2012年11月23日金曜日

WBCブラジル代表の本大会出場と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、来年3月のWBC本大会にブラジルが出場を決めたニュース。

WBCといえば日本代表チームの投手コーチは与田剛さんですが、すでに予選が始まっている南米では、ブラジルがパナマを破る大金星をあげ、本大会の出場を決めました。このブラジル代表チームには日本のメジャーリーグファンが注目すべき点が二つあります。まず監督が元シンシナティ・レッズの名ショートストップで殿堂入りも果たしたバリー・ラーキンであること。そして選手には日本球界経験者が多数在籍していることです。

ラーキン監督は今年初めにブラジルで野球教室を行った縁で代表監督に就任。「場所がどこで、相手が誰だろうと関係ない。プランと精神力をもって、小さなことを確実にこなせば勝てる」と国際舞台で実績のない初出場チームを指導し、格上を次々と撃破しました。

ブラジルチームのオーダーを見ると、なんだか見覚えのある選手名が。五番ファーストのダニエル・マツモトは東京ヤクルトスワローズの「松元ユウイチ」。四番で打率.364を記録したDHレイナルド・サトウは元ヤクルトの「佐藤ツギオ」で、現在は社会人野球のヤマハに所属しています。この二人は現在は日本に帰化していますが、もともとブラジル生まれの日系人。そう、WBCは野球後進国への配慮として、両親のいずれかがその国の出身であれば本人は他国の国籍でも出場できるのです。

ヤクルトはブラジルに野球アカデミーを作って野球選手の育成に努めており、才能のあるブラジル人は日本でもプレーしています。パナマ戦で勝ち投手となったラファエル・フェルナンデスもその一人。ヤクルトで昨年育成選手から支配下登録され日本通算10試合で1勝0敗、防御率は8.31でしたが、母国では立派なエースです。ヤクルト関係以外では、六番のファン・ムニス外野手は元千葉ロッテ・マリーンズ。捕手のヤン・ゴメスは現在クリーブランド・インディアンスに所属するブラジル人初のメジャーリーガーですが、メンバー28人中12人が日本球界経験者ということですから、こうなるとなんだか「第二の日本代表」のような気すらしてきます。

対戦したパナマはニューヨーク・メッツの新鋭ショートストップ・ルーベン・テハダ、フィラデルフィア・フィリーズのオールスター捕手カルロス・ルイス、マイアミ・マーリンズの通算358本塁打カルロス・リーというメジャーリーガー中心の布陣(ちなみに始球式はメジャー歴代セーブ王マリアーノ・リベラ)。このパナマを下しての本大会出場ですから、たとえ一軍出場の乏しい育成選手であっても、日本野球は世界的にレベルが高いことが証明されたように見えますね。

本大会出場を決めた後、ゴメス捕手は次のようにコメントしています。「これほどまでに試合に飢えていて、一生懸命プレーする連中を見たことがない。俺たちは全然びびってなんかいないし、とにかくブラジル人のプライドを見せたかった。ブラジルはサッカーで有名だけど、そっちにそれだけ才能のある選手がいて野球にいないわけないだろう」。

イチロー、黒田、青木らの現役メジャーリーガーが不参加を表明した日本代表チームですが、もしブラジルとの対戦が実現したら、どのような戦いになるでしょうか。与田剛コーチの投手指導も注目です。




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