2013年9月26日木曜日

史上最年長サヨナラ本塁打のジアンビと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、クリーブランド・インディアンスのジェイソン・ジアンビ内野手が史上最年長のサヨナラ本塁打を放ち、インディアンスがアメリカンリーグのワイルドカード争いに踏みとどまった話題。

9月24日、インディアンスが本拠地プログレッシブフィールドで迎え撃つのは今季ここまで16勝2敗と徹底的にカモにしているシカゴ・ホワイトソックス。ワイルドカードを目指して選手全員アドレナリンが出まくっているインディアンスでしたが、この日のホワイトソックスは意地を見せます。

3対2とインディアンスの1点リードで迎えた9回表、ホワイトソックスはクローザーのペレスから2本のソロホーマーを放って土壇場で4対3と逆転(与田剛さんも中日のクローザーでした)。9回裏は自軍の守護神アディソン・リードを送り込みます。しかしインディアンスも一死後ブラントリーがライト前ヒット。リードは後続を三振にとってツーアウトにこぎつけますが、ここで代打を告げられたのがジアンビ。ブラントリーは二盗してスコアリングポジションに進み、リードにプレッシャーをかけます。ここでジアンビには一瞬「ゴロで内野を抜いて一点」という考えが頭をよぎったそうですが、総立ちの観客が「それ以上」を期待しているのは明らか。邪念を振り払い、1-1からリードが投じた真ん中付近に鋭く落ちるスライダーをフルスイングすると、打った瞬間にホームランと分かる打球がライトスタンド一階奥深くに突き刺さりました。

2000年のアメリカンリーグMVPに輝くなど、90年代後半から2000年代前半にかけてMLB最強打者の名を欲しいままにしたジアンビも、今年で42歳。髪やひげに白いものが目立ち始めました。昨年まで所属したコロラド・ロッキーズでは4年間で22本塁打86打点しかあげることができず、マイナー落ちも経験。今シーズン前にインディアンスとかわした契約はマイナー契約でした。今では代打起用がメインとなっているものの、しかし試合終盤にジアンビが控えている威圧感は、優勝経験のない若い選手たちには頼もしいに違いありません。テリー・フランコーナ監督も「彼はいつでも準備ができている。それが、彼がずっとここでやってこれた理由だ」と信頼を寄せています。

今回、ホワイトソックス戦でジアンビが放ったキャリア10本目のサヨナラホームランは、MLBの最年長記録。実は彼が更新したのは彼自身が今年7月に更新した記録でした。40歳を超えてもまだまだとんでもないパワーを発揮するジアンビに、もっと最年長記録を更新してほしいと思うのは与田剛さんも同じではないでしょうか。


2013年9月23日月曜日

プレーオフ進出なるか?のインディアンスと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、次々と地区優勝チームが決まる中、終盤になって勢いに乗り、プレーオフ進出を射程内にとらえたクリーブランド・インディアンスの話題。

MLBのレギュラーシーズンもそろそろ終盤、すでに地区優勝を決めたのはア、ナ両リーグとも東地区と西地区のチーム。アメリカンリーグは東のボストン・レッドソックスと西のオークランド・アスレチックス、ナショナルリーグは東のアトランタ・ブレーブスと西のロサンゼルス・ドジャースが、すでに歓喜のシャンパンファイトを済ませています。激戦の続く中地区は、アはデトロイト・タイガース、ナはセントルイス・カージナルスが、よほどのことがない限り優勝は間違いないところ。そうなると、次の注目はワイルドカードです。

ここにきて猛然とチャージしているのがインディアンス。このインディアンス、8月31日時点で71勝64敗と、ワイルドカード2位チームに4.5ゲーム差。今季のインディアンスは連敗が多く、5連敗で8月を終えたときにはファンでさえ「終戦」を意識したはず。しかし9月に入って息を吹き返し、15勝6敗でついにワイルドカード圏内に入ってしまいました。選手で個人成績の上位に入っているのは、エースのジャスティン・マスターソンが14勝で勝利数のリーグ7位に入っているくらい。他はほとんど「並」の成績の選手ばかりでここまで勝ち上がっているのですから、やはり今年から采配を振るっているテリー・フランコーナ監督の手腕が評価されるべきでしょう。

インディアンスで注目すべき点は、同地区のシカゴ・ホワイトソックスを完全に「カモ」にしているところ。なんと今季は15勝2敗。5月以降の連戦はすべてスイープという極端な強さを発揮しており、現在16ある貯金の13を1チームで稼いでいる計算になります。9月中にまだこの「お得意様」と2試合を残しており、さらに目下のライバルであるテキサス・レンジャースが急失速していることから、インディアンスのワイルドカード獲得はほぼ決まったという見方もあります。

ワイルドカードはMLBが3地区制を取り入れたときから採用された制度ですが、早くに地区優勝チームが決まった場合、シーズン終盤が白けた「消化試合」になるのを防ぎ、ファンの熱狂を盛り上げるのに大いに役立っています。さらに昨年からワイルドカードが2チームになったことから、最終日までファンは目が離せなくなりました。シーズンを盛り上げるために次々に制度改革を実行するMLB、日本のプロ野球もぜひ見習ってほしいものですね。与田剛さんはどのような感想をお持ちでしょうか。



2013年9月19日木曜日

NPBの新ホームラン王バレンティンと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ついに日本プロ野球の不滅の記録であるシーズン本塁打55本を塗り替えたウラディミール・バレンティンの話題。

バレンティンは今年で来日3年目。昨年、一昨年と31本塁打を放ってセントラルリーグのホームラン王に輝き、そして今年は現時点で記録更新中の58号をマーク。3年連続ホームラン王も決定的です。WBCでの故障の影響で開幕から12試合に欠場したものの、驚異的なペースでホームランを量産。8月は18ホーマーという月間本数のタイ記録を作ります。9月に入り相手チームの敬遠策と緊張からかややペースを落としましたが、9月11日の広島カープ戦で55号、15日の阪神タイガース戦で56、57号と二打席連続弾、一気に日本記録を抜きさりました。

バレンティンは16歳でシアトル・マリナーズと契約。マイナー時代の2006年と2007年にはオールスターの前哨戦であるフューチャーズゲームのメンバーに選出され、マリナーズ屈指のプロスペクトと期待されます。肩が強く巨体のわりに好守備を見せることから、イチローの隣でセンターを守ったこともあります。その後、レッズに移籍しますが、当たれば大きいものの三振の多さからメジャーに定着できず、メジャー通算170試合に出場し15本塁打、52打点、打率.221と、とても成功をおさめたと言える成績は残せませんでした。

ヤクルトに入団してからも三振は多く、ホームランか三振かの粗い打者と思われていましたが、3年目の今年は「打率を上げようと思った」と相手投手の配球を徹底研究。配球チャートを穴があくほど見つめ、「谷繁」「阿部」といった捕手の漢字が読めるようになったほど。彼を見出したヤクルトのスカウトによれば、肩の強さと、走者一塁の場面で右方向に進塁打を打つなど状況に応じた打撃が日本向きと評価したとのこと。ホームランに関してはさほど期待していなかったそうで、むしろ今季の打率こそが「あるべき姿」なのかも知れません。とはいえ、58号を打ってまだ15試合を残していることから、60号超えの可能性も十分にあります。統一球から「飛ぶボール」に変ったことをもってしても、今後バレンティンの記録を破る選手はそう簡単には出てこないに違いありません。

バレンティンはカリブ海に浮かぶキュラソーの出身。WBCには楽天ゴールデンイーグルスのアンドリュー・ジョーンズとともにオランダ代表選手として出場し、与田剛さんが投手コーチを務めた日本代表とは対戦しませんでしたが、競合キューバを破りベスト4に残る大躍進に貢献しました。バレンティンの日本での快挙はもちろんアメリカでも報じられており、2016年までヤクルトと契約を結んでいるものの、サンフランシスコ・ジャイアンツが獲得に乗り出すという噂も流れています。バレンティン自身もメジャー復帰を望んでいると伝えられており、今後もこのパワーを日本で見せてくれるのかどうか、気になるところではあります。



2013年9月15日日曜日

あまりうれしくない?リベラの勝ち投手と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、セーブのシチュエーションで登板したニューヨーク・ヤンキースのマリアノ・リベラ投手に勝ち投手の記録がついてしまった話題。

その日、リベラが投げたのはボルチモア・オリオールズ戦、6対5とヤンキースが1点リードして迎えた9回裏。この回の始めからマウンドに上がったリベラは危なげなく打者を3人で退け、ヤンキースが勝利しました。普通ならリベラにつく記録はセーブになるはずなのですが、しかし公式記録員が彼に与えたのは勝利投手。

その理由はリベラが登板する前にありました。8回裏、ヤンキースは5対2と3点リードの状態でデイビッド・ロバートソンをマウンドに送ります。今シーズン限りで引退を表明しているリベラの後継者と期待されるロバートソンですが、この日は大乱調。伏兵ダニー・バレンシアに3ランホームランを浴びるなど4安打3失点で同点に追いつかれてしまいます。しかし9回表に登板したオリオールズの守護神ジム・ジョンソンもピリッとしません。先頭のブレンダン・ライアンがヒットで出塁、後続のヒットと犠牲バントで三塁に進塁します。そしてアレックス・ロドリゲスの打席でジョンソンが痛恨のワイルドピッチ。労せずヤンキースが1点を勝ち越し、その裏をリベラが締めました。

通常ならばロバートソンが勝ち投手の権利を得るはずなのですが、ここで引き合いに出されたのが「救援投手が効果的でなかった場合には勝ちの記録は与えられず、彼に続いて出た救援投手がリードを保つのに十分な効果的な投球をしたならば、この投手に勝ちが与えなければならない」という野球規則。よって、散々な投球をしたロバートソンではなく完璧に試合の幕を引いたリベラに勝ちがついたというわけです。

しかし、リベラは現在43セーブでアメリカンリーグのセーブ王争いの第2位。1位はこの日負けが付いたジョンソンで44セーブ。勝ちよりもセーブのほうが有難かったのは誰の目にも明らかで、なんとも無粋な記録となってしまいました。与田剛さんは中日のクローザーでしたが、このような規則で勝ちがついたことはあるでしょうか?



2013年9月14日土曜日

「大型扇風機」は卒業のデービスと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、今シーズンMLBで最初に50号ホームランに到達、ミゲル・カブレラの二年連続三冠王を阻止する有力候補として注目されるボルチモア・オリオールズのクリス・デービス一塁手の話題。

デービスがオリオールズにやってきたのは2011年。当時デービスが所属していたテキサス・レンジャースは優勝争いの真っ最中にあり、投手陣のテコ入れのためにオリオールズの上原浩司投手の獲得を決断。交換要員として選ばれたのがデービスとトミー・ハンター投手の二人だったのです。2対1トレードの一人になったことから分かるように、わずか2年前、デービスの評価はそれほど高くありませんでした。(余談ですが、上原はその年レンジャースで実力を発揮できずポストシーズンのメンバーから外れ、翌オフに移籍して今はレッドソックスで大活躍。デービスは新天地でホームラン王を狙う大ブレイク。ただ損をしただけのレンジャースのファンやフロントはホゾを噛む思いでしょう)。

デービスは2006年のドラフト5位でレンジャースに入団。翌年にはマイナーで打棒を発揮し、2008年にメジャーデビューしています。ルーキーイヤーは打率.285、17本塁打、55打点とまずまずの成績を収め、翌年はさらなる飛躍が期待されましたが、三振かホームランかの典型的な「大型扇風機」で選球眼も悪く、219打数でシーズン100三振というメジャー最速記録を樹立。最終的に21本塁打を放ちましたが、首脳陣の信頼を勝ち得るには至りませんでした。

しかし、移籍してからのデービスは別人のよう。サイズが他球場より一回り小さいオリオール・パーク・アット・カムデンヤーズが本拠地になったことが功を奏したのか、初のフルシーズンとなった2012年、自己最多の33ホームランを放ち、オリオールズの15年ぶりのプレーオフ進出に貢献。そして今年はさらに成長を遂げ、開幕から4試合連続でホームラン。その勢いを緩めることなく9月13日時点でメジャー3人目となる50ホームラン、40二塁打をマーク。初のタイトルも見えてきました。

デービスの打撃の特徴は、最後にはバットを担ぐような形になる、大きな弧を描くアッパースイング。なんだかゆっくりバットを回しているように見えますが、多少当たり損ねでもボールは吹っ飛んで行ってスタンドイン。左右に打ち分けているというより、どこでもいいから飛んでいけという感じです。このパワーはメジャー屈指と言えるでしょう。

ところで、デービスは今シーズン、投手としてマウンドに上がりました。5月7日のレッドソックス戦は延長17回までもつれこみ、両チームとも本職の投手を使い果たしてオリオールズはデービス、レッドソックスはダーネル・マクドナルド外野手が登板。最後は9対6でオリオールズが勝ちましたが、勝利投手は最後の2回を2安打無失点に抑えたデービス、負け投手は3ランを浴びたマクドナルドと、責任投手が両チームとも野手という珍記録が誕生しました。それにしてもデービスは145km/hのファストボールとチェンジアップを武器に三振も奪う力投を見せたとか。元中日のクローザーだった与田剛さんの解説で見てみたかったですね。