2012年11月6日火曜日

プレイヤーズチョイスアワードと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、昨日発表されたMLBプレイヤーズチョイスアワードについて。

日本の新聞では「ダルビッシュ新人賞ならず」みたいな見出しが付けられて、いわゆる新人王のことかと思った方もいることでしょう(与田剛さんはデビューの年に新人王に輝いています)。そうではなくて、これは「選手自身が選ぶ優秀選手」。これから発表されるリーグ表彰の各賞は野球記者が投票して決めますが、それとは別に自分たちで今年きわだっていた(原文ではoutstanding)と思う選手を表彰しようというものです。

記者による客観的な評価がもとになるリーグ表彰と違い、プレイヤーズチョイスアワードは「選手の目から見た凄い奴」であり、また「同僚からのリスペクト」という点も票に反映しますから、データ重視のリーグ表彰とはまた違った面白みがあります。

では、今年表彰された選手をご紹介すると…。

プレイヤー・オブ・ザ・イヤー:ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)

マービン・ミラー・マン・オブ・ザ・イヤー:チッパー・ジョーンズ(アトランタ・ブレーブス)

優秀選手(AL):ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)
優秀選手(NL):アンドルー・マッカッチェン(ピッツバーグ・パイレーツ)

優秀投手(AL):デイビッド・プライス(タンパベイ・レイズ)
優秀投手(NL):R.A. ディッキー(ニューヨーク・メッツ)

優秀新人(AL):マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)
優秀新人(NL):トッド・フレイジャー(シンシナティ・レッズ)

カムバックプレイヤー(AL):アダム・ダン(シカゴ・ホワイトソックス)
カムバックプレイヤー(NL):バスター・ポージー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)

「今年の顔」は45年ぶり三冠王のミゲル・カブレラで、これはおそらく文句なしでしょう。マービン・ミラー・マン・オブ・ザ・イヤーというのは、そのパフォーマンスで観客やコミュニティを元気づけた選手に贈られるもので、今季限りで引退を決めたチッパー・ジョーンズが受賞。たしかに今年はどの球場も最後のチッパーを見ようと観客がつめかけ、ブレーブスのロードゲームはさながら「チッパーさよならツアー」の様相でした。ブレーブス一筋20年、泥臭く黙々とプレーするその姿は、ファンはもちろん選手にも愛されていました。

ジョーンズといえば、野茂英雄と新人賞の「同期」。野茂がメジャー挑戦し全米にノモマニア現象を起こした年、リーグ表彰の新人王は野茂でしたが、プレイヤーズチョイスの新人賞はこのジョーンズでした。その年の新人たちは野茂という突然の嵐に多くの賞を「奪われた」格好でしたが、選手が選ぶ表彰でジョーンズが選ばれたというのは、前年故障のリハビリによる全休からの復帰もあり、やはり彼のプレーぶりが共感を呼んでいたということでしょう。

今年のナショナルリーグの優秀新人も若干意外でした。インパクト十分のブライス・ハーパーかと思ったら、レッズのユーティリティープレイヤー、トッド・フレイジャーが受賞したのです。フレイジャーはあまり目立ちませんでしたが、打率.273、19本塁打、67打点と新人としては立派な成績を残しています。しかも内外野多数のポジションをこなしてチームに貢献。次のフレイジャーの一言がこの賞の意義を端的に表しているのではないでしょうか。

「この賞で、選手が他の選手に持っているリスペクトがわかる。みんな野球を理解しているからね。このゲームをプレーするのは本当に大変なんだから」

与田剛さんならどんな選手を選ぶでしょうか。

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