立リーグでプレーしているそうですが、身体能力は桁外れのものを持っていますので要警戒です。この不気味なチームと対戦するとしたら、与田剛投手コーチはどのような策を日本のピッチングスタッフに授けるでしょうか。




2013年1月29日火曜日

またしても引き立て役のWBCパナマ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのパナマ代表メンバーの情報。

北米と南米を唯一陸路で結ぶ国、パナマ。パナマが生んだもっとも偉大なメジャーリーガーといえばニューヨーク・ヤンキースのクローザー、マリアーノ・リベラ。意外に日本で活躍した選手も多く、元日本ハムのフェルナンド・セギノール、元ソフトバンクのフリオ・ズレータ、そして昨年末に巨人と契約を発表したマニー・アコスタはパナマ出身です。

今回の主な参加メンバーは次の通り。

救援投手 マニー・アコスタ
救援投手 マニー・コルパス

捕手    カルロス・ルイス
一塁手  カルロス・リー
内野手  アンヘル・チャベス
内野手  ルーベン・テハダ
外野手  ルーベン・リベラ

これまで二回のWBCはいずれも一次リーグ敗退とパッとしない成績のパナマ。第一回大会ではオランダにノーヒットノーランを食らい、今回も本戦に先立つクオリファイイングゲームでブラジルに2敗を喫するなど、とんだ引き立て役になってしまいました。世界ランキング14位と、決して実力がないわけではないのですが、なぜかWBCで勝てない理由として、パナマにも国内にプロ野球リーグがあり、そちらの出場を優先して有力選手が集まりにくいという、米国と似た事情があるようです。

先発投手はメジャーリーガーがいませんので実力は未知数ですが、リリーフにはロッキーズでクローザーを務めたことがあるコルパスが選ばれました(与田剛さんもクローザーでしたね)。また、ヤンキースでリベラにつなぐセットアッパーとして活躍したラミロ・メンドーサが、40歳という年齢にも関わらずメンバーに名を連ねました。野手は通算358本塁打のリー、フィリーズで昨年16本塁打を放ったルイス、メッツの新鋭テハダらが参加しました。

これまでは監督交代など内部のゴタゴタと調整不足で早々に敗退しているだけに、そろそろ本来の力を見せてほしいところでしたが、今回は本戦にも駒を進められませんでした。与田剛さんが投手コーチを務める日本代表といつかは対戦することがあるでしょうか?


2013年1月27日日曜日

意外な記録ホルダーがいるWBCメキシコ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのメキシコ代表メンバーの情報。

サッカーの強豪国としてのほうが名高いメキシコですが、やはりアメリカと地続きということもあり、すでに100人以上のメジャーリーガーを輩出しています。20勝をマークしたことのあるエステバン・ロアイザや日本からメジャーに「逆輸入」されてメジャーで10年以上プレーし50勝をあげたエルマー・デセンス、通算320ホーマー、打点王一回のビニー・カスティーヤらはメキシコ出身で、第一回、第二回のWBCに参加しています。

今回の参加メンバーは次の通り。

先発投手 ヨバニ・ガヤルド
先発投手 ロドリゴ・ロペス
先発投手 ルイス・メンドーサ
先発投手 オリバー・ペレス
救援投手 アルフレド・アセベス
救援投手 ルイス・アヤラ
救援投手 フェルナンド・サラス
救援投手 セルジオ・ロモ

捕手    ロッド・バラハス
一塁手  エイドリアン・ゴンザレス(ゴールドグラブ3回)
二塁手  ダニー・エスピノーサ
三塁手  ホルヘ・カントゥ
遊撃手  ルイス・クルーズ
外野手  カリーム・ガルシア  
外野手  アルフレド・アメサガ
内野控え ラミロ・ペーニャ

投手は先発、抑えともに各チームの主戦級が集まっており、間違いなく過去最強メンバーといえるでしょう。4年連続200以上奪三振、ブリュワーズでエース格のガヤルドが先発の軸、脇を固めるのはともに二桁勝利3回のペレスとロペス。リリーフには球種の豊富なアセベス、スピードのあるサラス、スライダーで高い奪三振率を誇るロモが控えており、3人ともクローザー経験がある(与田剛さんもクローザーでしたね)という実力者揃いです。

野手の四番はゴンザレスで決まり。前後を打つのは一昨年、昨年とフルシーズン出場を果たし2年で38ホーマーを放ったエスピノーサと、昨年78試合の出場でしたが二塁打20本をマークしたクルーズでしょうか。シーズン最多安打をマークしたこともあるゴンザレス以外は振り回すタイプの一発屋が多く、打率は低くとも要警戒です。

メキシコ代表メンバーを見ると、意外な記録を保持している選手がいることに気が付きました。日本のオリックスでプレーしたこともあるガルシアはメジャーで二試合連続一試合3本塁打を記録した唯一の選手。カントゥの14試合連続安打+打点はマイク・ピアザの15試合連続に次ぐ2位。二人とも(失礼ながら)記録に名を残すような選手ではないのですが、こういった爆発力を秘めているのがメキシコの怖さなのかも知れません。ちなみに不名誉な記録の保持者もおり、投手のロペスはシーズン最多敗戦を2回記録。エスピノーサは昨年のナ・リーグ三振王。捕手のバラハスはシーズ最多失策が2回、昨年は盗塁を許した回数がナ・リーグワースト1位でした。これらの「穴」をどう補うのかが課題と言えそうです。

2006年の第一回大会で日本代表はメキシコと対戦しましたが、そのときは松坂大輔の好投もあり6対1で勝利しています。今回対戦するとしたら日本代表投手コーチの与田剛さんはどのような策を講じるでしょうか。



2013年1月26日土曜日

本国出身者が増えたWBCイタリア代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのイタリア代表メンバーの情報。

野球はサッカーに比べればまだまだ世界に普及しているとは言いにくいですが、実は欧州でも国際大会は開かれており、イタリアは昨年の選手権で強豪オランダを破って優勝を果たしています。WBCではかつてイタリア系のマイク・ピアザが選手として第一回大会に、打撃コーチとして第二回大会に出場したことがあり、今回もコーチとしての参加が予想されます。代表メンバーは以下の通り。

先発投手 アレックス・マエストリ
先発投手 ダン・セラフィニ
救援投手 ジェイソン・グリーリ

捕手    フランシスコ・サーベリ
一塁手  アンソニー・リッゾ
二塁手  ニック・プント
三塁手  アレックス・リッディ
遊撃手  ジェフ・ビアンキ

中南米の強豪国に比べればどうしても小粒に見えますが、今後所属チームで中心選手に育つ可能性を秘めた若手が名を連ねています。リッゾは昨年カブスで15本塁打を放ち、大器の片りんを見せつけました。打球を遠くへ飛ばす大きなスイングには天性のセンスを感じさせます。ビアンキは昨年メジャーデビュー、打撃はまだまだですが軽快な守備が売り物です。

国として野球はまだ発展途上ですので「イタリア系」選手の助けを借りねばなりませんが、最近はイタリア国籍の選手が少しずつ表舞台に出てきました。その先陣を切るのがイタリア人として初めてメジャーでホームランを放ったマリナーズのリッディ。まだメジャーに定着できていませんが、マイナーでは優秀選手として表彰され、フューチャーズゲームにも選抜されるなど着実に実力をつけています。マエストリは現在オリックスに所属、日本の独立リーグで力をつけ(与田剛さんは社会人野球のコーチでもあります)、オリックスと契約した昨年は4勝をあげました。リッディやマエストリのように野球の先進国でプレーするイタリア人選手が出てきたということは、イタリアも野球人口の裾野が広くなってきたのかも知れません。

メンバーのうちリッゾは今回が初参加ですが、それ以外のメンバーの多くは第二回大会にも出場しており、WBCの雰囲気を知っているのは強みでしょう。日本代表の投手コーチは与田剛さんですが、対戦するとしたらどのように対策を練るでしょうか。


2013年1月25日金曜日

日本経験者がカギ?WBCプエルトリコ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのプエルトリコ代表メンバーの情報。

ドミニカと同じようにカリブ海に浮かぶ島国プエルトリコ。アメリカの自治連邦区という特殊な事情もありアメリカと関係が深いことから、メジャーリーガーも多数輩出しています。日本人にとっては、ドミニカとの区別がいまひとつ曖昧ではありますが、有名選手がどちらの国の出身かを知るためにWBCは良い機会かも知れません。プエルトリコの代表メンバーは以下の通り。

先発投手 ジャンカルロ・アルバラード
先発投手 ディッキー・ゴンザレス
救援投手 J.C.ロメロ
救援投手 ハビアー・ロペス
救援投手 ネルソン・フィゲロア

捕手    ヤディアー・モリーナ(ゴールドグラブ3回)
内野手  マイク・アビレス
外野手  アレックス・リオス
外野手  カルロス・ベルトラン(1999年AL新人王、ゴールドグラブ3回)
外野手  アンヘル・パガン

捕手控え ホセ・モリーナ

モリーナ三兄弟のホセとヤディアーがチームの柱でしょう。外野の三人はそれぞれ打力も足もあるオールラウンダータイプ。しかし意外にも投手と内野にこれといった選手が見当たりません。ベテランのフィゲロアやロメロは実績ある中継ぎですが、メジャーでクローザー経験のある投手がいなくて(与田剛さんもクローザーでした)大丈夫でしょうか。昨年サンフランシスコ・ジャイアンツで活躍したロペスが抑えに回るのかも知れませんが、年齢層の高さがやや気になる投手陣です。

面白いのは日本でプレー経験のある先発投手二人がメンバーに入っていること。アルバラードは「ジオ」の登録名で広島、横浜で活躍。実はジオはメジャーでのプレー経験はなく、日本に来る前は台湾やアメリカの独立リーグでプレーしていました。ゴンザレスはヤクルト、巨人、千葉ロッテに在籍し、日本で45勝をあげています。彼らが選ばれたのは国際経験が買われてのことと思われますが、それだけ日本野球が高く評価されていることの証拠とも言えるでしょう。逆に日本チームは彼らの攻略法をある程度心得ているとも言えますが、WBCで対戦することはあるでしょうか。与田剛投手コーチはどのように見ているのか、気になりますね。



2013年1月23日水曜日

ちょっとさびしい?WBCカナダ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのカナダ代表メンバーの情報。

モントリオール・エクスポスがなくなって現在カナダのメジャー球団はトロント・ブルージェイズ一つだけ。もっとも国民に人気のあるスポーツはホッケーとはいえ、カナダは野球選手にも優れた人材が少なくありません。過去のカナダ出身メジャーリーガーといえばMVPラリー・ウォーカー、サイ・ヤング賞エリック・ガンエーが投打でまず思い浮かびます。もちろん現役にも優秀な選手は多いのですが、今回のWBCカナダ代表のロースターを見ると、暫定とはいえ正直ちょっと期待外れではあります。主なメンバーは以下の通り。

救援投手 ジョン・アクスフォード(2011年NL最多セーブ)
救援投手 スコット・マシソン

捕手    ラッセル・マーティン
一塁手  ジャスティン・モーノー(2006年ALMVP)
二塁手  ピート・オア
三塁手  ブレット・ロウリー
外野手  マイケル・ソーンダース

マイナーリーガー主体のチームに何人かのメジャーリーガーがゲストとして混じっているような印象。とくに先発にメジャーで実績のある投手がいないというのはかなり痛いところです。セーブ王(与田剛さんも新人時代にセーブ王になりました)のアクスフォードがいるのは心強いものの、彼につなぐ試合展開になるかどうか。

内野はMVP経験のあるモーノーが前回に続き参加。とはいえ脳震盪の後遺症でここ数年は満足な成績を残せておらず、コンディション万全とは言い難いのでは。遊撃にこれといった人材がいないことから、捕手のマーティンが「アマチュア時代にショートを守っていたのでWBCでやってもいい」と申し出ているようですが、リードやキャッチングで信頼の厚いマーティンを捕手で使わない手はないでしょう。

今回メンバー表に名前のないカナダ出身メジャーリーガーは、ライアン・デンプスター投手、スコット・ダイアモンド投手、リッチ・ハーデン投手、ジェフ・フランシス投手、エリック・ベダード投手、ジェイソン・ベイ外野手、ジョーイ・ボット外野手ら。デンプスターとボットはまだ参加の返事待ちということですが、彼らが参加すればチーム力は大きく変わるはずです。

ちなみに、今回は巨人のマシソンがメンバーに入りましたが、日本のプロ野球でプレーしたカナダ出身選手は意外に多くいます。たとえば、アーロン・ガイエル、ケビン・ライマー、ロブ・デューシー、アーロン・マイエット、マット・ステアーズらがそうです。ちなみにステアーズが日本でプレーしたのは一年だけでしたが、中日で与田剛さんとチームメイトでした。

とにかく、MLBファンとしてはデンプスターとボットの参加を期待したいもの。カナダは予選ラウンドで日本と当たりますので、与田投手コーチは来なくていいと思っているかもしれませんが。



2013年1月22日火曜日

「昨年の顔」が揃ったWBCベネズエラ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのベネズエラ代表メンバーの情報です。

メジャーリーガーを輩出した数ではドミニカの後塵を拝するものの、ここ数年で飛躍的にスーパースターを生み出しているのがベネズエラ。今回のWBCには、非常にバランスのとれた構成のロースターを発表しました。主なメンバーは以下の通りです。

先発投手 フェリックス・ヘルナンデス(2009年AL最多勝、2010年AL最優秀防御率、サイ・ヤング賞)
先発投手 アニバル・サンチェス
先発投手 カルロス・ザンブラーノ(2006年NL最多勝)
救援投手 フランシスコ・ロドリゲス(NL最多セーブ3回)
救援投手 ロナルド・べリサリオ

捕手    ミゲル・モンテロ
一塁手  ミゲル・カブレラ(2012年三冠王、AL本塁打王2回、AL打点王2回)
二塁手  アスドルバル・カブレラ
三塁手  パブロ・サンドバル
遊撃手  エルビス・アンドルス
左翼手  ジェラルド・パーラ(ゴールドグラブ1回)
中堅手  マーティン・プラド
右翼手  カルロス・ゴンザレス(2010年NL首位打者、ゴールドグラブ2回)

控え   マルコ・スクータロ

投手は何といってもサイ・ヤング賞投手である“キング”フェルナンデスがエース。150km/h後半の豪速球と(与田剛さんは157km/hの球を投げました)ハードスライダーを他国は攻略できるでしょうか。まだ個人タイトルはないものの才気あふれるサンチェスが二番手、ヘビーシンカーでゴロを打たせるのが巧いザンブラーノが三番手と予想されます。抑えはここ数年プライベートで問題が多く今ひとつ精彩を欠いている“K-Rod”ことロドリゲス。今はブリュワーズでセットアップに甘んじていますが、母国の代表チームではクローザーは間違いないでしょう。

野手は三冠王M.カブレラが不動の四番、前後を打つのはおそらくゴンザレスとサンドバル。いずれも3割を打てるコンタクトヒッターでありながら長打も狙えるパワーをあわせもっています。足のあるアンドルスがリードオフでかき回し、中軸が長打であっという間に点を取ってしまうシーンが目に浮かぶようです。

守備は一人で何役もこなせる選手が多いのもベネズエラの特徴で、今回もそのような選手を多数選んでいます。スクータロとA.カブレラは内野全部、サンドバルは捕手と一塁手と三塁手、プラドにいたっては投手、捕手をのぞくすべてのポジションを守れます。これは登録人数が少ないWBCにおいては大きなアドバンテージです。

もうひとつベネズエラ代表の特徴をあげるなら、「昨年の顔」的な選手が多数選ばれていることでしょうか。M.カブレラは45年ぶりの三冠王、フェルナンデスは完全試合達成。スクータロとサンドバルはジャイアンツでポストシーズンに大活躍し、スクータロはリーグチャンピオンシップ、サンドバルはワールドシリーズのMVPを獲得。メンバー構成のバランスでいえばベネズエラはドミニカ以上かもしれません。与田剛さんが投手コーチを務める日本代表の三連覇の大きな壁になることは間違いないでしょう。



2013年1月20日日曜日

内野にタレント集中のWBCドミニカ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、第三回WBCのドミニカ共和国代表メンバーの情報。

今やメジャーリーグにおけるラテン系プレイヤーの割合は20%を超えるとも言われますが、その中でもおそらくもっとも多くのメジャーリーガーを供給しているのがカリブ海に浮かぶドミニカ共和国。野球が国技といえるほどさかんで、過去にはサミー・ソーサ、マニー・ラミレス、ブラディミール・ゲレーロといった強打者を輩出、現役ではMVP受賞3回のアルバート・プホルスがいますが、残念ながらプホルスの参加は見送られたようです。

ドミニカ代表の主なメンバーは以下の通りです。

先発投手 エディンソン・ボルケス
先発投手 ワンディ・ロドリゲス
救援投手 アレクシ・オガンド
救援投手 オクタビオ・ドーテル
救援投手 ジョエル・ペラルタ
救援投手 サンティアゴ・カシーヤ
救援投手 フェルナンド・ロドニー

捕手    ミゲル・オリボ
一塁手  エドウィン・エンカーナシオン
二塁手  ロビンソン・カノ(ゴールドグラブ2回)
三塁手  エイドリアン・ベルトレ(2004年NL最多本塁打、ゴールドグラブ4回)
遊撃手  ホセ・レイエス(2011年NL首位打者、NL盗塁王3回)
左翼手  メルキー・カブレラ
中堅手  カルロス・ゴメス
右翼手  ネルソンス・クルース

控え    ハンリー・ラミレス(2009年NL首位打者)
控え    ミゲル・テハダ(2002年ALMVP、2004年AL打点王)

投手は意外にビッグネームが来ませんでした。WBCではリリーフが重要になるとはいえ、先発で安心感のあるのがW.ロドリゲスだけというのはどうでしょうか。ボルケスは通算44勝ですが、昨年ナ・リーグ最多の105四球を与えており、このあたりがドミニカチームの穴になるかも知れません。昨年19勝のジョニー・クエトあたりに出てほしかったと思うファンは多いでしょう。抑えは昨年リリーフ投手としてのシーズン最優秀防御率をマークしたロドニーがクローザーに控えるほか(与田剛さんもクローザーでした)、実績ある面々で構成されています。

ショートストップにタレントが多いのはドミニカの伝統といえますが、今回はレイエスにH.ラミレスという首位打者経験のある2人が選ばれました。さらにファーストにエンカーナシオン、セカンドにカノ、サードにベルトレという、アベレージと長打の両方を期待できる「打てる内野手」の最強メンバーがそろったと言えます。これに対して外野は昨年前半好調であったM.カブレラがいるものの、やや心もとないといえるでしょうか。カブレラは8月に薬物問題で謹慎を食らい、以後実戦から離れていますので、どの程度カンを取り戻しているか。WBCは本人にとっても重要なアピールの場になりそうです。話題を呼びそうなのが、昨年メジャーでのプレーはなかったものの今季カムバックに賭ける元ア・リーグMVPのテハダ。メジャー実働15年、38歳という年齢もありますので、チームリーダーとしてのまとめ役が期待されているかも知れません。

ラテン系プレイヤーはスピードも魅力ですが、今回のドミニカ代表はレイエスとゴメス以外はそれほど足に気を付ける必要はなさそう。それよりも一発長打に警戒するべきでしょう。日本代表と対戦することになれば投手コーチの与田剛さんはピッチャーにどのような攻め方をさせるか、注目ですね。



2013年1月19日土曜日

史上最強!のWBCアメリカ代表チームと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、いよいよ明らかになった第三回WBCのアメリカ代表メンバーの情報。

事前にアダム・ジョーンズやライアン・ブラウンが参加するという情報が漏れ聞こえていましたが、ようやくアメリカ代表のロースターの全貌が明らかになりました。一目見ただけで「今回のアメリカは本気だ!」と、思わずため息が出そうなラインナップです。これがわかっていたらイチローや黒田、青木も参加したのでは?

もちろんこれから実戦までに、故障等の理由で離脱するメンバーも発生するとは思われますが、今現在の主なメンバーは次の通り。

先発投手 R.A.ディッキー(2012年NLサイヤング賞、最多奪三振)
先発投手 デレク・ホランド
先発投手 ライアン・ボーグルソン
先発投手 クリス・メドレン
救援投手 クレイグ・キンブレル(2012年NL最多セーブ)
救援投手 ヒース・ベル(2009年NL最多セーブ)
救援投手 クリス・ペレス
救援投手 ルーク・グレガーソン
救援投手 ティム・コリンズ

捕手    ジョー・マウアー(AL首位打者3回、ゴールド・グラブ3回)
一塁手  マーク・テシェイラ(2009年AL最多本塁打、最多打点、ゴールドグラブ3回)
二塁手  ブランドン・フィリップス(ゴールドグラブ3回)
三塁手  デイビッド・ライト(ゴールドグラブ2回)
遊撃手  ジミー・ロリンズ(2001年NL最多盗塁、2007年NLMVP、グールドグラブ4回)
左翼手  ライアン・ブラウン(2011年NLMVP、2012年NL最多本塁打)
中堅手  アダム・ジョーンズ(ゴールドグラブ1回)
右翼主  ジャンカルロ・スタントン(2012年NL最高長打率)

内外野控え  ベン・ゾブリスト
外野控え    シェーン・ビクトリーノ(ゴールドグラブ3回)
捕手控え    J.P.アレンシビア
捕手控え    ジョナサン・ルクロイ

まず投手ですが、WBCルールで球数制限があるだけに継投が前提、よってリリーフ投手を充実させた顔ぶれとなっています。先発はいきなりサイ・ヤング賞のディッキー。他国の多くの打者が初めて目にする「高速ナックルボール」にどれだけ対応できるでしょうか。ローテーションはこのディッキーを中心に、ホランド、ボーグルソン、そして昨年先発転向して9連勝したメドレンで回していくでしょう。セットアップには40ホールドというシーズン最多記録を保持する右のグレガーソン、小柄ながら抜群の奪三振率の左のコリンズが左右の打者に対応し、抑えには今や敵なしのキンブレル、ベル、ペレスという正クローザー3人(与田剛さんもクローザーでした)。先発投手は安定感抜群、リリーフは150km/hが当たり前の豪速球投手が控える恐るべき投手ラインナップです。

野手はもう、ほとんどドリームチームと言って良いでしょう。打率、長打力ともに兼ね備えた各チームの中軸打者が勢ぞろい。昨年のNL本塁打王ブラウンに、本塁打数2位のスタントン、昨年ブレイクして32本塁打のジョーンズという外野の3人は見ものです。しかも打つだけでなく守備にも優れたオールラウンドプレイヤーが多く、内野は全員ゴールドグラブ受賞経験者。とくにフィリップス、ロリンズのキーストンコンビには華麗なダブルプレイを見せてほしいもの。捕手登録のマウアー、アレンシビア、ルクロイは3人とも打撃が良いので、おそらくマウアーが指名打者になると予想されます。

今回はメジャー組が全員辞退して若手中心の日本代表、このとてつもない豪華メンバーのアメリカと対戦することになれば、与田コーチはどのような策を授けるでしょうか。わくわくしますね。


2013年1月17日木曜日

引退選手の「一試合のみ契約」と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ニューヨーク・ヤンキースが先日引退を発表した松井秀喜選手と一試合だけ契約し、引退セレモニーを行うのでは?という情報。

「一試合のみ契約」で記憶に新しい例は、ノマー・ガルシアパーラ内野手がボストン・レッドソックスとマイナー契約を交わしたことでしょうか(この場合、正確には「一日のみ」ですが)。ガルシアパーラはかつてボストン・レッドソックスにドラフト1位指名されて入団(与田剛さんは中日のドラフト1位でした)、1997年にアメリカンリーグ新人王に輝き、首位打者2回、シルバースラッガー賞2回、オールスター選出5回と輝かしい記録に包まれ、間違いなく1990年代後半のレッドソックスの顔でした。しかし故障の多さから次第に出番が減り、フロントとの軋轢もあって放出され、その後シカゴ・カブス、ロサンゼルス・ドジャース、オークランド・アスレチックスと3球団を渡り歩いて引退を決意します。

そして、2010年3月、レッドソックスは次のような声明を発表します。
「レッドソックスは本日、ノマー・ガルシアパーラとマイナー契約を交わしました。合意の直後、ガルシアパーラは引退を発表しました」
その後の記者会見で、本人はこう言います。
「僕の心の中には、常にレッドソックスのユニフォームがありました」

この一日だけの契約は、「レッドソックスのユニフォームを着て引退することが夢だった」というガルシアパーラの古巣への思いに「彼はレッドソックスの歴史の中でも常に特別な存在だ」(ジョン・ヘンリー・オーナー)とする球団が応えたもので、かつては彼を「追い出した」フロントとの和解を感じさせるものでした。そして、彼の背番号「5」にちなんだ5月5日は「ガルシアパーラ・ナイト」と名付けられ、ガルシアパーラは始球式を務め、ファンに感謝と別れを告げたのでした。

一試合(一日)のみの契約は、大きな記録を残した選手ならだれでもいいというわけではありません。ファンから愛され、同僚から模範とされ、チームの顔であった選手のみに贈られる最大級のプレゼントです。ヤンキースからこのような契約を検討されているというだけで、松井がどれほどファンやチームメイトから愛されていたかがわかろうというもの。ぜひ実現してほしいものですね。与田剛さんも同じ気持ちではないでしょうか。

ちなみにガルシアパーラは松井と縁があり、松井が高校時代に日本代表チームのメンバーとしてアメリカ代表と対戦したとき、アメリカチームのキャプテンがガルシアパーラだったということです。





2013年1月13日日曜日

該当者なしとなった殿堂入り投票と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、MLB殿堂入り投票について。

すでにスポーツ紙等で報じられていますが、先日2013年度のMLBの新たな殿堂入りメンバーを選出する投票が行われ、その結果、今年は該当者なしという結果になりました。といっても対象者が「ぱっとしないメンツ」ばかりだったわけではありません。むしろ逆で、バリー・ボンズ、サミー・ソーサ、ロジャー・クレメンス、マイク・ピアザ、クレイグ・ビジオ、ジェフ・バグウェル、ジャック・モリスといった、そうそうたる面々。この投票は得票数ではなく全体の75%以上の票を獲得した者を殿堂入りさせるルールのため、今回のような超一級のスターが多数対象者になると、票が割れてしまうのです。今回もっとも多くのシェアを取ったのはビジオで、通算3060安打(歴代21位)の記録は殿堂入り十分と言われていましたが、68.2%とあと一息でした。

実は今回の殿堂入り投票は、薬物疑惑にまみれた選手がどのように扱われるかという意味でも、注目を集めていました。ボンズ、ソーサ、クレメンスはすでに禁止ステロイドの使用が判明しています。これに対して「彼らの記録は薬物のサポートなしではなし得なかった」と批判する人がいれば、「薬物を使っていたとしても彼らは偉大だ」と評価する人もいます。普通なら文句なしに殿堂入りできる実績を持つ彼らですが、投票結果を見る限り、彼らを支持する投票者はさほどいないことが明らかになりました。一年目でこの結果ということは、おそらく今後、彼らの殿堂入りはないでしょう。

ミッチェル・レポートに端を発する薬物騒動の渦中にあった当時は選手たちも口をつぐんでいましたが、最近では禁止薬物を使用する選手に対して、はっきりと批判的な意見を表明する関係者が多くなりました。今回見方によってはボンズやクレメンスに「票を奪われた」形のビジオは、「禁止薬物を使用した選手と一緒にされるのは苦痛」と話し、また、1970~80年代にフィラデルフィア・フィリーズで強打者として鳴らしたマイク・シュミットは「この世代はおいしい思いをしたつけを払った」とコメントしています。

さて、殿堂といえば来年は野茂英雄が対象者になりますが、どのくらいの票を集めるでしょうか。与田剛さんも注目していることでしょう。


2013年1月12日土曜日

ブレーブスで共演?のアップトン兄弟と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先日アトランタ・ブレーブスにFAで入団したB.J.と、シアトル・マリナーズへのトレードを拒否し、アトランタ・ブレーブスにトレードされる可能性が出てきたアリゾナ・ダイヤモンドバックスのジャスティンのアップトン兄弟。

兄弟メジャーリーガーはそれほど珍しくありません。面白いことに兄弟は揃って同じポジションのことが多く、現役選手でいえば、ジェフとジェレッドのウィーバー兄弟はともに投手、ホセ、ベンジー、ヤディアーのモリーナ兄弟はいずれも捕手、アンディとアダムのラローシュ兄弟はともに内野手。B.J.とジャスティンのアップトン兄弟はともに外野手ですが、アマチュア時代はともに遊撃手で、ともにメジャー昇格後に外野にコンバートされたという似た者同士です。

同じチームで同時期に兄弟がプレーした例は意外に少なく、ラローシュ兄弟が2008年にピッツバーグ・パイレーツでプレーしたことがありますが、それも一年限り。同じチームに兄弟選手がいると、ファンとしては興味をもって観戦できますが、当人同士はやりにくい点があるのでしょうか。そんなことを考えていたら、今オフB.J.アップトンを獲得したブレーブスが弟のジャスティンの獲得も検討しているという噂が流れてきました。

アップトン兄弟はともにドラフト1位で指名された超エリート、もちろんそのような例はメジャー史上唯一。二人とも走攻守全般にわたって素晴らしい才能を持つ5ツールプレイヤーとして高く評価されています。兄B.J.はメジャー8年で910安打、118本塁打、447打点、232盗塁、弟ジャスティンはメジャー6年で739安打、108本塁打、363打点、80盗塁。盗塁数は兄が勝っているものの、まだ個人タイトルを獲得したことがない兄に対して弟はシルバースラッガー賞を受賞しています。兄弟プレーヤーはどちらか片方がスター選手で片方がその影に隠れることが多いのですが、アップトン兄弟はプレースタイルが似ていれば成績も同様にハイレベルという珍しいケースです。なお、ともにやや気ムラがあるのが玉にキズで、点差が開いた試合で気の抜けたプレーをして批判されたことがあるという、似なくていいところまで似ています。

もしブレーブスにアップトン弟が入団すれば、おそらくセンターが兄、ライトが弟になると予想されます。外野守備力と攻撃におけるスピードが一度に向上するわけですから、ぜひともブレーブスには兄弟共演を実現させてほしいもの。与田剛さんはどのような感想をお持ちでしょう。


2013年1月9日水曜日

WBC参加を表明したブラウンと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、WBCアメリカ代表としての出場が決まったと報じられたミルウォーキー・ブリュワーズのライアン・ブラウン左翼手。

再来月に迫ったWBC、与田剛さんが投手コーチを務める日本代表も3連覇に向けて始動しました。主催者でありながらなかなか「本気」を見せてくれないアメリカ代表チームがどんな選手を送り込むのか注目されていますが、一昨年のナショナルリーグMVPであり昨年本塁打王のライアン・ブラウンの参加が決定的になりました。ブラウンはユダヤ系で父親はイスラエルからの移民ということもあり、イスラエル代表としての出場も噂されましたが、アメリカ代表のユニフォームを着ることことを決意したようです。

前述したMVP、本塁打王は言うに及ばず、2007年新人王(与田剛さんも1990年のセ・リーグ新人王です)、オールスター選出5回、シルバースラッガー賞5回(2008年から5年連続)、トリプルスリー(3割、30本、30盗塁)2回(2011年から2年連続)と、すでにフィールドプレイヤーとしての主なタイトルを獲得しているブラウン。まだ29歳ながら、打撃においては弱点らしい弱点が見つからず、現役最高クラスの5ツールプレーヤーと評価されています。アベレージが残せて長打力もある、そのうえ足まで早いとくれば、それだけでスタジアムにお客を呼べるでしょう。

ブラウンは2005年ドラフトでブリュワーズから1位指名を受けて入団、2007年にメジャーデビューし、規定打席不足ながら打率.324、34本塁打、97打点といずれもナ・リーグ新人最高の成績を残します。特に長打率.634はチームメイトのプリンス・フィルダーをしのぐリーグトップ。これは、新人としては1987年のマーク・マグワイアを抜いてメジャー史上最高です。なお、この年のブラウンは三塁手でしたが、エラーが多かったため翌年からはレフトに回されることになります。

2008年からは本格的にチームの主砲として活躍。現デトロイト・タイガースのプリンス・フィルダーとともに恐怖の三・四番を形成し、2011年にはブリュワーズを29年ぶりの地区優勝に導くなどチームの躍進を支えます。これほどのスーパープレイヤーならばFA権を取得したらさぞ高額の年俸契約を勝ち取り、ニューヨーク・ヤンキースやロサンゼルス・ドジャースなどの「金満」球団に移籍するだろうと予想されましたが、2011年にブリュワーズと2016年から5年間の契約延長に合意。2020年までプレーすることを早々と決めて、ブリュワーズファンを感激させました。オールスターで常に上位得票する人気度はこのあたりも関係しているかもしれませんね。

今回のWBCには、2007年にブラウンと新人王を争ったコロラド・ロッキーズのトロイ・トゥロウィッキー遊撃手も参加予定とか(ルーキーイヤーのブラウンは守備がまずく、2位トゥロウィッキーに2ポイントという僅差での新人王獲得でした)。アメリカ代表チームのメンバー発表は16日だそうですが、他にどんな選手が選ばれるか楽しみですね。与田剛さんも注目しているに違いありません。




2013年1月6日日曜日

“四球選びのギリシャ神”ユーキリスと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先ごろニューヨーク・ヤンキースと1年契約で合意したケビン・ユーキリス内野手。

活躍がそれほど数字に表れず、大きなタイトルも獲ってはいないものの、チームになくてはならない選手がいます。ケビン・ユーキリスはまさにそのタイプで、9年間ボストン・レッドソックスの精神的支柱としてリーダーシップを発揮し、ファンにも同僚にも愛される存在でした。昨年6月にシカゴ・ホワイトソックスに移籍、シーズン終了後FAとなっていましたが、このほどニューヨーク・ヤンキースに入団することが正式に決定。ヤンキースは正三塁手のアレックス・ロドリゲスが手術で開幕絶望のため、当面ユーキリスが代役を務めるものと予想されます。

大柄な体格ゆえにホームランか三振かの一発屋のような印象がありますが、実はユーキリスは「巧打者」タイプ。過去もっとも好調だったのは2008年で、打率.312(アメリカンリーグ6位)、29本塁打、115打点(同4位)をマークしています。本塁打は29本が最高ですが、3割は3回。得点圏打率はもちろん出塁率も高く、特筆すべきは選球眼の良さ。多くの球数を投げさせ、根負けしたピッチャーから四球を選ぶスタイルは、ピッチャーにとっては(たぶん与田剛さんも)嫌なものでしょう。

「四球選びのギリシャ神」というのは、ベストセラーとなった「マネーボール」の中で、オークランド・アスレチックスのビリー・ビーンGMがユーキリスの名前を見て発したもの。この本のおかげでユーキリスは注目されるようになり、「四球選びのギリシャ神」も決まり文句のように使われるようになりました(四球を選んで「さすが」と感心される選手も彼くらいでしょう)。

プロ入り以来レッドソックス一筋。ハッスルプレーでチームを鼓舞し、またファンの人気も高かったユーキリスですが、ここ数年は故障もあり、なかなか本調子を取り戻せずにいました。さらに昨年就任したボビー・バレンタイン監督が「プレーに真剣味が足りない」という意味の発言を記者にしたことから関係が険悪化。決してプレーに手を抜かないことにプライドを持つユーキリスはこの言葉にいたく憤慨し、また彼を支持する選手も多かったため結束はガタガタ、チームは地区最下位に沈んでしまいます。ユーキリスのホワイトソックスへの移籍はバレンタイン監督が不満分子を「飛ばした」という説もありましたが、いずれにせよ本塁打が移籍前4本しかなかったのが移籍後15本と当たりを取り戻し、ホワイトソックスファンで知られるオバマ大統領がレッドソックスに「お礼」を言うなどの話題を呼びました。

レッドソックスとヤンキースといえば、日本なら阪神と巨人のように伝統的なライバル関係にある人気チーム。レッドソックスで人気が高かったユーキリスといえど、ヤンキースのユニフォームを着てフィールドに出れば、「裏切り者」としてブーイングの嵐が巻き起こるかも知れません。クリーブランド・インディアンスからもオファーがあったと言われますが、それでもヤンキースを選んだ彼の心情はどのようなものだったでしょう。ヤンキースにはイチロー、黒田が在籍するため、今シーズン、テレビ中継でユーキリスが映る機会も増えるはず、「四球選びのギリシャ神」ぶりを与田剛さんの解説で見てみたいものです。


2013年1月4日金曜日

WBCにタイ代表として出場したデーモンと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先ごろWBCの予選にタイ代表のメンバーとして出場し、現在はフリーエージェントのジョニー・デーモン外野手。

WBCは野球の発展途上国のための措置として、両親のどちらかがその国の出身であれば代表メンバーとして出場することが可能です。メジャーリーガーというと、なんとなく大多数がアメリカ人で、他にプエルトリコ、ドミニカ共和国、ベネズエラあたりの出身者がいるくらいだと思っていたら、意外な選手が意外な国の代表になっていて、面白い発見をすることがあります。たとえば過去にはマイク・ピアザ捕手がイタリア代表、アンドリュー・ジョーンズ外野手がオランダ代表、ジャスティン・モーノー外野手がカナダ代表で出場しています。今回はなんと、タイ代表チームにボストン・レッドソックスやニューヨーク・ヤンキースで活躍した俊足外野手ジョニー・デーモンが参加しました。

言われてみれば、どことなくアジア風の顔をしたデーモンは、母親がタイ人。タイの野球レベルは国際ランキング27位にあり、近年は東南アジアの大会で優秀な成績を収めているとのこと(ちなみに、タイ代表の監督、コーチは日本人の指導者の方が務めています)。

デーモンは、メジャー18年間で2,769安打、235本塁打、1,139打点、408盗塁。盗塁王1回、オールスター選出2回。カンザスシティ・ロイヤルズ時代はリードオフヒッターとして10試合連続先頭打者安打をマーク、シーズン136得点は球団記録を更新しました。肩が弱いためゴールドグラブは受賞経験がありませんが、フェンスを恐れない積極的な守備が売り物です(そのせいで故障も多いのですが)。

昨シーズンはクリーブランド・インディアンスと1年契約。しかし打率.222と期待に応えることができず8月に解雇され、以後どの球団からもオファーがないまま現在に至ります。なんとなく、先ごろ引退した松井に似ていますね…。デーモンはヤンキース時代に松井のチームメイトで、松井がMVPに輝くとともにヤンキースでの最後の試合になった2009年のワールドシリーズでは、打率.364、3盗塁と持ち味を発揮、チームの優勝の原動力となったのは記憶に新しいところです。3,000本安打まであと231本、なんとか達成させてあげたいところですが、どこか契約するチームは現れないものでしょうか。

WBCタイ代表としてのプレーを決意した際、デーモンはMLB公式サイトに「母の祖国のためにプレーすることを楽しんでいます。これがもし僕の野球人生の最後になるとしても、野球を世界に広げていくことをすごくポジティブにとらえています」というメッセージを寄せました。日本代表の投手コーチは与田剛さんですが、デーモン率いるタイと対戦する姿が見たかったファンは多いでしょう。4年後に第4回WBCが開催されたとき、デーモンはタイ代表の監督かもしれませんね。


2013年1月3日木曜日

MLBのFA選手獲得とドラフト指名権と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、MLBのFA選手の移動によるドラフト指名権の獲得と消失について。

FA選手の動向を報じる米国のマスコミには、よく「market(市場)」や「deal(取引)」という表現が登場します。まさに選手は「商品」、オフの戦力補強は、各球団がいかに良い商品を安く良い条件で「仕入れ」するかの戦いとも言えます。

メジャー球団の収益力にはかなりの格差があり、大物FA選手を多数抱えるニューヨーク・ヤンキースを筆頭に、昨年大型補強を繰り返したロサンゼルス・ドジャースやロサンゼルス・エンゼルス、ニューヨーク・メッツなど、大都市に本拠地を置く球団は潤沢な資金を持っています。これらの「金満球団」に、カンザスシティ・ロイヤルズやミネソタ・ツインズなど地方の中小都市の球団は資金力ではとても対抗できません。そこで、大物FA選手を獲得する球団は次回ドラフトの1巡目指名権を失い、反対にFA選手を失う球団は追加で上位指名する権利を得るという制度があります(与田剛さんは1989年に中日にドラフト1位指名されました)。

ドラフト指名権の保障は、すべてのFA選手が対象になるわけではなく、MLBが認定した一定レベル以上の選手であることが前提です。このFA選手が前の球団に1年間所属していること、そして選手を失う球団は前年度の年俸ランキングトップ125の平均値以上かつ1年以上の契約を提示しなければならないこと(これはクオリファイイングオファーと呼ばれ、今オフから導入されました)が条件になります。これらの条件を満たした対象FA選手を獲得した球団は、次回ドラフトの1巡目指名権がなくなり、選手を失った球団は1巡目と2巡目の間に追加指名を行うことができます。

ただし獲得した球団の指名順が全体で10番目以内の場合は1巡目指名権は失わず、その次の指名権を失うことになります。「全体で10番目以内」というのは、前年の成績が30球団の中で下から10番以内の「不振チーム」ということであり、FA選手を獲得したからといって新人の1位指名権を奪ってしまうのは酷という考えがあると思われます。

たとえば、昨年ニューヨーク・ヤンキースに所属したニック・スウィッシャー外野手がヤンキースとの契約を満了し、ヤンキースからのクオリファイイングオファーを拒否してクリーブランド・インディアンスと契約しました。インディアンスは次回ドラフトで10番目以内の指名権を持っていますので、1巡目指名権は失わないものの2巡目の指名権を失い、反対にヤンキースは1巡目と2巡目の間の指名権を獲得したことになります。

また、各球団が契約する大物FA選手は一人とは限りません。したがって各球団は「失って得るもの」と「得て失うもの」を天秤にかけて慎重に交渉を進めることが必要になります。なんだかややこしいですが、いずれも資金力のある球団に戦力が集中しないよう、つまりはリーグ全体を盛り上げていけるようにMLBが制度をたえず見直して運用しているということです。

MLBに比べてみれば、日本のプロ野球はどうしてもファンより球団の都合で運営されているように見えてしまいます。与田剛さんならどのような感想を持たれるでしょうか。


2013年1月1日火曜日

マーリンズ最後の希望スタントンと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、マイアミ・マーリンズの若き大砲ジャンカルロ・スタントン外野手。

「ジャンカルロ」という名前を聞くと「イタリア人の俳優?」と問い返してしまいそうですが、スタントンはアイルランド系の父親とアフリカ系の母親の間に生まれたれっきとしたアメリカ人。名前の由来は本人によると「両親が単に気に入っていたから」だそう。日本でもとくに理由や由来のない外国人ふうの「キラキラネーム」が多くなっていますが、スタントンの名前はアメリカ版のそれなのでしょうか・・・。フルネームは「ジャンカルロ・マイケル・クルース・スタントン」。イタリア語発音の「ジャンカルロ」は子どもの頃からアメリカ人に正しく読まれたことがほとんどないらしく、昨年まではMLBでの登録名も「マイク・スタントン」でした。ただ本人的には「ジャンカルロ」こそカッコイイ名前だという思いがあり、昨年から登録名を「ジャンカルロ・スタントン」に変更。マイク・スタントンといえば90年代にアトランタ・ブレーブスやニューヨーク・ヤンキースで活躍した同姓同名の左腕投手がいるので、ファンとしてはキャラの立った「ジャンカルロ」への変更は大歓迎。名前といえば、与田剛さんは与田剛士で登録されていたこともありましたね。

さてスタントンが所属するマーリンズは、大物選手を一気に放出してしまったことでオフ前半の話題をさらいました。レギュラークラスで残ったのはスタントンとローガン・モリソン外野手の二人。彼らはチームの生え抜きであり、またFA権取得までまだ時間がある「安い選手」であることから、年俸総額削減を目指す球団の「売却リスト」には入りませんでした。しかし、他チームがもっとも欲しいのはこのスタントンであるとも言われています。事実、スタントンはこれまでにも何度か大物選手をからめたトレードで交換要員として指名されたことがあり、そのたびマーリンズは放出を拒否し続けてきました。彼はいわばマーリンズの「宝物」なのです。

スタントンはまだ23歳、右腕の長いオレンジ色のサポーターと大きな目がトレードマーク。メジャー実働3年ながらすでに93本塁打をマークしており、若手中心の布陣になることが予想される2013年のマーリンズでクリーンナップに座ることは間違いないでしょう。昨シーズンは123試合に出場して打率.290、37本塁打(ナショナルリーグ2位)、86打点、長打率.608(同リーグ1位)。8月17日のニューヨーク・メッツ戦ではMLB全体のシーズン最長記録となる約150メートルの本塁打を放っています。2011年に臨時で指揮をとったジャック・マッキーオン監督はかつてマーリンズに在籍した「教え子」のミゲル・カブレラ(昨シーズン三冠王達成)を引き合いに出し、スタントンは若いのでまだ改善の余地があるものの、よく似ていると評しています。

昨年はオールスターにも出場、全米のファンの注目度も一気に高まりましたが、心配なのは故障。まだシーズンを通してフル出場した経験がなく、膝や太腿の違和感、あるいは目がかすむといった理由で先発を外れたことがあります。とはいえ、フィラデルフィア・フィリーズのチャーリー・マニエル監督に「現段階で彼ほど強くボールを打てる選手はいない」と絶賛されるなど、スタントンの才能と実力は間違いありません。

マーリンズが主力5選手をトロント・ブルージェイズに放出したトレードの際には、チームを批判するコメントをツイッターで流すなど、怒りをあらわにしたスタントン。普通、選手が所属球団の悪口を書けば批判されるものですが、このときは多くのファンも同情的で「ジャンカルロも放出してやれば?」という意見も少なくありませんでした。しかしFAまではあと数年、それまではマーリンズに残った唯一のスター選手としてチームリーダー的な活躍を期待したいものです。与田剛さんならどのような感想を持つでしょうか。