2013年12月31日火曜日

与田剛さんと1989年のプロ野球ドラフト会議

皆さんこんにちは。
本日の与田剛さんファンの気まぐれブログは、与田さんが中日から1位指名された1989年のプロ野球新人選択会議、いわゆるドラフト会議について。

この年のドラフト会議はプロ野球の歴史に残るといわれるほど、その後の一流選手を多数輩出しました。その代表が、日米で大旋風を巻き起こした野茂英雄投手。野茂には史上最多となる8球団が入札。くじ引きの結果近鉄バファローズが交渉権を獲得しました。

野茂が抜群の素材を持っており人気が集中することは事前から予想されていました。しかし他にも有力なアマチュア選手が目白押しで、どの球団も野茂に入札しなければ確実に有力な新人を一人は取れる状況でした。それだけに、各球団は「競合を恐れず野茂を取りに行く」か「確実に野茂以外を取りに行く」かで議論がなされたと言われます。このようなとき、監督は無理を押しても一番人気の選手を取りにいき、スカウトや球団社長など事務方は安全策を取ろうとする傾向があると井箟重慶元オリックス社長は著書で語っています。

さて、与田剛さんももちろん高評価を得ていた一人。当時NTT東京に所属していた与田さんは「在京球団しか契約しない」という情報があったため、中日ドラゴンズの「強行」指名に対して他球団の視線は冷ややかでした。しかし最終的に与田さんは中日と契約。投手出身の星野監督の「熱さ」に、与田さんも感じるところがあったのでしょうか。

そしてこの年のもう一つのドラマは、甲子園のアイドル・元木大介内野手の契約拒否でした。本人は巨人を熱望していたのですが、巨人の1位指名は大学生の大森剛一塁手。元木は野茂を外したダイエー(現ソフトバンク)に指名されたものの契約せず、一年の浪人生活の末に翌年の巨人の指名を待つことになります。

1989年の主なドラフト指名選手は次の通りです(球団名は当時)。

巨人    1位 大森剛(慶応大)      3位 吉岡雄二(帝京高)
広島    1位 佐々岡真司(NTT中国) 4位 前田智徳(熊本工高)
中日    1位 与田剛(NTT東京)    6位 種田仁(上宮高)
ヤクルト  1位 西村龍次(ヤマハ)     2位 古田敦也(トヨタ自動車)
阪神    1位 葛西稔(法政大)      5位 新庄剛志(西日本短大付高)
大洋    1位 佐々木主浩(東北福祉大)

近鉄    1位 野茂英雄(新日鉄堺)  3位 石井浩郎(プリンスホテル)
オリックス 1位 佐藤和弘(熊谷組)
西武    1位 潮崎哲也(松下電器)
ダイエー  1位 元木大介(上宮高)
日本ハム  2位 岩本勉(阪南大高)
ロッテ    1位 小宮山悟(早稲田大)

1位指名された選手はほぼ全員が一軍で主力選手に成長し、またこの中からメジャーリーガーが野茂、新庄、佐々木、小宮山と4人も誕生しているというのも凄いですね。翌年の新人王はセが与田さん、パが野茂と、ともにこのドラフトの指名選手でした。


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