2012年10月24日水曜日

ハンター・ペンスの奇跡のバットと与田剛

皆さんこんにちは。
本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ナショナルリーグ優勝シリーズで起こった信じられない出来事について。

サンフランシスコ・ジャイアンツとセントルイス・カージナルスがともに3勝3敗で迎えたリーグチャンピオンシップ最終戦、舞台はジャイアンツの本拠地AT&Tパーク。ジャイアンツが2対0とリードして迎えた3回ウラのことでした。無死満塁とジャイアンツ追加点の絶好のチャンス、マウンドにはカージナルス2人目のジョー・ケリー、打席には五番ハンター・ペンス。ケリーの投じた初球、150km/hのハードシンカーをペンスがフルスイングすると、バットはボールをとらえたものの真っ二つ。しかし打球はショートの右を抜け、センターのジョン・ジェイが捕球しそこねてまごつく間に走者3人が全員生還、試合の趨勢を決定づける3点二塁打となりました。

少し後、このペンスのスイングが超スローモーションで再生されて大変なことが分かりました。最初にボールが当たってバットが折れ、この折れたバットが二度ボールに触れていたのです。なんと「三度打ち」。これによって打球のコースが変わったのでした。

この打球そのものはそれほど強くなく、本来ならばカージナルスのピーター・コズマ遊撃手が難なく捕球できていたでしょう。なぜ捕球できなかったのか?それは「一打目」に反応してコズマがサード側に一歩踏み出してしまい、「二・三打目」でコースがセンター寄りに変わったため、打球に反応できなかったのです(当初はイレギュラーバウンドしたと報じられていました)。コズマがサード側に体重をかけていなければ、うまくいけば6-4-3のダブルプレー、1点は入っても二死三塁となって、まだまだカージナルスに反撃の余地は残されていた可能性があります。これが勝負運というものでしょうか。序盤だったとはいえ、3点の追加でカージナルスの反撃の機運が大きく殺がれたことは否定できません。

さて、この奇跡の「三度打ち」バットはどうなったのでしょう?折れたバットはペンスに放り投げられた後、三塁走者の本塁突入に備えて主審によけられ、そしてAT&Tパークの球場職員によってグラウンドの外に運び出されました。そしてなんと、すぐさまジャイアンツの使用済みグッズショップで販売されてしまったというのです。折れたとはいえタイムリー二塁打を生み出したそのバットは150$(約1万2千円)の値が付けられ、名も知れぬファンのお土産となったのでした。超スロービデオによって「三度打ち」が判明したのはその後のこと。

今、ジャイアンツはこのバットを購入した人に「ぜひ買い戻させてほしい」と呼びかけています。場合によってはクーパースタウンの殿堂に飾られてもおかしくないこの奇跡のバット、はたしてジャイアンツに帰ってくるでしょうか。与田剛さんも気になるでしょう。


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