モントリオール・エクスポスがなくなって現在カナダのメジャー球団はトロント・ブルージェイズ一つだけ。もっとも国民に人気のあるスポーツはホッケーとはいえ、カナダは野球選手にも優れた人材が少なくありません。過去のカナダ出身メジャーリーガーといえばMVPラリー・ウォーカー、サイ・ヤング賞エリック・ガンエーが投打でまず思い浮かびます。もちろん現役にも優秀な選手は多いのですが、今回のWBCカナダ代表のロースターを見ると、暫定とはいえ正直ちょっと期待外れではあります。主なメンバーは以下の通り。
救援投手 ジョン・アクスフォード(2011年NL最多セーブ)
救援投手 スコット・マシソン
捕手 ラッセル・マーティン
一塁手 ジャスティン・モーノー(2006年ALMVP)
二塁手 ピート・オア
三塁手 ブレット・ロウリー
外野手 マイケル・ソーンダース
マイナーリーガー主体のチームに何人かのメジャーリーガーがゲストとして混じっているような印象。とくに先発にメジャーで実績のある投手がいないというのはかなり痛いところです。セーブ王(与田剛さんも新人時代にセーブ王になりました)のアクスフォードがいるのは心強いものの、彼につなぐ試合展開になるかどうか。
内野はMVP経験のあるモーノーが前回に続き参加。とはいえ脳震盪の後遺症でここ数年は満足な成績を残せておらず、コンディション万全とは言い難いのでは。遊撃にこれといった人材がいないことから、捕手のマーティンが「アマチュア時代にショートを守っていたのでWBCでやってもいい」と申し出ているようですが、リードやキャッチングで信頼の厚いマーティンを捕手で使わない手はないでしょう。
今回メンバー表に名前のないカナダ出身メジャーリーガーは、ライアン・デンプスター投手、スコット・ダイアモンド投手、リッチ・ハーデン投手、ジェフ・フランシス投手、エリック・ベダード投手、ジェイソン・ベイ外野手、ジョーイ・ボット外野手ら。デンプスターとボットはまだ参加の返事待ちということですが、彼らが参加すればチーム力は大きく変わるはずです。
ちなみに、今回は巨人のマシソンがメンバーに入りましたが、日本のプロ野球でプレーしたカナダ出身選手は意外に多くいます。たとえば、アーロン・ガイエル、ケビン・ライマー、ロブ・デューシー、アーロン・マイエット、マット・ステアーズらがそうです。ちなみにステアーズが日本でプレーしたのは一年だけでしたが、中日で与田剛さんとチームメイトでした。
とにかく、MLBファンとしてはデンプスターとボットの参加を期待したいもの。カナダは予選ラウンドで日本と当たりますので、与田投手コーチは来なくていいと思っているかもしれませんが。
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