2012年12月8日土曜日

ルール5ドラフトと与田剛

皆さんこんにちは。本日の与田剛ファンの気まぐれブログは、ウインターミーティングの最終日に行われる「ルール5ドラフト」。

何事も合理的なMLBのシステムですが、ルール5ドラフトもまたそのひとつ。「ドラフト」ですから球団が欲しい選手を指名する会議なのですが(与田剛さんは中日にドラフト1位指名されましたね)、ここで指名される対象は、すでにMLB球団組織に属していながらまだ芽が出ないマイナーリーガー。各チームが他チーム傘下のマイナー選手を指名して獲得できるのです。

とにかくMLBは傘下組織まで含めれば何千人という選手がいるわけで、その中には実力があるもののチーム事情により出番が与えられず「飼い殺し」になる選手もいます。そういった埋もれた有望選手を発掘するためのシステムがこのルール5ドラフトです。

この会議に参加できるのはメジャー登録の40人枠に空きがあるチームのみ。その年のレギュラーシーズンの勝率の低いチームから指名権が与えられ、アメリカン、ナショナルのどちらが先になるかは毎年入れ替わります。指名対象になるのは18歳以上で入団した在籍5年以下の選手と、19歳以上で入団した在籍4年以下の選手。ただし、むやみな引き抜きを規制するために、AAAから指名した場合は相手チームに5万ドルを支払い、指名した選手は翌シーズン全期間メジャーの25人ロースターに登録しなければならないというルールがあります。もし25人ロースターから外す場合は速やかに元のチームへ選手を返還し、選手を返還されたチームは25,000ドルを払い戻さなければなりません(AAから指名する場合にも相応の規制があります)。

各チームの「目利き力」が試されるこのドラフトですが、過去にルール5ドラフトでチャンスを得てブレイクした選手は少なくありません。たとえば今年のナ・リーグのサイ・ヤング賞投手R.A.ディッキー、今オフのFAの目玉ジョシュ・ハミルトン外野手、ブルージェイズの主砲ホゼ・バティスタ外野手、レンジャースに移籍が決まった元ロイヤルズのクローザー・ホアキム・ソリア投手らは、このドラフトで見出されました。今年のルール5ドラフトの「全体1位」はヒューストン・アストロズが指名したボストン・レッドソックスのマイナー右腕ジョシュ・フィールズ投手。来季はアメリカンリーグに移動するアストロズで活躍を見せてくれるかどうか、楽しみですね。

日本のプロ野球にはこのようなシステムはありませんが、実は韓国では昨年から導入されているとのこと。機会に恵まれない若手の救済、リーグ活性化のために、ぜひ日本でも実施してほしいものです。与田剛さんはどのような考えをお持ちでしょうか。



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