2012年11月20日火曜日

コミッショナーから待ったがかかった大トレードと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、再建モードに入っているマイアミ・マーリンズと来季の巻き返しに燃えるトロント・ブルージェイズの間で合意に達しているものの、バド・セリグコミッショナーから「待った」がかかっているトレードについて。

日本のプロ野球でも複数トレードはありますが、4人も動けば多いほう。いっぽうメジャーはスケールが違います。3対3くらいは当たり前、さらには三角トレードといって3チームの間で選手が動くトレードすらあります。大人数が動くトレードはメジャーでは「ブロックバスター・トレード」と呼ばれ、注目を集めます。ブロックバスターとは「じゅうたん爆撃」の意味で、戦争で街ごと壊滅させるような大規模な攻撃のこと。今マーリンズとブルージェイズの間で行われようとしているトレードは、ブロックバスターの中でも人数と「大物度」で過去最大級と言えるものです。

マーリンズから放出されるのは、マーク・バーリー投手、ジョシュ・ジョンソン投手、ホセ・レイエス遊撃手、ジョシュ・バック捕手、エミリオ・ボニファシオ外野手の計5人、ブルージェイズからはユネル・エスコバー内野手、アデイニー・エチェバリア内野手、ヘンダーソン・アルバレス投手、ジェフ・マシス捕手、アンソニー・デスクラファニ投手、ジャスティン・ニコリーノ投手、ジェイク・マリスニック外野手の計7人。合計12人という人数もすごいですが、マーリンズから出されるメンバーの豪華さもびっくり。3人の野手は全員レギュラー(開幕戦の一番、二番打者と正捕手)、投手はエースと二番手。まさにファイアーセール、もってけドロボー状態と言って良いでしょう。これでマーリンズの支払給与総額は5分の1に圧縮されたとか。

今季マーリンズは新球場をオープン、チーム名もフロリダからマイアミに変更、監督にオジー・ギーエンを迎え、FAでバーリー、レイエス、ベルらを獲得して優勝を狙う意気込みを見せました。しかし開幕から負けが込み、オールスター前にはすでに優勝はおろかポストシーズンも望み薄な状況となってしまい、そこから主力選手の放出が始まります。

ちなみに、マーリンズの今季の開幕戦の先発メンバーと現在の去就は次の通り。

1.遊 ホゼ・レイエス(ブルージェイズへ放出予定)
2.中 エミリオ・ボニファシオ(ブルージェイズへ放出予定)
3.三 ハンリー・ラミレス(ドジャースへ放出)
4.右 ジャンカルロ・スタントン
5.左 ローガン・モリソン
6.一 ギャビー・サンチェス(パイレーツへ放出)
7.二 オマー・インファンテ(タイガースへ放出)
8.捕  ジョシュ・バック(ブルージェイズへ放出予定)
9.投 ジョシュ・ジョンソン(ブルージェイズへ放出予定)
  投 マーク・バーリー(ブルージェイズへ放出予定)
  投 ランディ・チョート(ドジャースへ放出)
  投 ヒース・ベル(ダイヤモンドバックスへ放出)
  投 アニバル・サンチェス(タイガースへ放出)
  監 オジー・ギーエン(契約解除)

レギュラー級で残っているのはまだ給料の安い主砲スタントンとモリソンのみ。ここまで徹底的なチームの解体は史上初めてではないでしょうか。地元ファンは「詐欺だ」と大ブーイング。それもそのはず、マーリンズは新球場建設にマイアミ市から多額の税金による支援を受けているのです。たった一年でやる気を失ったかのような主力放出には、MLBのコミッショナーも黙ってはいません。とりあえず、マーリンズとブルージェイズのトレードは現段階では凍結状態であり、まだ12人の移籍は正式には発表されていません。

反対に、大物選手を一度に5人獲得するブルージェイズ。さらに昨日は薬物違反で後半出場停止を食らったメルキー・カブレラ外野手との契約を発表し、一躍アメリカンリーグ東地区の優勝候補に名乗りをあげました。解体をはかるチームと、来季の戦力を着々と整備するチーム、与田剛さんはどのような感想をもつでしょうか。



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