2012年10月30日火曜日

ジャイアンツ、ワールドシリーズ優勝!と与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、4連勝でワールドシリーズ優勝を果たしたサンフランシスコ・ジャイアンツについて。

短期決戦は勢いがすべて。本来の選手個々人の力を比較すれば、おそらくデトロイト・タイガースのほうがジャイアンツを上回っているでしょう。実際、シリーズ前の下馬評は、ジャスティン・バーランダーを軸とした超一級品のピッチングスタッフ、三冠王ミゲル・カブレラに強打者プリンス・フィルダーと続く重量打線、そのメンバーが約一週間の休養をとってシリーズに臨んだタイガースに分があるとするものがほとんどでした。

しかしそんな前評判など何のその、緒戦でバーランダーを4回ノックアウトしたジャイアンツは、そのままの勢いでタイガースを押し切ってしまいました。第4戦こそ一時リードを許し延長戦にもつれこみましたが、最後まで試合の決定権を離しはしませんでした。ジャイアンツといえば、数年前はバリー・ボンズというスーパースターがいました。しかし今は、それほどの圧倒的な存在感を持つ選手はいません。しかし個性的な選手たちがそれぞれに持ち味を生かし、チーム力でタイガースの「個の力」を粉砕したと言えるでしょう。

「パンダ」の愛称にふさわしい小太り体型ながら、絶妙のバットコントロールからヒットを量産、緒戦の一試合3本塁打でシリーズMVPを獲得したパブロ・サンドバル。試合前にダグアウトで円陣の中心になり、鬼のような形相でメンバー全員に喝を入れるハンター・ペンス。レギュラーシーズンでの不調から中継ぎ降格を命じられるも完璧に役割を果たしたティム・リンスカム。打棒は今一つでしたが第4戦では見事にホームランを放ち、リードでは2試合の完封を支えたバスター・ポージー。リーグチャンピオンシップほどは打てませんでしたが、やはりいいところでヒットを放ち攻守も見せたマルコ・スクタロ。守護神ブライアン・ウィルソンが故障で出場できない中、ミニ・ウィルソンともいえるサンタクロースヒゲをはやして見事にクローザーの役割をまっとうしたセルジオ・ロモ(与田剛さんもクローザーでしたね)。そして先発で期待に応えたバリー・ジト、ライアン・ボーグルソン、マディソン・バムガーナー。役者がそろった、というか、見ていて面白いのは間違いなくタイガースよりジャイアンツでした。

特筆すべきは、ペンスとスクタロは今季シーズン途中に移籍してきた選手であること。通常、シーズン途中に獲得するのは、レギュラー選手の故障などで「欠けたピース」を埋める助っ人的な役割であることが多いもの。しかしポストシーズンのペンスは、まるで長年このチームにいるベテラン選手のようなチームリーダーぶりでした。リーグ優勝シリーズは打率5割でMVPを獲得したスクタロといい、この二人を獲得したフロントこそが、本当の意味でMVPと言えるかも知れません。そして、この3年間で2度目の世界一、ブルース・ボウチー監督もこれで名監督の仲間入りをしたと言えるでしょう。

さて、2012年のメジャーリーグはこれで終了。あとは来年の開幕までストーブリーグで楽しみましょう。しばらくは今年活躍した選手の表彰が続きます。本当に、メジャーリーグは次々と楽しみを与えてくれて飽きることがありません。与田剛さんもきっとそう思っていますよね。



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