さあ、いよいよサイ・ヤング賞の発表です。まずは結果から。アメリカンリーグはタンパベイ・レイズのデイビッド・プライス投手、ナショナルリーグはニューヨーク・メッツのR.A.ディッキー投手。ともに20勝をあげた二人が選ばれました。得票は次のような結果となっています。
アメリカンリーグ
デイビッド・プライス(タンパベイ・レイズ 153ポイント)
ジャスティン・バーランダー(デトロイト・タイガース 149ポイント)
ジェレッド・ウィーバー(ロサンゼルス・エンゼルス 70ポイント)
フェリックス・ヘルナンデス(シアトル・マリナーズ 41ポイント)
フェルナンド・ロドニー(タンパベイ・レイズ 38ポイント)
クリス・セール(シカゴ・ホワイトソックス 17ポイント)
ナショナルリーグ
R.A.ディッキー(ニューヨーク・メッツ 209ポイント)
クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース 96ポイント)
ジオ・ゴンザレス(ワシントンナショナルズ 93ポイント)
ジョニー・クエト(シンシナティ・レッズ 75ポイント)
クレイグ・キンブレル(アトランタ・ブレーブス 41ポイント)
マット・ケイン(サンフランシスコ・ジャイアンツ 22ポイント)
ア・リーグは僅差でのプライスの受賞。2位バーランダーとの差が4ポイントということは、プライスの1位票が1票バーランダーに渡っていたら逆転していたということです。今年のバーランダーはMVPをダブル受賞した去年と同じようなパワーピッチングを披露してくれましたが、勝ち星が伸びなかったのが痛いですね。しかし奪三振と投球イニング数はリーグNo.1、その存在感は昨年に劣るものではありません。ウィーバーはノーヒット・ノーランこそ記録しましたが上位2人は及びませんでした。
ナ・リーグはシーズン中盤までディッキーが投手三冠を獲得する勢いで快投を続けていたのが、最終的に防御率はカーショウ、勝利数はゴンザレス、奪三振はディッキーで分け合うことに。そんなわけで混戦が予想されましたが、意外にも結果はディッキーの圧勝。やはりリーグ1位の完投・完封数と投球イニング数が評価されたのでしょう。ただ、奪三振数は1位ディッキーが230個なのに対し、カーショウが229個で2位。たった1個の差です。それなのに、カーショウが最後の登板で8回で降板してしまったのがいまだに解せません。奪三振で上回っていればサイ・ヤングもあったかも知れないのに…。
ディッキーは多方面で報じられているように、「魔球」ナックルボールが投球の大半を占めるナックルボーラーです。ナックルボーラーといえば過去にフィル・ニークロ(通算318勝)、チャーリー・ハフ(同216勝)、昨シーズンで引退したティム・ウェイクフィールド(200勝)といった名投手がいるものの、いずれもサイ・ヤング賞には無縁でした。そんな中、これまで年間自己最多勝利が11勝だったディッキーが、過去ナックルボーラーがだれもなしえなかったサイ・ヤング賞を突然獲ってしまったのですから、それもこの「魔球」の不思議な魅力と言えるかも知れません。
そういえば、ダルビッシュ有投手にも1票入っていたそうです。与田剛さんならだれに投票するでしょう。やはり同じクローザーのロドニーでしょうか?
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