2013年7月12日金曜日

旋風を巻き起こすプイグと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、先月ロサンゼルス・ドジャースに昇格して走攻守に大活躍、いきなり月間MVPを獲得したヤシエル・プイグ外野手の話題。

その突然の「旋風」ぶりは野茂以来?いや、野手ということを考えればラウル・モンデシーのデビュー時の衝撃を思い出しているドジャースファンも多いかも。キューバ出身の驚異のルーキーは、一か月間で打率.436、7本塁打、16打点をマーク。6月のナショナルリーグ月間MVPと同時に月間最優秀新人賞も受賞してしまいました。デビューした月に月間MVPに輝いたのは、1958年に同賞が制定されて以来、史上初の快挙だそうです。

プイグはキューバ出身の22歳。190.5cm、111kgの堂々たる体格。右投げ右打ち。10代でキューバ国内野球リーグで素晴らしい成績をあげますが、亡命を企てたため2011~2012シリーズはプレーを禁止されます。しかしプイグのメジャーリーグを目指す熱は下がることなく、2012年にメキシコに亡命し、同年フリーエージェントでドジャースとの契約に成功。その額は7年4200万ドルとすでにレギュラー選手なみの高評価でした。

2012年はマイナーでプレーしたものの、すでにメジャーリーグレベルの実力を持っていることは証明済み。今季はドジャースのNo.1プロスペクトと期待され、6月3日にメジャー昇格。デビュー戦では2安打を放ち、最終回にはフェンスぎわの難しい外野フライをキャッチ、一塁ランナーが飛び出しているのを確認するとワーニングトラックから一塁に矢のような送球を放ち、アウトに仕留めてダブルプレイとしました。まるでイチローが「レーザービーム」で全米を驚かせたのと同じような鮮烈なデビューでした。

プイグの活躍はドジャースのベンチの雰囲気まで変えてしまいました。今季は優勝候補の筆頭にあげられながら、まさかの地区最下位に沈んでいたドジャース。しかし7月12日時点で勝率を5割に戻し、首位アリゾナ・ダイヤモンドバックスに2ゲーム差と迫るまでに勢いを取り戻しています。

さて、プイグをめぐってはちょっとした議論が巻き起こりました。オールスターゲームのメンバー投票で、プイグはナ・リーグの「最後の一人」の候補に選ばれたのです。これに対して選手の一部から「昇格後一ヶ月の選手が選ばれるのは、長年実績を積んできた選手たちに対して失礼」という声があがり、これに同調する意見と「ファンが見たい選手を選ぶのがオールスター」という意見がぶつかりました。こんな議論が起こるのも野球文化の懐が深いアメリカならではと言えるでしょうか。結局「最後の一人」はアトランタ・ブレーブスのフレディ・フリーマンが選ばれ、プイグのオールスター出場は来年以降にお預けになってしまいました。

オールスターは無理でも、年間のリーグ新人王は十分に可能性があります(与田剛さんもセントラルリーグの新人王を獲得しています)。せっかくですからオールスターブレイクはゆっくり休んで、後半戦にまた信じられないようなプレーを見せてほしいもの。与田剛さんの解説で楽しみたいですね。


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